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2013年9月11日水曜日

André Ceccarelli

ずっと探してるんだけど、CD化されとらんのかね。動画が消えてしまっていたりするので、見つけた時にメモ代わりに。
CECCARELLI - RARE GROOVE- FUSION 1977


2012年12月7日金曜日

あゝ変拍子

デイヴ・ブルーベック」が亡くなった。91歳だったそうな。今春亡くなった祖母と同じくらいかと思うとアメリカはモダンなのだなぁ・・・

ところでポップスにおける変拍子と言えば、「テイク・ファイヴ」が起源なのだろうと漠然と思っている。まあ、探せばもっといろいろあるかも知れないけど、これだけ有名な曲もあんまりなさそうだ。
[Take Five]
この曲ばかりを集めたコンピ盤もあるよ。

佐山雅弘氏が、M's(マサちゃんズ)のファーストで「Take Five A Train」なる「A列車で行こう」と接着した曲をやっていてこの曲大好きなんだが。その編曲理由がどちらも「しょっちゅうリクエストされて面倒なのでくっつけちゃった」てな事だった。

[スパイ大作戦のテーマ / ラロ・シフリンだっけ?]
5拍子で最も有名な曲はむしろ「スパイ大作戦」の方かも知れない。

[Tears for Johannesburg / Max Roach]
個人的に一番好きな5拍子の曲。
どこぞの原住民のテーマみたいなモンド・ミュージックっぽいリフであるがこの曲名・・・皮肉なのだろうか?

「南アフリカ」と言うとナマクワランドの球根植物群とかが有名でとてもとても美しい場所だ。
虹色の「ラケナリア」に、孔雀の羽根模様の「モラエア」や「イキシア」「グラジオラス」などユリ科やアヤメ科そして「多肉植物」の天国。人類が生まれる以前の原初の地球はこんな様子だったのかとも思う。
現地の言葉でそれぞれの花々の名前を知りたいアフリカーンス語の名前ならついているものもある


アメリカ黒人の民族音楽の代表曲とその白人版の合体と言った意味もあるのかな。ともちょっと思ったりもしたのだが。どちらかと言うと変拍子使いは白人っぽいイメージで、「ジェームス・ブラッド・ウルマー」の曲にも7拍子くらいのがあった気がするが、黒人ヘビメタの「ヴァーノン・リード」とか客層が微妙な人たちはともかく真っ黒いミュージシャンはあんまりやらない気がする。


ただ、古いブルーズの曲には3拍子っぽい曲もあってなんたらって「ヘンリー・カイザー」(「ハイサイおじさん」とかもカバーしている変人)が言ってた気がするが未聴。


[Pertuate the Funk / Steave Coleman ]
6拍子
この人忘れてたっけ。
「オーネット」や「ノー・ニューヨーク」のせいか、NYの音楽ってこんな感じのイメージがある。
パンクとファンクと叙情的でないプログレってなんか繋がってるのかね。「ゴールデン・パロミノス」とか似たような感じのサウンド・テクスチャー(横文字は使いたくないが、的確な表現語彙がない。音触?)だなといつも思う。
この曲じゃなくて Just a Funky Old song が変拍子ファンクでかっけーです。

カサンドラ・ウィルソンもこれあってのものだと思うが。

[Run the Voodoo Run Reprise.]
6拍子
やっぱりアメリカ黒人ってアフリカの純系の音楽的ルーツを持ってないのかなと感じてしまう。



[The Fan / Little Feat]
7拍子。
変拍子のブルーズって言うとこれしか思い浮かばない。
微妙に違う気もするが「サザン・ロック」「ブルーズ・ロック」のジャンルに入ってはいても「プログ」ではないので許せ。

プログレにおける変拍子の導入は、現代音楽や民族音楽よりかはこの手のジャズ経由ではなかろうか。

ユダヤ系のミュージシャンは東欧からの移民が多いからなのかどうかは知らないが、こういう小難しい頭で考えたようなスタニスワフ・レム的なペダンティックな曲が多い気がする。その極北が「ドン・エリス」の超多数拍子・・・・・・実際には長めのリフで構成されているだけで、身構える程小難しいものではくむしろポップで結構グルーヴィだったりもする。

一応バルカン半島の民族音楽をモデルにしたような感じであるし、インドでのライヴ盤も出てたりするので、いろいろ研究されていたようである。90年台の終わりから00年台くらいまで、「ヌスラット・ファテ・アリ・ハーン」やら、ルーマニア等の「ジプシーバンド」のアラビックなミクスチャ系ワールド・ミュージックが流行していたが、その元祖な感じ。

[33 222 1 222]
この辺り経由で「アレア」がブルガリア民謡を参照したのではないかと思うのだがいかがか?
ついでにヨーデル発声で歌ってる変なジャズのアルバム(エリントンだっけかな・・・有名人だったと思うが失念)もある。
更に言うと「ポップ・グループ」のバンド名は「アレア」から採られたんじゃないのかとも思ったり。

[Roundabout]
なぜか「YES」のカバーもしてる。しかも本家よりも若干変拍子増量中。
「スターウォーズ」のテーマとかもやってたりするし、クラブ向けにもイケそうなカッコイイ曲も結構ある。
これ持ってたか覚えてないなあ。当初枚数限定でかなり入手困難であった「フレンチ・コネクション」のサントラも含め一応ほぼコンプしてる筈なんだが。

元「ティポグラフィカ」の菊池成孔氏は、曲の複雑さを指摘される度に「三拍子と四拍子」で構成されていると反論していたが、確かにおっしゃる通り。ここんところの問題はむしろ脱臼したような「テンポ」の変化にあると思う。

[Floating Opera / Tipografica]
(*レーベルから直接購入のコト
菊池氏のサックスが好きなんだが「デートコースペンタゴンロイヤルガーデン」じゃ吹かなくなっちゃって、「FAME」のカバー(メタリックでファンキーでめちゃくちゃカッコイイ。本家よりも良いかも)でのへなちょこリードシンセで決定的に嫌になっちゃった・・・邦人で唯一音聴いただけで誰か分かる奏者だったのに・・・

それでも最初の「ティポ」は「ヘンリー・カウ」的だったが、だんだん逸脱(?)して行って、最後は今堀恒雄氏がメクラ打ちしたMIDIデータを強引に曲にすると言う演奏者泣かせの方法で大変だったとも思うのだけど、結局ヘンテコなのにキャッチーなファースト・アルバムを聴いてしまったりする。

「ウンベル・ティポ」以降インディーズ盤も含めてどれがどれだか分からなくなってきてしまっている・・・
プログレの最終形態だとは思うのだが。新しい音楽とも感ぜず。
だいたい、ドラムンベースも「アルティエメスティエリ」としか思わなかったしなあ・・・感性が鈍いのかも。


 この点「ディシプリン」時代のいわゆる後期「キング・クリムゾン」も奇数と偶数拍子の切り替えで、ポリリズム的なポップスを作曲していたが、80年台に適応したプログレの好例だと思う。意外と真似できそうな割には、類似品が少ないのはフリップのギター・プレイみたいだ。でも、これがオリジナルだと言うよりは一発ネタのようにたった3枚で収束してしまう。

 16ビートでないファンク(メタル・クリムゾンには一応ある)の「エレファント・トーク」が人気曲で、自分の大好きなギタリスト、「エイドリアン・ブリュー」の象の鳴き声が存分に披露されている(MIDI化してからか動物園をやらなくなってしまって至極残念無念。ザッパの現代音楽みたいなMIDIピアノの即興アルバムとか、音的には結構似てるんだけど何かが決定的に足らん気もする。本当はMIDIだろうが、エラーは起こせるので使い込めば変な音も出せるんだが・・・)ので外したくはないけど、やはり3枚目の曲が一番洗練されてきていると思う。

[Sleepless / King Crimson]

特に「スリープレス」の疾走感が突如「ムーン・ウォーク」し始めたようにウネウネと切り替わる感覚は、字余り的に拍子がひっくり返る「端唄」のようで、ある意味「アフリカ的」と言うよりかは「日本的」な気がする。

[梅は咲いたか]
歌詞が良い。
うん。でもこれじゃあなくて「夜桜」のソロの演奏盤がいいんだけど。
「新内」や「長唄・端唄」が複雑なのも、ちゃんとしたお座敷とかで磨き上げられた芸能としてのポップスであるからかも知れないなあ。
そして鼓の入り方なんかある意味アフリカ人も真っ青な変則リズム。ちゃんと意味があってのタイミングなんだろうけども、合ってるんだか合ってないんだかも良く分からぬ止まりそうで止まらぬ間の美学と言うか、いわゆるグルーヴとかノリとか言われるものとは異質。今堀氏はこう言うのも参照していた(る?)のかなあ・・・
あんまり他の民族音楽とかでの類似パターンもない気がする。
猿真似ポップにうつつを抜かすより、これはもっと世界に誇っていいのではないかと常々思っているが、そう言うとバカにされたね。



結局、「変拍子」はこの辺りの時間の流れが停滞してしまったかのような「脳のとまどい」を狙っているんじゃなかろうか。「サイケデリック・ロック」って本来音楽でドラッグの疑似体験を味あわせようって意図があったんだよ。とかって穏当な事をロジャー・ウォーターズが言ってた気がするが、トランス程長い時間をかけないでローラーコースター的に一瞬で時間の変質を体感させると言う意味で同様な健全な音楽の利用法だと思う。

[Temper Temper / Goldie]
7拍子。
「ゴールディー」はやはり英国の黒人と言った感じで、基本的には真面目なんだろうなと思う。しかし、半分白人でも黒人扱いになるとかアメリカはよく分からんな。「トリッキー」(確かクォーター)もアメリカでは黒人の友人しかいないとか。「ボウイ」もアメリカの人種差別は英国より酷いとか語ってたし。

あるラッパーが3拍子でのラップは難しいので積極的にはやらないと言うような趣旨を語っていたのだが、「サンプリング」もある意味「ポリリズム」だ。思いもよらぬフレーズをアナログ盤から切り出して強引にしかし絶妙な耳のセンスで重ねるのは、ポップスが微かに内包するエキゾでプリミティヴな感覚を呼び覚ます。となんとなく評論家的に書いてみたりして・・・

[Arti e Mestieri]
これは拍子。
51秒のところで、メロトロン(?)が一度音切れしてるのが気になって仕方ないんだが、テープが切れてるの?
人力「ドラムンベース」と言うよりは、「ドリルンベース」の方かな。でも全然デジタル・ビートの2倍速とはニュアンスが違う。
にしても「フリオ・キリコ」を生で見たかった・・・トリノに行けばまだ見られるのか?

[シャングリラ / チャットモンチー]
一拍欠け。
普通の3ピース・ガールバンド構成で音もシンプルなのに、独特な言語感覚と作曲能力でなんだか新しい地平にいると思った。
元ネタよりも良い曲を作れるのはレノン的な優れたポップセンスだと思う。


[Mouth for War / Pantera]
拍子抜けと言うとコレも思い出す。
叙情性のないメタルはカッコイイな。


[Les têtes brulées]
真の「ポリリズム」ってのはコイツの事だ。
ただの「変拍子 」との格の違いは一了然
日本盤も昔出ていた。


このつまづきながらどこまでもコロコロと転がってゆくようなギターでカリンバとかを再現しようとするのが偉い。 
「オマール・ソーサ」もピアノを打楽器と思っているとか言ってるし。
なんか根本的なところで、100mでの人種の壁的な相違を感じる(その代わり沈んでしまうので水泳には向いていないと言う)。
北アフリカのハチロク拍子の固さは、8ビートと16ビートかそれ以上の違いにあるのではなかろうか。
バス・ドラムの打ち方はサンバとかにも受け継がれている気もしないでもないが前ノリ だよなあ。

 
うへ。リズムが掴めん・・・気分悪くなりそう。
 この人知らなかなった。探そう・・(う~MP3しかないのかよ・・・)
タイトーのレインボーアイランドとかこんな感じの曲だったような。
カリプソはルーツ的に近いのかなぁ。

[ スパロウ死す / Mighty Sparrow]
オリジナル・バージョンの方かな。
ヴァン・ダイク・パークス編の再録版をしばらく聴いてないのでどっちか分からなくなっちゃった・・・。
まあ、もはや変拍子ではないので、リズムやグルーヴのニュアンス的なものなのだが。

これで2/4拍子って言われてもなあ・・・ヴォーカルやオブリガートのノリ方がポリリズムなんですが。

カリプソってーとこの人と古い時代のコンピ盤の歌手(第二次大戦期のイタリアのエチオピアの植民地化についての風刺歌とか。一方のイタリア人にとっては嬉しかったらしくて、アジスアベバなんて名付けられたおばあちゃんもいるとか)くらいしか存じませんが、

中国風(*日本)であったり、モンド・アフリカ風であったり、自分の死亡ソングをこんなに楽しそうに歌われちゃうと、もはや芸達者な人だな感心するのみ。バックバンドの質も極めて高し。


[Big Chief / Professor Longhair]
コロコロしている部分ではニューオリンズのピアノもカメルーンっぽいけども、ヒップホップのサンプリングみたいな構造。
そもそも黒人奴隷ってどの辺りから連れて来られちゃったのだろうかって調べてば分かるな。
ファンクなんかよく裏ビートから入って、メロディーが乗ってくると元に戻る(なんていうの?)事があるけど
逆に言えば、2拍子なり、4拍子なりに平易翻訳したポリリズムがジャズの起源なのかね。
あるいは、労働歌は反復には向くけども、奇数拍子に向いてなかったからとかなんとか。
あるいは単純に著作権とか記譜の都合上とか・・・

あるいは、ジミヘンにジェームズ・ブラウンも加えた黄色人種の血のなせる業だったりして・・・


2012年5月20日日曜日

アンキ・ビラルとエキゾとモンドと



ビラルの「モンスターの眠り」の完全版が出ている。今バージョンはソフトカバーで270頁。前回分はうろ覚えだけどその内の70頁分くらいになるのかな。

原作に忠実なタイトルに戻されたのかも知れないが、他にも同名の有名コミックが出ているので、検索する時に少々厄介である。

いつも思うのだが、「同名異曲」や「同名異本」とかの「題名」を決定する時、なんか少しは捻ることはできなかったのかと・・・ (と言いつつ自分のBlogタイトルを検索してみる。ありゃりゃ・・・あとで少し変えるか・・・)


「エンキ・ビラル」は旧ユーゴスラヴィア出身のバンド・デシネ作家で、「ブレードランナー」にも影響を与えたと言われる。



バンカー・パレス・ホテル」「ティコ・ムーン」「ゴッドディーヴァ」等の監督でもある。その色彩感覚はいかにも東欧的で、BD「モンスター」ではユーゴ紛争をモチーフにメイン・キャラクター3人がユーゴ人、「ニコポル」ではイタリア東北部スロヴェニアと隣接するトリエステ出身(クロアチア等は旧イタリア領で第二次大戦中にはユーゴ軍によるイタリア市民の虐殺が行われた)のキャラクターが出ていたりする。
余談だが「トリエステ」はオーストリア・ハンガリー帝国の港町でもあり、ラテン、ドイツ、スラヴの文化が混じりあい、「スウェーデン」よりも金髪率が高いそうだ。

 「ブレードランナー」と言うと、「ヴァンゲリス」による音楽が有名であるが、彼は元ギリシャのプログレシヴ・ロックバンド「アフロディテス・チャイルド」のメンバーである。



「ギリシャ」はヨーロッパ文明の起源とのことで、西欧風の音楽を想像するかも知れないが、古代ギリシャの「オリンポス音階」は日本の「」の音階と同一であったり、現在はトルコの影響もあったりして、かなりエキゾチックに聞こえる。 (世界の音階については「響きの考古学」藤枝守著に詳しい。)

ちなみに、トルコのミュージシャンはオクターヴを等分したいわゆる「平均律」ではなく、独自にアラブ音階(?)にチューニングした楽器を使用することもあるとトルコ人から聞いたことがある。

で旧ユーゴ。現在はえーと。なんかいっぱいあるね。言語も微妙に違ったり、全然違ったりする。 こんちは「ドーベル・ダン」がスロヴェニアで「ドーバー・デン」がスロバキアだったかな。忘れた。スラブ系なので「Yes」はロシアと同じ「Da」だと思うんだー。えへ。ともかく、バルカン半島を貫く山脈の谷間の村々の結婚式で演奏されていた音楽は、10年くらい前に「ロマ=ジプシーのマーチングバンド」として有名になりつつあった。



アラブ風旋律の奇数拍子主体のエキゾチックな音楽と言うと「ダスコ・ゴイコビッチ」の「スインギン・マケドニア」が白眉。非アメリカ人による、「エキゾ・ジャズ」の元祖とでも言えばいいか。まあ、「エキゾ」とか「モンド」と言ってしまうと語弊があるか。「ワールド・ジャズ」?

日本でも「古谷充とザ・フレッシュメンのファンキー・ドライブ&民謡集」なんかも、ビ・バップな感じにアレンジされまくっていてカッコいい。


しかし、結構海外では有名になっていたにもかかわらずルーマニア国内ではジプシーは嫌われていたようだ。肝心のルーマニア音楽は入って来てなかったのにね。


同じころ、フランスではアルジェリア、北アフリカ中東系移民による「ライ」とか「グワナ」とかなアラブ風の音楽が盛り上がり(アラブ圏音楽の簡単なまとめ→✯Pirates Radio 印象派とかも。この人いいなぁ。

、「ブリジット・フォンテーヌ」が再始動「ラ・キャラヴァン」とかは車かなんかのCMに使われたので覚えてる人もいるかも。


デューク・エリントン」のダークで怪しいモンドな曲がこれまたワウワウ・ギターとシャナイかなんかのアラビックなフルートがエロティックなフォンテーヌのフランス語訳詩に絡むと言う超カッコよいアレンジがなされている。「ドクター・ジョン」も同時期同方向でカバーしているが、これはイマイチ。

ライ」と言えば、1994年の「リミティ」の「シディ・マンスール」がぶっ飛んでいる。メンバーがこれ。

✦Robert Fripp  (残念ながらちょうど時期が悪くてねぇ・・・メタルギターじゃない・・・)
✦Bruce Fowler (あの「ビーフハート」のだ)
✦Walter Fowler (お兄さんか弟かわからん。3兄弟だったかな・・)
✦Flea       (レッチリの。マキシマムザホルモンのBの人が好きなんだっけ?)
✦East Bay Ray (デッド・ケネディーズ。ごめん知らん)


もう、「キャプテン・ビーフハート」と「キング・クリムゾン」の夢の共演だけでおなかいっぱいって感じ。 でも、一番目立っていたのは「Bill Rhea」なるヴァイオリニストが3曲め「Ha Ray Ha」で「太陽と戦慄」の「デヴィッド・クロス」ばりに弾きまくってるとこだったりするが・・・




うわ。こんなの見つけた。未発売音源 「 Cheikha Rimitti Featuring Robert Fripp and Flea – Cheikha [Unreleased Tracks From The Sidi Mansour Album] 」 だって。

日本では「AOA」が人力フリージャジーなゴアトランスでやっぱりエキゾな音楽をやっていた。


フランスに戻って、やはりバルカン出身のジャズ・ミュージシャン「ボヤン・ズルフィカルパシチ」。「ゴイコビッチ」直系の変拍子たっぷりのダンサブルなジャズをやるかと思えば。全然違ってがっかりしたのを覚えている。 無論バルカンな香りのするジャズもやるけれども、控えめ。

モンスターの眠り」もそうだったんだけれども、主人公の出自である1993年サラエヴォの宗教対立も、ムスリムであるとか言うような記号もあまり本筋には関係なくて、もはや出自も伝統もよく分からなくなったごちゃごちゃしてはいるけれどオチのつかない結末になんとか軟着陸を試みているような。

もはやエキゾチシズムなんてものはないのかもしれない。



ちなみにタイトル「Xenophonia」は「Xenophobia」と掛けてあるんだそうだけど、外人である奏者の外人嫌いの音楽なのか、フランス人の外人嫌いを皮肉る音楽なのか。しかしパリなんてどこよりも移民ばっかりだよね。

フランスのフランス人によるフランスのポップ・カルチャーって何があるのだろ。

2012年5月18日金曜日

Bat Chain Puller

世に幻の名盤があり、未完だったり、出来たものの諸事情の故オクラ入りだったりして、それをタイムスリップしてやり直させるSFもあるみたいだったりするが、「キャプテン・ビーフハート」の場合、これが「バット・チェイン・プラー」になる。



それがようやく出たのである。まあ、別のところから別のタイトルで前にも出てたんだけども、音質がクリアになった(旧盤とちゃんと聴き比べてないが一聴した初期印象)。


なんでか「キャプテン」が省かれており、プロデュースではキャプテンがついているくせに、「ドン・ヴァン・ヴリート」でない。音楽監督は「ジョン・フレンチ」。


名盤本とかの一般評価としては「ビーフハート」の最高傑作は「トラウト・マスク・レプリカ」としてたぶん聴いた事もないヒトたちにも鯉顔のジャケは有名だろうし、これを聴いてみて挫折した人なんかもいるんじゃないかと思う。



「ブルース」として聴くか、「プログレ」として聴くかによっても評価は違うんじゃないかと思うが、少なくとも私には、2曲目以降~何曲目を聴いているんだかよく分からなくなった。いや、まあ集中して聴けばちゃんと違うんだけど、ようするに好きじゃないんだな。




だがヴァージンから発売された「シャイニー・ビースト(バット・チェイン・プラー」は別だ。


Shiny Beast (Bat Chain Puller)」は牛隊長の最高傑作であるだけでなく、アメリカン・ロック・ポップの最高アルバムであると私は思う。少なくとも、北米の全音楽の中から一枚だけ選べと言われたら躊躇なくこのアルバムを推す。

そのぐらいもんのすごく好き。


と言うか、ビーフハートを聴こうと思ったら、これから聴いておくれ。
これ以降の「Doc at the Radar Satation」「Ice Cream for Crow」のヴァージン3部作(じゃないかもしれないけど・・)も素晴らしい。 

関係ないけど、「キング・クリムゾン」の「リザード」「アイランズ」「太陽と旋律」もセットで聴くと美しいよ。特に、「Islands」と「Larks' Tongues in Aspic」は2枚組と思ってもいいくらい。





で、なんで「バット・チェイン・プラー」なのに、「シャイニー・ビースト」なのかと言うと、同じアルバムだからなのだ。簡潔に言うと、前者を発売できなくなったので、後者を再録音したのである。



んなわけで、私の場合「最高傑作の別バージョン」として聴きたいと思う。

特に、一番好きな曲。めちゃくちゃカッコいい「The Floppy Boot Stomp」を真っ先に聴く。





改めて高音質で聴くと、最初は同じ雰囲気に思えたんだけど、結構違う。


まずキーが低い。ベースも太い。

ドンもさらに低音で喋っているので囁き気味で、再録に比べて落ち着いているというか、あまり爆発してない。

ヴォーカルが中央(シャイニー版ではやや左寄り)。

右にリード、左にリズム・ギター(シャイニーと反対)。リズムがもたっている個所あり。最後のパートでややテンポが落ち、そのせいか6秒分長い。

感覚的に目立つ違いは、「ハァー」とか言う掛け声。なんだかやけにたくさんある印象。



と、2006年盤リマスター「Shiny Beast」を聴きながら、続く「Tropical Hot Dog Night」への流れが素晴らしく、やっぱり「ブルース・ファウラー」*のホーン(エア・ベース)やアレンジ、練られた曲順なんか全てが好きなんだなと改めて思う。*ここらへんの経緯については、以前でた未発表音源5枚組Boxの分厚いブックレットに詳しい。


「バット・チェイン・プラー」がそのままの形で出なかった事が良かったとも思う。

ただ、今回の音源は本当に音がいい(リマスター盤と比べても遜色ない。旧盤 の若干くぐもった音質とは大違い)ので、聴き比べには最適。

まあ、通常のファンなら「高ぇなあ」(入手場所による)とか思いながらも手に入れるしかないんだろうなあ・・・