2016年6月19日日曜日

カラタチバナ開花

「カラタチバナの花」
古典園芸植物の中でも極め付けのヘンテコ品種がカラタチバナの「麒麟錦」。
斑入りでうねる波型ポテチみたいな葉をつけるおよそ樹木らしからぬ奇品種なのだが所持してないので写真はない。

実生から極めて稀にしか出現せず、なおかつ種親が違っても同じ芸なら同じ名前で呼ばれるそうだ。「江戸錦」と「キャリコらんちゅう」をどちらかの名前で同一品種とするようなもので中国金魚と同じ区分法。ロジカルで明快だけれども、伝統園芸植物の育種家のはしくれとしてはいささか乱暴であるような気もしないでもない。

そんな訳で「麒麟錦」にも数系統かそこらあるそうで、不稔であるのとそうでない(ごく稀に実をつける)のがあるのだとか。基本的に伝聞であるのだが、譲っていただいた人によって違うことを仰られていたので、何が本当なのかは分からない。

まあ、どっちでもいいんですけどね。実生する為の種親が欲しかっただけですからして。
最初の年は夏越しに失敗して一度枯らしてしまったが、これだけ改良の進んだ品種でもカラタチバナはそんなに弱くはないようだ。カイガラムシが大量につくのでその駆除が大変だった。たぶん品評会用とかで葉をもたせようとするとちゃんと管理しなければならないのだろうけど、ウチでは一年中東側の午前中だけ陽が当たる雨ざらしの屋外管理。
葉も傷むし、冬季は葉を落とす。それでも昨年は大量に実をつけて今発芽中。同時に親は開花中。


「カラタチバナの花 赤軸系」
ハナイカダもそうなのだが、ウチでは🐜蟻が授粉のお手伝いをしてくれているようで花のまわりでよく見かけたりする。アブラムシやカイガラムシのお手伝いもしてくれているようなので注意しておかないといけないけれども。

「カラタチバナ 実生」
こんな感じで展開してきたが、本来は適当なところで接ぎ木をしなければならぬらしい。絶対的に自信がないのでこのまま育てることになるかも。そもそも台木が一本しかない上開花してるのを見つけてしまったので種を取って台木の予備も作った方が良い気もするし。絶対失敗する自信ならあるし。
どうしよう・・・・・

「カラタチバナ 実生」
固定率が高いようで大なり小なりこんな感じに展開してきそう。逆にこれから麒麟錦になるのも難しそうである。

2016年6月18日土曜日

斑入りトウカイ?

「2016年度実生のトウカイタンポポ」
直射日光に当てたら葉灼けしてしまった・・・暑くなってきたし時期的にもう終わりかも。

「2016年度実生のトウカイタンポポ
数日前まではきれいだったし、今まで見たことのない本斑っぽい感じ。

「2015年度実生のトウカイタンポポ」
覆輪。一過性のものだと思ってたのにまた出てきたよ。本斑でないかも知れないけれど継続性はあった。斑入りのアザミでこういう柄があったかな。何か参考になるような同種の変異体はないかな。


⊛以前、エゾ系の斑入りタンポポをちゃんと栽培していた時に双葉くらいから熱心に移植したりしていたが、大して芸が継続しなかったりいまいちだったりした。本ブログで追記のないものはダメになった(いじくりまわすと落とすことが多い)か失敗したか(生きてはいるけど斑抜けになったとか)飽きたか(やる気の問題)のどれかである。失敗の顛末も参考にはなると思うが写真を撮るほどのものでもなかったりするので後々さらっと触れる程度になるかも。


*追記☝案の定、斑入り個体は溶けたっぽい。また振出しに戻った…



実生品のつづき その3(ぐらい)

「ヤマアジサイ 静岡産 実生」
定点観測中のもの。背はあまり高くならないが矮性ではないようだ。
葉先が鈴虫剣っぽく変形するのは病気のせいかも。

「タマアジサイ 静岡産 実生」
2年目でこの大きさ。購入した挿し木苗よりもデカい。置き場がないのであんまり大きくならないで欲しい。蕾がつくかも?
これは播種が遅かったのだが、取り蒔きすれば2年目の開花はいけそう。


「ハナイカダ 実生」
2015年のこぼれ種から生えたもの。期待通り。
夜間監視もしてはいたけどよくナメクジに食われないなあ。成長が遅くてやきもきする。

「ハナイカダ 実生」
今年もダメだったと思っていた「ちゃんと実生鉢」からの選抜品。意外と良いのがあった。
羅紗斑入りなので、九州産の山採り株とされてたやつも実生品かも知れんね・・・

「ハナイカダ 実生」
白覆輪になりそうな感じ。

「ハナイカダ 実生」
黄斑になりそうなタイプ。やや羅紗系?

「ハナイカダ♀ 親木」
ハナイカダは野趣のある地味な植物ではあるがなんで好きか分かった。
世話しなくていいし挿し木も出来て実生が楽珍だからだ。

「ハナイカダ♀ 親木」

「常盤柿の実生」
後暗みかと思っていたけど、後冴えかも。年々柄が冴えてきている気がする。
「老鴉柿」は中国原産だが「常盤柿」は日本にも産する。盆栽で使われてきたようで黒実のものは常盤柿系統か交雑種かも。常盤柿の実は甘いとか。しかし特にそれについての記述は見つからず、リュウキュウマメガキ(参照:三河の植物観察さん)についてはある。

老鴉柿は落葉性なので実をつけた盆栽の姿が可愛らしく人気だが、トキワガキは常緑性(落葉はするが残ったりする)なので不人気のよう。

「常盤柿の実生」
斑が継続しているのは2株のみ。あとのは消滅したっぽい。

ヤマアジサイ 黄金駿河

「ヤマアジサイ 黄金駿河」
ようやくちゃんと咲いていたのを撮影できた。

「ヤマアジサイ 黄金駿河」
咲き始めは同じ白花なので紛らわしいが横に写り込んでいる斑入り葉は「紅錦」の方で、花自体は「黄金駿河」。黄金葉と同じでもっと黄色っぽかったような気もするんだが真っ白である。

「ヤマアジサイ 黄金駿河」
枝変わりで逆切れ込みの矢筈型をした変わり葉(ヒトツバやのノキシノブには矢筈柄と言う虎縞模様の本斑があるが、こちらは色ではなく形の方)の紺中斑。あるいは黄大覆輪。一番上の二枚の葉先は元から谷型に欠けていて葉痛みではない。

「ヤマアジサイ 黄金駿河」
一ヶ月くらいは経っているが挿し木をしたものが無事に発根したようなのでお披露目。固定できるといいな。

2016年6月16日木曜日

自生のヤマアジサイ

「ヤマアジサイ 静岡産」
竜爪山系(でいいのかな。植生はだいたい同じ感じ)の自生ヤマアジサイ。

「ヤマアジサイ 静岡産」

「ヤマアジサイ 静岡産」
ただの白花だと思ってたけど。紅(クレナイ)タイプなのかな。
「しずはため(賎機女?)」と言ういかにも静岡市産らしい銘品があり実物は未見だがそれとだいたい同じような感じかも。赤点々花の形質は当地では割と普遍的なものかも知れない。地主さんに分けてもらえるかきいてみることにしよう。


2016年6月12日日曜日

テイショウソウ実生の花蕾

「テイショウソウ(キッコウハグマ)」
蕾が伸びてきた。

「テイショウソウ(キッコウハグマ)」
ピントが合いません。