2016年4月24日日曜日

ミヤマベニシダとベニシダ

ミヤマベニシダの斑入りたち
2株あるが例年はっきりとは区別がつかなかったのだが・・・

「ミヤマベニシダの斑入り 地味な方」
今春は斑が回っていない葉があるので個性が出てきた。継続するのかどうかは経過観察するしかないけど。
山採りで何株か似たものがあるそうでこれはその一つだとか。厳密にはミヤマベニシダかどうかは不明だがこれだけそっくりなら同じ種類だろうと思いたい。

「ミヤマベニシダの斑入り 派手な方」
おそらくこちらの方が普及しているタイプだと思う。昨年の秋以降乾かしてしまって枯れこんでしまったが根茎は生きていたようで復活。シダ類ではよくあるのだが中心に植えこんであったのに鉢の際から新芽が出てくる。

下の👈にあるのはリュウビンタイの根塊、暖冬の中いきなりの寒波にやられて軒並み葉が枯れこんだ。ようやく新芽が出てきたものもいる。・・・いないのもいる・・・。下の真ん中にいる寒葵はフジノかオオフジノ(ちゃんと確認していないがアサトとか他の新種も混じっているかも。花形が違うのがいた)。亜熱帯生まれのカンアオイでも寒さはへっちゃら。生育旺盛でスリット鉢から根を伸ばして地面とくっついちゃってたりする。

「ミヤマベニシダの斑入り」
もともとウィルス斑っぽい不明瞭な柄だが、そもそもシダの場合一般の植物とは斑入りの機構が違うらしいのでこんなものなのかも。

「ミヤマベニシダの斑入り」
地味柄だけどもその分生育が良いみたい。

「ベニシダ」
こっちがベニシダである。新芽はちゃんと赤くなる。
ミヤマベニシダの方は少なくともウチでは赤くならないのでただのシダと変わらん。

「ベニシダ」
大きくなってきて胞子がつくととたんに葉がごつくなる。胞子葉だからか?

「ベニシダの斑入り 2月中旬頃
新芽の小さな時期には明瞭に斑が入るが大きな葉には残らない。けっこう成長してたので、これからも芸がちゃんと継続するのか心配。でも本物のベニシダの斑入りなので2芸品のようで気に入っている。

斑入り部分を残して普通の葉を剪定するようなやり方がシダでも通用するのかよく分からないが、斑入り部分は日焼けしたり傷みやすく、ナメクジにも狙われる(シダの新芽は硬化に日数がかかるので柔らかくて美味しいらしい)ので優先的に損傷を受ける。

イワガネソウなどあんなにバリバリの硬い葉なのに展開して硬化するのにそれぞれ一週間以上かかるよう(ちゃんと数えてないが最初から最後までだいたい一ヶ月くらいかかるんじゃないだろうか)でナメクジのいい餌場になってしまう。やはり葉が硬めでおいしそうでないハカタシダも新芽は茎以外すべて食べられてしまった。毎日駆除しても次のナメクジが来るのでどうしようもない。奴らは棚上まで新芽の匂い嗅ぎ付けて登ってくるので鉢植えをやめて隠れ場所をなくすしかないのだろうか。

また、シダに限ったことではないようだが白斑の部分だけ展開すると維持する労力を厭うのか、無意味な蒸散を防ごうとしているのか、葉緑素がないと脆い構造にでもなっているのか、傷んでいるわけでもないのに自ら枯れこんでしまうことがある。植物も考えるのかと思ってしまう。

なお、ニシキシダの斑入りはほぼ枯れた模様。日照や空気湿度のせいか根の乾燥を嫌うのか北側に置いてある普通のもの以外はダメであった。斑入りのシダは特に狙われやすかったり虚弱でもあるせいだろうが、なぜかもっと柔らかそうなタチシノブとかの方が適応性が高い上に勝手に生えてくる。

≪おまけ≫
「オナガ 無銘 青軸・桃花」
1月末頃から咲き始めて3ヶ月も経つのにまだ咲いてる。さすがにもう老化しちゃって終わり頃なのも一目で分かるけれど、これだけ長い期間楽しませてくれるのは優秀な花卉である。


2016年4月23日土曜日

Arnim Humilton & Snout

「アーニム・ハミルトン」でいいのかな。映画雑誌なんかだとそれぞれ発音表記にこだわりがあって慣用名と違っていたりするし個人的にも気を遣う。コスナーとコストナーみたいな。それはともかく「ペッパーマン」だ。あるサイケポップのコンピに入っていて々聞いていたお気に入りの一曲なのだが作者の素性がよくわからなくて放置していた。

最近アルフレッド・ベスターの「虎よ虎よ」みたいに脳内再生されているので思い立ってちょっと検索(つくづくネット時代は情報天国だと思う)。すると1970年のシングルA面で、テキサスのチャールズ・アーニムとポール・ハミルトンのデュオだって。これぐらいならライナーノーツに書いてあったかも・・

もうプログレの時代に突入しているので、遅れてきたブリティッシュインヴェイジョン下のガレージバンドってとこなのか。最近じゃ購入したCDをまずPCに放り込んで片付けてから聞くのでてっきり英国系のバンドかと思い込んでた。20年は早すぎたブリットポップみたい(*個人的な印象)な感じだな。考えてみればクーラ・シェイカーとかも露骨にサイケを現代化したような音楽性だったし、例えば明日アップルがCM曲に使っても違和感ない。日本で言うと、ブンブンサテライツ外道みたいな感じかな多分直接の影響はないが。

ドラムンベースにしても、レゲエやジャズやプログレを掘っていると元ネタではないだろうに、とっくの昔に人力で32ビート(倍速16ビートあるいは裏取りの16ビート)やってた連中を散見するし、サイケなんて民族音楽や現代音楽で大昔からやってましたが何か?的なことになっていたりするが・・・まあいいか。

後代になるほどより古い文献を参照するとかいう法則かなんかがあるらしいが、やっぱ同時代的に評価されないのは可哀想だな。発見した方はちょっとうれしいのが悲しいが・・・


[Arnim Hamilton / Pepper Man]

[Arnim Hamilton / Side B]

あとはブラーっぽい気がする(song2以外よく知らない)オージーポップバンドの「スナウト」もわりと良く聴いている。オーストラリアのバンドなんてACDCと捕鯨反対でもあった気がする出世したミッドナイトオイルくらいしか知らんが、これも日本語の情報がないので良く分からんが、変なコード進行だったりどこかにヒネリを入れないと気が済まない脱臼ポップ。

ラトルズ的と言えばいいのかXTCの覆面バンド的というのか英国人が好みそうな元ネタがありそうないろんなタイプの曲をやっている(何故か米国のその手のバンドや個人よりもキャッチー。リフの作り方がうまいのかも)。とはいえ90年代以降のシニカルでドライなセンス。ジム・オルークがクリムゾンのサックスがとにかくダサいと言ってたりするのに共感できたら問題ない(同意はしないが言いたいことは分かる)というような気がする。

[Snout / Matter Baby Live]

そんなに知られてないのかPVとかも少なく残念。Youtubeから動画引用しようとすると時々起きるのだが、Hey Hey Heyが何故か検索できないので直接リンク。

[Snout / Cromagnonman PV]


2016年4月19日火曜日

謎のカンアオイ その3

「鹿児島産 タイリン」
と言うことで入手した葉芸品であるが・・・

「花」
鹿児島産のカンアオイはいろいろあるが、なんであれ「サツマ(タイリン)」ではないな。せいぜい2㎝あるかないか。
鹿児島にタイリンアオイこそ分布しないが、やや大型で花形に特徴のあるものが多く、こう言う普通の小型のものは逆にあまりないようである。

「花」
一番似ている花は「サンコカンアオイ」なのだが、鹿児島と言っても甑島特産。しかも花の構造に特徴があり、「三鈷」の名はそれに由来する。


「雄芯と雌芯」
雄芯はちゃんと数えてないが10個以上あり、雌芯は6本。すなわち3本であるべき筈の「サンコ」だけはない。

「ツクシカンアオイ(仮)?」
ノドがややくびれる(参照:「細辛寒葵」)ともあり、形状的には近接種の「ツクシカンアオイ」(九州北西部に分布)にも該当。分布域に鹿児島はギリギリ含まれていないようだが、県境でいきなり植物相が変わる訳はなかろうし県北西部には生息することもあるのかも?


先端の尖った長いハート形で該当。葉紋はとても美しい。だが、名と実が違うのはどうにも気味が悪い。



2016年4月17日日曜日

オナガの色

「オナガカンアオイ 紫々舞」
花物のカンアオイと言えばオナガであるが、写真集で見たものと実物の色合いの違いに落胆させられることがある。特に赤花。赤と言うより紫茶色であることが多い。そのせいで他の花まで同じなのか心配になってくる。花型などは肥培の程度にもよるのだろうが、高額なものが多いのでせめて色だけでも再現して欲しい。

今年はそれでもちゃんと咲いているものが多めなので、明度や色調調整など小細工なしで撮影した。自然光のみでほぼ見たままと言ってよい。もう1~2年は育てないとちゃん力をつけた本芸の花容にならないとは思うが、花色の参考にはなると思う。

「オナガカンアオイ 紫々舞」
梅シソ味のふりかけとかを彷彿させる色合いで、弁先が緑がかるところも写真集と同じ。
こうやって他の銘品も実物の色を脳内補正することで推定。

「オナガカンアオイ 剣星」
園芸植物的に見れば、この濃紫や紫茶黒花は貴重な部類に入ると思うのだが、オナガ的には普通の色。灰白と黒の花と言うとウラシマソウぐらいか。あとはちゃんと見たことないけどハランとかも黒花だったような。考えてみると天南星類と同じような色合いの花だな緑系も含め。となるとコバエとかに受粉を任せているのかな?コバエなら中に入って出てくることも出来そうだし。この前みたらゲジゲジの仲間がオナガの花の中に頭を突っ込んで入っていこうとしていた。

「オナガカンアオイ 夕映」
こっちの方が色が濃い。でもほぼ同じ色合いだ。咲いている期間が長いので、花期の最初と最後では色が結構違うらしい。時々載せていた桃花も今は抹茶色になっているし・・・

「オナガカンアオイ 酔竜」
比較的安価な普及種であるようだが、可愛らしい白桃色が女子受けしそう。青みがない分写真集よりも清楚な感じ。咲き始めだからかも。

「オナガカンアオイ 白炎」
作が足りないのか花弁(萼片)の数が少ない。こう言った変化花は本芸でないので継続しないことが多いのだそうだ。これも写真集と同じ色で同じような細弁みたいだ。

「オナガカンアオイ 萌鏡」
素心ではなくてわずかに緑や茶がかったクリーム色。写真集と同じみたいだ。

結論。写真集はほぼ正確な色目でした。赤花だけ採光や肥料のコツがいるのかな。まあ、撮り方によっては不思議と赤花に写ることもあるのでなんとも・・・


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例年大鉢の自然管理では春植物みたいに夏前には葉が落ちてしまう状態が続いていたが、今年はいっぱい葉をだしている株も多い。自然管理でも昨年それなりに栄養を蓄えていたのだなあと知る。一方で開花銘品株の多くは昨年遮光下の小鉢管理であったが、葉数もサイズも倍増している感じまではしない。であるので大鉢の自然管理にはメリットもある気がする。とりあえず遮光したり葉を出来るだけ保たせることも考えてみたい。ただ、おそらく気温上昇が落葉の引き金になったのであって光量ではなさそう(ほぼ直射日光の大鉢で葉を保って自然実生苗まで出来ている株もある)なので目下栽培法については試行錯誤中である。


それにしても春が来たのに金魚の交配が進む気配がない。飼育技術は向上している(時折発生する魚病に関しては高確率で治療できるようになった)のに性成熟させるのがうまくいかない。
無加温で週1回から未満の換水。やりすぎない餌。しかし死にはしないのでそこそこ成長している。
わざわざ冬用の餌まで使ってたので前に比べれば金魚の為にもだいぶ優しいと思うのだが何が悪いのだろう、ヨウ素が足りないのかな。しかし海藻は餌に含まれている筈だが。青水にしないとダメかな。当歳から二歳までの初期に強引に産卵させていた方がうまく行ってたのが不思議だ。



2016年4月16日土曜日

ハナイカダ 陰陽?

「ハナイカダ ♀」
一般的に出回っているハナイカダの斑入りは♀で、うちでも雌木しかない筈であったのだが今春やけに花が多いのが気になっていた。開花し始めたので注意してみると、どうも雄花であるようだ。

「ハナイカダ ♀」
花の写真が見つからないので、あらためて検索してみると、雄花はたくさんつくとのこと→ハナイカダの雄花(参照:広島植物ノートさん)。しかも、2倍体(コバノハナイカダ)と6倍体(ハナイカダ)があるのか。葉に照りがないので6倍体の方だろうが、本当なら名前を逆にしてオオバノハナイカダとでも言う方がいいのかね。

昨年導入した九州産の山採りが2株あるので2倍体のコバノハナイカダ(緑の絵画館・江東GREENさん)も混植してしまったかも。また山採り株の雌雄は不明で花もない。最初に斑入りの実生苗も購入しているが雌であったと思う。斑入りの株たちには実も生ってた筈だし。

「雄花?」

「雄花?」

「雄花?」
まあ、なんだかどっちでも良い気もしてきた。実生苗(昨年以前のものは照り葉。新芽展開時には普通なのか?)はたくさん出来る予定なので斑入りであろうとなかろうとオスは調達出来る予定だし・・・

「ハナイカダ 羅紗斑入り 九州産」
2芸品の山採りとのことだがさて。
九州産の山採りってのが多すぎてどこまで本当なのかわからん。骨董の世界みたいなもんじゃないかと最近よく思う。観葉植物にしては高いし・・・

「ハナイカダ 羅紗斑入り 九州産」
中央の一枝だけ、「芽変わり」で正常葉に戻っている。しかもこれだけちゃんとした斑入り。
羅紗葉の原因は正常に葉や茎が展開する為の機能に問題が発生しているとのことだが、ウィルス感染でも萎縮が起きたりする。この株は新芽展開からこの状態なので遺伝的要因の方だろう。

葉は大きくない気もするし、羅紗葉には艶があるように見えないでもない。どちらの倍数体かな。

「ハナイカダ 斑入り 熊本産」
ピンボケだが新芽の状態では艶があるように見える。山採りした方から購入したのでこちらは出所が確か。地震の方は大丈夫だったのでしょうか・・・?心配である。





2016年4月10日日曜日

ハナイカダの不入り

「ハナイカダ ♀」
ハナイカダと言うと、ブルーベリーを小粒にしたような実を葉の上に数個載せている印象が強いのだが、今年はわんさか花をつけている。
昨年、無地の雄木を引っこ抜いてしまったので、残念ながら今年は実がならないのではないかと思う。やはり無地の方が成長が良くてどんどんデカくなってしまってうざくなったのだが・・・う~む斑入りのオスが確定するまで取っておくべきであった。枝替わりで雌雄同体にはならんのだろうか・・・


「ハナイカダ 実生」
ここ数年ずっと実生しているが、双葉からこんなにくっきり掃き込み斑になるのは初めて。
期待している。男の子だといいが、これなら娘もいい。

「ハナイカダ 実生」
こちらはこぼれ種でなくちゃんと播種した方。双葉で斑入りにはほぼならないんだよ。
曙斑的なものなら出る。本葉が幽霊になったものはほぼ枯れるのでほとんど残らない。
斑入りのオスなんてすぐ出来ると思ってたのに、こんなに面倒なことになるとは思わなかった。


タンポポの開花

「翠玉」
で合ってたかな。もう一つの緑花タンポポは絶えてしまいました。萼片の形状の違いは下のトウカイと比べれば分かる。たしか静岡産だったらしいが「カントウ」なのではないかと思わないでもない。

「トウカイ実生」
普通の花はこんなもん。実生して出てきたやつでいわゆるタンポポの色。


「トウカイ 薄黄色花」
もう五年以上は経っているのではないかと思うのだが、未だにこの色で咲くので固定芸。
子孫も薄色で咲くのが出てくることがある。
花がよれているのは、夜中にナメクジにかじられている(確認済み。ダンゴムシやヨトウムシではなかった)ため。花弁は受粉には問題なさそうなので放置している。他の斑入り植物が食われるよりまし。


「カラス葉」
やや薄い色をしている。葉の赤はほとんどなくなり、染みのような模様が多少残っているのみ。

「カラス葉 3月中旬頃」
椿の花弁と比較すればこれぐらいワインレッドになるのが分かる。オナガの赤花と同じ程度かそれ以上に紅。

「カラス葉の実生」
やっぱりだんだん緑になる。


「カラス葉の実生」
やはり一時的なものであった黄覆輪。新芽は緑。
全体的に地味な写真ですが、数年前にはもうちょっと多彩な品種が揃えられるつもりでいたんだが、意外と変わりものが出なかったり継続しなかったり。

≪おまけ≫
「クマガイソウ 九州産」
4月13日の誕生花はクマガイソウだそうですが、花は間に合うのかね。うちではようやく葉が全開になったところ。

新芽が上がり始めたときにヨトウムシにバッサリ切られてこの有様。どうせ食うならせめて全部食いやがれよ!茎の途中だけ(くっつけようとしても接合部分が合わないので食害部を推定できる)ほんとうにいやらしい食い方をする。

完全に枯れたと思って絶望していたら、かろうじて残った部分がちょっぴり展開。残りの芽もやられるとまずいと思いアルミホイルで茎芽を包んで保護の上、対ヨトウムシ用薬剤も散布。なんとか無事だが、いつになったら外せるのかわからない。

実は昨年も同じことが起きていて、てっきり風や何かの衝撃で新芽が折れたと思ってたのだが、害虫の仕業ですよ。幼虫を見つけるのは困難なので、誘虫灯を使って親を退治するところから始めるのが一番かと思うが、よけい増えたりして・・・

「クマガイソウ 九州産」
斑入りとのことで、なんとなくウィルス斑っぽいムラがあるようなないような・・・。クマガイソウは栽培するだけでも大変なので斑の有り無しなどさしたる問題ではない。
元々は2株であったのだが、どちらかが枯れた可能性がある。しかし3芽になっているということは作上がりしているということなのだ。まあ、それまでに2回台湾クマガイソウとかも枯らしていますが・・・

これは我ながら快挙なのである。ちょっと誇らしい。「山野草を集めてます」から「山野野草を栽培しています」と言えるぐらいにはなったかな。でも、栽培難易度は普通とか書かれていたりして・・・うーむまだまだ山野草界の入り口付近をウロウロしている程度なのか・・・

ちなみに金魚輸送に使われた発泡スチロールのトロ箱を再利用しています。中は段ボールの破片と鹿沼土のミックス用土。ちゃんと底穴もあけてある。ついでに枯葉も用土上にばら撒いてあります。日光があたると葉灼けするので終日日よけをした方が無難。北側の正午の数時間(太陽が真上にくる一瞬だけなのでせいぜい一時間以内程度だと思う)だけ日光が当たる場所においたら、わずかな遮光では足りず葉が枯れこんできてしまった。いくら短時間でも直射日光はきつかったらしい。



カントウカンアオイの葉芸

「カントウ 銀葉」
カンアオイには全体的に糊斑になる銀葉芸があって、これが偽りなき銀色なので度派手である。特に細辛の基本種であるカントウ寒葵系の銀葉芸は格別。もちろん他の寒葵種にも出現する形質であるが、葉質によっては出にくいものもある。


「カントウ 銀葉」
上の個体と似ているが緑の縁取りが出来る。


「カントウ 銀葉系」
関東産の山採り株。地の色がやや明るいせいか白銀色。写真の写りによっては真っ白にも見える。こういうのが山に生えている環境がうらやましい。



「細辛 三保の松?」
昨年別のまとめ植え鉢は全滅したが、まだ生き残っているものもあった。
札が見つからないのでなんだかよくわからない。同じ鉢に「泰山雪」があるので、「大斑泰山」だった気がするのだが、蝶と谷があるので別銘品らしい。夜桜や千代の寿も似たような感じに見えるが前者はもっと銀面が多く、雰囲気の似た後者は蝶と谷がなく葉質が違うらしい。となると黄泉の国へ旅立った筈の「三保の松」(清水市で見つかったのかな?1931年登録)かも。

ところでこの個体非常にキレイである。モノドラほど色の深みはないけれど(素心のモノドラも青っぽいので、アントシアニンが足りないせいかも。その代り茎と花の清涼感は抜群)、派手さで言えばこちらが上。やはり葉芸に特化した「細辛」はすごい。こちらは山野草ではなくて古典園芸植物。人工交配が許されているのでそのうちやりたい。ただしカントウアオイ内だけでやる。日本のカンアオイは観葉植物として世界に誇れる遺伝資産だと思うな。



ヤマアジサイの実生苗

「ヤマアジサイ実生」
定点観測中。気持ち枝の伸びが弱い気はするが、比較してみても普通に見える。せめてちょっと変わりものになってくれるとワクワクするのだが。


「ヤマアジサイ実生苗 2年目」
昨年播種したものだが結構デカくなった。また発芽しなかったものが出てきたり、アジサイはなかなか実生しごたえがある植物である。斑入りとかはない。花芽はなさそうなので開花は来年以降だろうな。

タマアジサイの方も大なり小なりこんなサイズ。




2016年4月9日土曜日

ランヨウアオイ?

「スミレ?」
天気が良くなったので竜爪山まで行ってきた。やたらと車が停めてあったが皆様山歩きなのだろうか。

「テイショウソウ」
数は多くないもののそこそこ見かけた。


「ヤマアジサイ?」
まだ葉っぱだけでは識別できないのだが、ヤマアジサイだろうか。


「クサアジサイ?」
なんだか分からんが、コアジサイとこれは良く見かけた。


「ランヨウアオイ?」
別の山系でみたランヨウと葉の質感は似ているが花芽が小さい。カギガタカンアオイかも知れん。
今回の目的はカンアオイではなかったのだが、やや体感空気湿度が高めである以外は、ごく普通に山腹の杉林床下で見かけた。カンアオイは攪乱にも強いのかも知れん。


「カギガタ?」
アラレ模様のものは初めてみたのだが、流通する個体でこう言う模様のものがあるので、カギガタかと思う。

ランヨウアオイ?
ランヨウアオイ?
モミジガサの実生苗もこれでもかというほど見かけた。光の加減なのか銀葉っぽく見えるのだが、別に銀色でもない。

ランヨウアオイ?
ぺらぺらの葉っぱだが、亀甲模様のものもやはりある。どうしてカンアオイにはほぼどれにも亀甲柄があるのだろうか?単に葉脈の陥入がそう見えるだけか?


「カギガタ?」
蕾がある。小さい。オトメ系のサイズ(*後日4月半ばに再確認。ちゃんと1㎝以上には大きくなって真ん丸の萼筒。ランヨウアオイであろう。花を解体すればカギガタなら一発で分かるが。葉質もカギガタアオイとは違うようだ。どちらもツヤ有りだが、ランヨウの方が薄い気がする。株のサイズ次第で同じになる可能性もあるが・・)。未開花だが4月中には咲き出すだろう。山の空気はひんやりとしていたが、地上では半袖でも良さそうな陽気であった。



「ランヨウアオイ」
探していなかったのに大量に見つけた。葉模様もなく地味。特筆すべきこともなし。


「エビネ?」
エビネにしては巨大な気がするのだが、あんまり興味がないので花芽も調べず。


「ニホンカモシカの糞」
また、カモシカの獣道を辿ってしまっていた・・・偶然なのかなんなのか。
目的のものは見つからず。別の山系を探そう・・・