今夏は台風の冠水被害が一部山間部にかけてあったものの、全般的に穏やかな天候であった。
が、蚊だよ蚊。数分庭に滞在するだけで、二桁くらい刺されてしまってその後熱でも出そうになるし、春過ぎまではやけに活発だった反動か、まったくやる気が起きず。
そんな状態でも、適度な降雨があったので、大丈夫な気がしていたんだよね。
そしてそんな訳もなくて、どうして毎年貴重な山野草を枯らすのか、そしてそれが夏なのか良く分かった。
もう手のかかるヤツは買いません。そんなのに限ってだいたい高いし。
案の定、「ベニシュスラン」を殺ってしまったっぽい。一応それだけは灌水を怠らなかったものの、適応性のある個体とそうでないものもある程度あるようで、また場所を変えると復活するヤツとそうでないのもあり、基本的に斑入りはやはり弱い。
蘭の達人がフラスコ栽培に専念される理由がよおく分かった。
無論、栽培テクニックで、栽培地の雑菌のコントロールとかが出来れば上手くゆく筈なので、蘭栽培に用いられると言うダンボール法とかも試してみた。
具体的には腰水栽培にして受け皿にダンボールを引いておくだけ。数日でドロドロのダンボールスープになる。
ちなみに、この汚水はドブのような悪臭を発する場合があり、実際水槽の底の黒い嫌気性細菌が発生している模様。さらに、なにかの幼虫(ボウフラも含む。蚊は無敵)まで湧いていた。
この状態で普通種のベニシュスランはすこぶる状態が良い。が、斑入りの方はそうでもない。置き場所(高さ)がちょっと違うので一概に因果関係をどうこう言えないが、前者は冠水状態なのに根腐れもしないので、栽培地の状態が良いのだと思う。
浅い鹿沼土に水苔植えのベニシュスランを乗せたような状態で、底と受け皿にダンボールが敷いてある。草体は用土に張り付くように極めて低く成長して、その天辺は鉢の縁よりも出ない。
後者も同様なのだが、根腐れを恐れて培養土(鹿沼+ヤシガラ活性炭)に水苔を倍ぐらいの厚みの高植え状態。どうも、この草体が鉢より露出している状態が生育状態の良し悪しに関わっている気がする。
つまり、鉢の中に鎮座する事によって、直接風に当たることがなく、かつ空気湿度が高め(当地は夏に乾燥するらしい・・・人間にとっては充分ジメジメしている)が良いのではないかと。
そんなわけで、斑入りでも何故か生き残ったものもあるので高植えは止めた。乾燥気味に水苔植え。みたいなのがいいのかも知れないが、セッコクも上手く育てられないので、蘭は苦手だ。
やっぱり、丈夫な植物がいいや。
山野草の肝は、そこらの野っ原に生えているタンポポみたいな雑草的植物が斑入りだったり、奇妙な形状をしていたりするのが面白いと思うし。金魚だって所詮ただのフナだし。とか、負け惜しみをのたまってみる。
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「羅紗トウカイ?」
3年目で羅紗芸継続中。そろそろ銘をつけてもいいかも。
山野草屋さんで欲しい人とかいるのかねえ。
側芽が羅紗でないのが気になるが、若い芽だからだと思いたい。 |
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拡大すると分かるが、手前の葉の付け根から白い草液が出ている。
ちょっと触ったら「パキ」って音がして折れたのだ。それぐらいは硬い。
今季こそ開花してもらいたいが、花茎が立ち上がらないとなるとどうしようもないかもね・・・。
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「カラス葉トウカイ」の実生。2年目。
赤っぽい。成長がのろくて、まだ選抜すら出来てない。
昨年の実生はナメクジにやられた。 |
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「斑入りエゾ?」
特選個体の3年目くらいで、かろうじて斑入りが残っている。
だんだん芸が悪くなっている。そろそろ廃棄かも。 |
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「エゾ斑入り実生」
毎年実生・選別しなければならないのも、だんだん飽きてきて、扱いがぞんざいになってしまってすまん。
スミレが種を飛ばしてくれるので、それも勝手に生えてきてグチャグチャ。 |
青花(緑花)タンポポ2種はまだ地上部が復活していない。