2013年12月15日日曜日

シシヒトツバ

ヒトツバの獅子葉芸品と言うと平獅子の銘品「土佐大王」が有名。
高知県はヒトツバの変異種が多いのか、次の記事を発見。


「シシヒトツバ 山中二男(やまなか つぎお)氏」 抜粋

シシヒトツバは牧野博士により最初に記載されたもので、”日本植物総覧”第一版1925 1597頁にCyclophorus lingua form.Cristata Makino の学名を与え簡単に”葉面先端不斉に分裂す”と記載されている。その後伊藤洋博士が本田正次博士”日本植物名彙”1939 22頁にて現在の学名に組かえられた。
「Collection and Breading 1951 13. 採集と飼育 挿絵より」
山中氏採取による高知県の獅子葉標本図。

以下、面倒なので略。

古典園芸の知識が皆無であった頃、土佐大王を譲ってくれた方に「石化が~」と尋ねたらば「石化ではありません」と言われてしまったのだが、90年も前からちゃんと学名自体が「クリスタータ=石化」型ってなってますね。

ちなみに根が台湾シノブの「猫の手」みたいに綴化する(と言うが本芸品を見たことがほとんどない)タイプもある。

「石化シノブ」
トキワシノブ等の別称アリ。

「石化根」と言うタイプがそれだが、葉の方はいわゆる獅子葉~普通葉。ひょっとすると何系統かあるかも知れないが、無銘品のヒトツバがたくさんあるので確証はない。

「ヒトツバ石化根」(先日ヤフオクに出品されていたものより拝借)
ちなみにウチの株はこんなにすごくない・・・。
高植えしてあるように見えるが、おそらく普通に栽培すると
根(気根?)が鉢外に飛び出してしまうせいだと思われる。

2013年12月8日日曜日

「ヒブナとテツギョ、金魚との関係」 (松井佳一氏 遺稿)

「淡水魚 第二号」 財団法人淡水魚保護協会機関紙 より後半部を抜粋。

:大正11年(1918年)東京市上野公園で開催せられた平和祈念東京博覧会で山形県北村山郡玉野村大字母袋の清藤芳松がテツギョを出品。体型は金魚に似てフナ尾で長く体色が黒く鉄色を帯びている。同村母袋若畑沼の特産で、明治初年同沼付近は森林繁茂し人跡稀であったが、明治20年頃森林伐採と共に沼中に異様の魚族を発見し、はじめ黒鉄色の尾ならびに鰭長大しものを漁獲した。色は、黒、赤、白、黄の斑等種々ありとあったので、金魚の原種ではないかとの報道もあって大いに評判となった。

:昭和2年頃宮城県加美郡宮崎村田代岳の山中魚取沼にテツギョがいるとのことで、当時東北大学朴沢三二教授がこれにつき調査して、昭和6年6月宮城教育でその結果を発表せられた。


:昭和2年(1927年)早春、若畑沼の実地を視察調査したが、ここは部落有で、金魚、鮒などを飼育していて、珍しい魚が見つかると山中のこの沼へ放つ風習があるとの伝承があった。


:宮城県のテツギョは天然記念物に指定されて有名となったので、大正14年10月当時摂政宮殿下の生物学御研究所に魚取沼産鉄魚28尾が献上せられ、また昭和3年に御即位の後御研究所が宮城内に遷御になって、昭和3年10月に13尾が献上せられたものについて御飼育になったものから、昭和4年6月多数の幼魚を得られたが、混養で親魚は不明であったが、仔魚314尾のうち140尾は長尾、173尾は短尾であったが、このうち1尾は開き尾であったこと、その他長尾短尾の出現率などにつき、御用係服部廣太郎博士が「採集と飼育第9巻第10号・昭和22年1月」に御発表になっている。

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この遺稿は松井佳一(まついよしいち)氏の金魚関連の著書中最新(1976年)のもので、氏もずっと気にされていたのだろうと感じる。

宮城県のHPによれば鉄魚はキンブナの変異体なのだが、献上魚でさえ交雑魚であったとするのであれば、流通している鉄魚はみんなその系統である可能性がある。むしろそうでないとしたら、一体それはどこの魚なのだ?と言う話になるまいか。

「鉄魚」を分譲してもらう際に必ずその由来を尋ねるようにしているのだけれども、「奥羽山系」のブリーダー氏による長尾鮒以外、つまり「魚取沼純系」と言われているもの(長尾と色付きの2芸品)で、ここまではっきりとした来歴は寡聞にして知らない。

北海道の鉄魚・緋鮒も含めて、赤化・白化・黒化等の変異は無論起こりうるし、起こってきただろうが(関東産キンブナの透明鱗は見たことがある。キンブナ透明鱗としてブリードされているものは、東北各地のキンブナ系のものを集めて創られた系統らしい。行基ブナについては不明。)、金魚の放流が明治~大正期(あるいはそれ以前から?)に行われてしまったため、100年も経ってしまった今ではその起源が分からなくなってしまっている。

もし本当に魚取沼の鉄魚が純粋なキンブナの変異体であり、「開き尾まで出現する超変異体系統なのだよ」となれば素晴らしいが、金魚との交雑がまったくない遺伝子検査済み合格の系統を確立して貰わない限りこれ以上手を出す気にならなくなってしまった・・・。

*東北のキンブナ・ナガブナ系の不明種はクローン系統の可能性があるが、自分では関東型と認識してきた背鰭の軟条数が少ない普通の「キンブナ」(参照:魚類写真データベース)も普通にいるようだ。

2013年12月1日日曜日

東海(仮)蒲公英 羅紗葉

蒲公英(在来種)は冬~春にかけての植物なのだなあ。
落葉樹が元気を失って行く中、脇芽が出てきた。
根伏せした方(うろ覚え)からも芽が出てきた。
一本だけではまた枯らすと思ってたんだろうな。
我が栽培・繁殖計画は常に綱渡りだ・・・・・
横芽が出てきた。もしかして主芽の方が芯止まりしてる・・・?
中心のモコモコした綿部分になんか見覚えがあると思ったら石化ツワブキっぽい。
針葉とかが出てきたりして・・・

同時期に小鉢に根伏せしたのにちっとも出てこなかったので掘り返してみた。
切り口が腐っていたので、患部を切除さらに2センチ幅に切り分けた。

今年はやけに軟腐病で溶かしてしまうことが多いので、今回はこのまま観察してみる。
室内管理にするけれど、寒い方がいいのかな。

蒲公英の根伏せの動画を見た事があったのだけど見つからない・・・
再生についての詳細。↓丁寧な解説が参考になります。

↑ 一週間後には腐った。
水を多めに浸しておいたらなんか焼きトウモロコシのような香ばしい?
変な臭いがしてきたので乾燥気味にしたのだが、うっかり干からびさせてしまったのが命取りだった模様。

銀葉椿 開花

「銀葉椿」
12月~開花か。
椿類の区別についてはこちらが詳しい。(参考:草木図譜
椿の自家不和合性についてはこちらが詳しい。(参考:Kobe 近況 & 清風
「銀葉椿」

「弁天」「梵天」「金魚」「筒」「細葉」など葉芸がある中で、
観葉植物としての椿の中では一番良い変異だと思う。
「糊斑」なので葉焼けもしない。

左に見えている丸葉は「七变化」(こちらも江戸時代からある変異。
現代のものと同個体かどうかは知らない)型の変わり葉椿のもの。

鋸歯付き(古典園芸用語で「がかり」と言うそうな)銀葉。
紺散も出る葉がある。
甑島産の斑入り椿。
「越の吹雪」と同タイプの散斑と覆輪入りだが、花は未確認とのこと。
基本的に覆輪等の遺伝しない斑入り植物は避けるようにしているのだ
が、散斑なのが気になったので。
「越の吹雪」
確かに似てはいる。葉が小さめなところも。
葉色の違いは作の違いのせい(同個体ならば)かも。
「錦の峰」
かなり芸の良い方の個体だと思う。

「錦の峰」(小)
同品種とは思えないくらい地味な柄。
なんで2鉢もあるかって?ボケてたんだよ!
すでに所有の有無が把握できてない・・・いかん。
「ボタ斑」
ウィルス性の斑。ぼやっとしていて気持よくない。
同。裏側から見たところ。
本斑との違いはウラから見るとなんたらってどこかで読んだ気がしたので撮影してみた。
本斑も同様に透けてたので意味はない。

2013年11月30日土曜日

魚病への対処


死亡魚によく見られた症状がこれ。(外見に異常のない死亡魚もいる)
数時間~数日中に水槽全体に広がる。

犯人探しをするのもあれだが、冬場に見かける「ニキビ」でも量は違えどこんな感じのがある。
複数の導入魚や近郊の金魚屋からの魚でも見ないことはないと思うので、常在菌のたぐい*(寄生虫の可能性も。気のせいだと良いのだが、メダカへも飛沫感染する気がする。)と言えなくもないのかも知れない。少なくとも南も北も危険なので、何処から導入するのは安全とか考えない方がいい。

今回20℃未満から、30℃まで2日かけて昇温し、魚たちの様子がそれほど危険そうでないと判断して残りを一気に34℃まであげたところ(30℃で一日くらい置くべきだったのかも知れない。しかしそうやってダメであった場合もあるので「正解」がよく分からない。魚の様子をよく観察して覚悟を決めるしかない)翌朝から翌晩までには全滅。

:予兆としては餌食いが悪くなる。
:先住魚がいる。(キャリアになっていた可能性が濃厚。しかも1尾生き残る。)


死亡寸前魚が出始めた後からでは昇温処理も含めて有効な対処法を確立できなかった。
また昇温によって一気に死亡率が高まる気がする。かと言って低温で放置していてもぽつぽつと死んでゆくと思われる。


同魚病かは不明だが、親魚水槽では調子の悪い魚を発見してすぐに昇温を開始した場合のみは昇温処置だけでその一尾が回復した時点で収束した。

金魚ヘルペスであるないを問わず、また抗生物質の効果が不明であったり使いたくない場合、高温期の発病が少ない(なくはない)ことを考えると、昇温処置が一番妥当な対処法であると思う。

ただ、発病のごく初期に予兆にすぐに気づかなければ手遅れになってしまう。
毎日エサをやっている場合なら、摂餌の時に動きの悪い個体を発見した時点で、餌切りと加温を開始するつもりでいるくらいでないと無理かも知れない。



2013年11月18日月曜日

変わり葉 日本タンポポ

「羅紗葉」
立葉になっているので写真でもこのゴワゴワ感が伝わるかと思う。
夏季の葉がもうちょっと柔らかかったような気がする。

2度目の根伏せ株も真夏の猛暑でとろけた…
絶滅が怖いので、下部の根を使って再度根伏せ。
今度は結構根が太いがまだ未発芽。

タンポポは基本的には栽培が楽ちんなのだが、根の状態が悪いと維持するのが難しい。
山採りされた株はどうしても根が傷んでいるので、夏越しには工夫が必要だと思う。

今夏は暑さと乾燥(蒸れると茹で上がったり、軟腐病が発生したりするし、だいたい養蚊場みたいな真夏に毎朝毎晩水やりなんかできないよ!)で貴重なヤツをたくさん殺ってしまったので(大分散財した・・・・・)、今後は実生を基本にしたいと思います。

日本平産のカラス葉
実生微小苗も赤くなっているものが多いので遺伝性がありそう。
比較用に普通のもの。
カラス葉とほぼ同環境。

普通と言っても、一応変わった葉に見えたので採取したもの。
鋸歯」が少なくのっぺりとした感じを受けたのだけども?


左横に転がっているのはハマユウの種(球根?ムカゴ?)
予備を作っておこうと思って株分けをした別の個体。
変な色の斑が出ているし、甘い獅子葉みたいに分かれている。
消毒はしたつもりだけど、切り口からウィルスでも入ったのかな。
なんにせよ「本斑」ではない。

群馬産の「緑花」とのことだが未確認。
古典園芸植物としての「黒花・青花」(*種がつかない模様)タンポポは失われてしまっているが、
現在「緑花」は各地で見つかっているそうだ。

「赤花」さえ揃えば古典タンポポ(緑花もセイヨウタンポポでない事を祈る)の復活も出来そう。
もし、見かけたかたはご連絡を。


2013年11月9日土曜日

全滅のつづき

予備軍の魚を空になった(未殺菌だが、メチレンブルーは投入済み)水槽に移した。
屋外管理で目が行き届かないのでだいぶ減ってはいたがそれでも10尾前後。
やや乱暴にすくってしまったので、魚体にスレ傷がついたとは思う。

数時間後、すでに魚体は粘膜で白く覆われている。
擦れにしても明らかに異常。

今度は温度を上げるのをためらう。
1日室内温度を保つ。
2日後25℃に上げる。呼吸が荒い。メチレンブルーの濃度を上げる。
3日後、すでに半数以上が死亡。水温を徐々に上げて30℃近辺にまで持ってゆく。

残りすでに3尾。
体表はやや綺麗になったが、ヒレの先が溶けているのでカラムナリス菌か?
餌の食い過ぎは直接の死因ではないな。

やはり気温の低下が原因だろう。
凄まじい速さでの感染と死亡。昇温治療も効かない。
やはり、いわゆる蘭鋳の「エラ病」と言うヤツだと思うが、なんなんだこれは。

塩水浴も効果がよく分からない(濃度がはっきりしない)。急激な昇温はかえって危険。等々、飼育水槽をいじくらない(結局繁殖まで維持しなければならないので、いちいちリセットまで行っていたらきりがない)ままで行う妥当な治療法は、

①初期発症魚の発見。
②餌切りと加温の準備。メチレンブルー添加(二次感染等の予防)。
③段階を踏んだ加温。
④高温を1週間程度保つ。


こうなるともう自己の経験則でしかないんだよな。
防疫としては保菌魚を混泳させないとか殺菌するとかだろうが、成熟させた濾過装置をつけた水槽を完全にリセットするのは最終手段。

結局、自家産以外はどこからか菌を持ち込んでしまうし、キャリアがどれなのかも分からん。繁殖にあたってはどうしてもお見合いさせないとならない場合も生じるし、ただ飼育するだけの場合とは条件が異なると思う・・・・・・・・。

なによりも育種の基本としては、耐病性のある系統の作出だと思うのだが。

エアポンプが半分止まっていた屋外飼育でも大丈夫だったヒブナもあるので、低酸素状態に強いだけでも、生存率は上がる気がする。


2013年10月30日水曜日

全滅した。

宇野系交配と本東交配の選抜稚魚が全滅した。
まだ選別漏れの個体がいない訳ではないが、やり直さねばならぬ。
一年無駄にしてしまう事になる。よりにもよって一番残したい魚をやってしまった。
親魚は無事だが、また卵の上を歩くような一年をやり直すのか・・・

今回の失敗の経緯。

1:本東系の1尾がよく食べていたのだが、体調不良に陥る。
2:体調不良から回復せずに深刻な状態となってきたので、加温する。
3:金魚ヘルペス治療法を終え、死亡はしないものの回復せず。
4:降温して数日後、別の稚魚が死亡。気温が低下しつつある。
5:気温が更に低下。
6:加温処理(朝から夕方まで)に入るが、25℃程度で呼吸困難。遊泳停止。
7:夕方1時間程度で27℃へ上げた所で死亡。エラは赤い。
8:他の稚魚のエラ周りが赤斑状になりつつあったので、加温は続行。
9:深夜近く30℃近辺で、魚体に付着物(粘膜が固まったもののよう)。
10:翌朝、数尾を残して全滅。
11:夕方、親魚1を残し全滅。
12:親魚も粘膜まみれで浮遊しているので、絶望的かも知れない。ヘルペスであれば経験済みと思われるので昇温処理停止。25℃に戻す。


「仮定と対処案(再)」
①昇温処理は無意味(金魚ヘルペスでない可能性もある)。
②昇温する場合は、1回2℃昇温(1日6~8℃)が安心。数日以上かかってもゆっくりと行う。(27℃近辺までは稚魚らは無事であった。6~7時間で一気に感染が拡大したと捉えるよりは、加温が拙かったとする方が妥当だと思うがどうだろうか?)
③昇温中は絶食。
④メチレンブルーはあまり効果がない(二次感染は防いでいた可能性もある)。
⑤死魚はすぐに取り出した方が良いかも(感染源と言うより水質悪化を招いた模様)。


「結論」
他の水槽では死魚が出ていない。加温もしていない。ことを考えると、温度の低下のみと言うよりは、餌のやり過ぎ(しかし過剰に与えすぎでもない。一部の成長の良い個体がよく食べてはいた)が原因の1つの可能性はある。

やはりどう考えても、昇温処理は逆効果でしかない。もっとも、処置が遅れたために全滅したと感じる場合もあるが、それにしても金魚ヘルペスでない可能性もある。どうせ死んでしまうならば、加温によって殺してしまうのを避ける為に、数日かけて昇温するか、快適な温度である25℃近辺を維持するのが良いのではないか。

餌はやはり少なめに与えるようにして、個体サイズに差が出てくる場合は諦めるか隔離するしかないのかも知れない。水温低下を抑える為に設置していたヒーターも餌やりが起因となっていたら防ぎようがない。20℃始動にしていたものを23℃程度にしておいてしばらく慣らした方が良かったのかも知れない。

しかし、あまり軟弱に育てる訳にもいかないので、やはり今回は加温ミスだろうな・・・
ゆっくり上げれば良かった。一日で20℃→25℃→27℃→30℃→34℃は厳しかったか。






2013年10月28日月曜日

魚病について 再々度

台風一過の後、気温が下がったのが原因なのか、2尾落ちる。
そろそろ来る頃だろうと思っていたが、やはりイヤなものだ。
ともあれ、経緯と結果を記す。


:①の魚(一番餌を食べていた)の活性が落ちる。
→餌の食べ過ぎを疑う。
:回復するものだと思い、数日経過観察。
→換水。
:悪化。ヒレや体表に白い付着物。金魚ヘルペスを疑う。
→高温処理(33℃~34℃でのべ1週間)。餌切り。
:回復せず。餌を摂らない。だが生存。
→あきらめて隔離。一応生存中。


:気温が低下気味。
→②の魚が転覆気味。
:回復するものだと思い、数日経過観察。この間に①の高温処置期間も含む。
→死亡。


:急激な気温低下。
→③の魚(一番餌を食べていた)。①と同じような状態で、付着物またはヒレ腐れを確認。
:高温処理の前段階(21℃スタートなので、25℃まで半日かけて上げてそれを保つ)
→呼吸が止まりそう。
:高温処置に入る。
→27℃にまで上げた段階で死亡。確認からわずか半日。すぐに取り上げてエラを確認。やや暗い紅色。窒息ではないと思う。


①丹頂パール出目型。遺伝的には多様の筈。
②目無し金魚。摂餌にはほぼ問題なく、視覚よりも嗅覚の方が重要であることが想定できた。
③土佐金型尾パール出目型。背なりはダメだったが期待していた。


「原因?」

?「餌」
 色揚げ用のもの。5分以内で食べきれない量を与えると体調が今一になるような気がする。消化がよろしくないのか、消化管内で膨張するとか、内臓疾患につながるとかの可能性も。
控えめの給餌を心がけてはいたので、水質悪化が原因ではないと思う。


?「付着物」
 病因と言うよりは、体力低下にともなって起きた感染症のような気もする。他の魚への感染はしていない様子。

ちなみに、ヒレがボロボロになってしまいほとんど全部なくなってしまった水槽でも金魚は元気な場合もある。カラムナリスによるエラ感染には強い個体群を選別したのか、エラ感染はしない病原型なのかは不明。なお、感染力は強く、同タンク内すべての魚が罹患。


?「温度低下」
 原因の1つではあろうと思うが、ヒーターは20℃発動で設置済み。この程度で発病するくらいなら残さないのもやむを得ないかも。他のタンクでは無加温だし、同水槽内の体調が悪そうに見えた他の個体も25℃までの加温で復活した模様。






2013年10月13日日曜日

松葉蘭の根伏せ

「霊芝角(?)」
「根伏せ」と言うよりは実は枯れてしまった根茎を放置しただけ・・・
ダメ元で春から今まで棚の下に薄暗がりの中に腰水にして置きっぱなしに。

ノキシノブでも地上部がなくなってしまったものを放置していたらまた生えてきた事もある。
やっちまった!と思った際にはすぐに捨ててしまわない方が良いこともあるみたいだよ。
どこから発芽してくれているのだか分からないけど、よくぞ再生してくれた。
実生じゃないよね?君。

正直、別の株だったらもっとうれしいんだけどね・・・。


2013年9月28日土曜日

彼岸花八重咲き

「濃色ヒガンバナ八重咲き」
だったと思う。最初の名札はとっくに消えた。
3年以上は葉っぱしか見てない。ようやく咲きました。
球根ばっかりどんどん殖えてもうダメかと思ってたんだけど、地植えした途端開花。
鉢植えの方はヤブの中だが、またしても開花してない模様・・・
鉢植えの何がダメなのか問いたい・・・・・と思ったら一輪だけだが咲いていた。
肥料分のせいとかそう言う問題?
「ヒガンバナ」
当地の普通のもの。
八重咲きのものは雄しべが変化したものだと言うのが分かる。

2013年9月23日月曜日

病気と餌やり

また数匹落ちた。やっぱり、餌のやり過ぎが問題らしいことを確信した。

稚魚のうちは特に満腹の度合いを自己判断できないと見える。
それとは別に、おそらく満腹でないのに死魚も出た。
となると、一時的にアンモニア等の濃度が上がった可能性もある。
腹部膨満で呼吸困難になった所に、酸欠が加わったと言うところだろうか。

まあ、餌をやり過ぎるなと言うのは基本なのだな。
でもなあ。わかっちゃいるけどやめられん。
あと二ヶ月以内には産卵可能サイズまで育てたいし。

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ところで、動画の魚の色についてトロール(相手をわざと怒らせるような書き込みをする輩をネット米俗語ではそう呼ぶと教わった)からケチがついたので、色揚げ用の餌(咲きひかり色揚げ)を使ってみる事にした。

親魚の正しい選定の妨げになるかも知れないので、あんまり特別な事はしたくないのだけども、将来の出品を前に検討はしていた。でもコスパがよろしくないし、年間を通して使いたかったので高タンパクめ(実際には両者ほとんど変わらず。と言うのもロットによって内容が異なる場合があるらしい為)で消化の良い餌を使っていた。

結論から言うと、だいたい1~2週間毎朝晩やるだけで、もう色合いが違う。一応色素を添加してあると言う水産飼料よりもやはり高めなだけはあって効果はあるといえる。

しかしながら、オレンジが「深紅」になるようなことはない(今の所は)。むしろ全体的に肌が橙~黄ばんでくるのである。
ある意味青水から上げた時の色合いに似ていなくもないが、正直もっと真っ赤になるのを期待していたのでちょいと残念。それに「純白」を出したい場合には適当でない可能性がある(丹頂とかの真白な場合は大丈夫そうな予感もある)。

この写真色調整せずに明度だけ上げた。
完全室内水槽飼育で、この黄色くなった肌はちょっと驚き。

キャリコ系魚では赤と白と黒(浅葱)の対比のせいか、赤が濃くなったと感じる(あるいは置き場所も日照がやや多めなせいもあるかも)。
桜透明鱗タイプも色が濃くはっきりしたとは思うので、青水飼育をしなくても色揚げ可能としていいだろう。次回から本格的に使おうと思う。

また「咲ひかり」らしく、太くて長い糞を出してくれる。でもチョコレート色のやけにしっかりした状態で、未消化分が多いんじゃないかと思わないでもない。ただ、人間の場合は排泄物の大半が腸内菌類の死骸だそうなので前向きに考えるなら「ひかり菌」の・・・?

まあ同じ原理かどうかは知らん。なお粒子径や嵩密度(沈下性→浮上性)が違うので餌の量としては以前のものの1.5~2倍くらいの量を与えている。

粒が水中で崩壊しないので、餌による直接の汚濁はない。が、気のせいか飼育水もなんとなく黄茶色がかってきた・・・

2013年9月22日日曜日

雪餅草の種

完熟する前に茎が萎れてきてしまったので、
切り取って水に挿しておいたが、やっぱり意味なし。
結局こんな状態なので諦めていたが・・・・・
なんとちゃんと種が入ってるのもあるよ。
意外にも全部で100粒近くはあったんじゃないだろうか。
ゴマ粒サイズなんだけど・・・
播種!播種!
小さめだけど、大丈夫だといいな。

2013年9月21日土曜日

松葉蘭 富嶽の虹

「富嶽の虹」
大型で飴色の斑の色合いも実に綺麗。
最近あんまり人気がない模様。増殖がいいからなのか・・・。
陽に炙ることで発色させるシダ類が多いみたいで、松葉蘭でも葉先とかが灼けてくるみたいだが、
これは普通にしているだけで全体的に色が乗る。曙斑に近いのかも。

「シドニーのオペラハウスに着生しているマツバラン類」 参照wikipedia
マツバランの原種自体が黄色になるようなので、これはいわゆる「本斑」とは違う。


春からほぼずっと腰水。根腐れをする場合もあるけど、鹿沼土や日向砂や富士砂との混合用土なんかで風通しが良ければ問題ないみたい。ちなみに、フユノハナワラビや寒葵、さらには一部のスミレ(すぐに水切れする品種が多い)やヒルガオもずっと腰水(高温期はお湯にならないように注意)でOK。

譲って頂いた時からすでに大株なので調子も落とさず夏も越せた。
1つ学習したのは、2~3本立ちの小株だと、新しい芽が上がって来る前に株の寿命が来てしまうのか更新出来ずに枯れてしまう。なので多少高くなっても、ある程度大きい方がいいみたいだよ。
その横からなんか変な太い軸が出ているのは気づいていたのだが、自重で倒れこんできた。
どう見ても「富嶽の虹」ではない。
「麒麟角」のような太軸。
割りと大柄だが、斑が出てないので、芽変わりではなさそう。
軸の先に胞子がついて来たし、枝先が伸びまくってるので、微妙に「麒麟角」でもなさそう。
軸の伸びは「福禄寿」的でもある。「麒麟獅子之斑」の白軸版という感じの「麒麟錦」と言う銘品もあり、そちらの方が「富嶽の虹x麒麟系」的な姿をしている。


ちなみにマツバランの実生(専門書籍もあるが特に書かれていない)についてググってみると「勝手に鉢に飛び込んできた」パターンがもっとも多いようだ。「イワヒバ」などは、実生できるが先祖返りしたようなものしか出来ないのでやる意味がないと言うようなことが書いてあったが、同じようなパターンかも知れぬ。

なお「腐生植物 - Wikipedia」の項には種子植物以外にも、胞子で繁殖するためにシダ植物としてまとめられている維管束植物の中に、生活史の一時期を腐生植物として送るものが知られている。例えば、マツバラン類、ハナワラビ類、ハナヤスリ類、ヒカゲノカズラ類などの配偶体は真正シダ類の配偶体のような前葉体ではなく、地中に埋もれて葉緑素を持たない芋状の形であることが多い。この内部には外部から菌類の菌糸が入り込んで栄養素を供給しており、一種の腐生植物として生活を送っているとある。

ひょっとするとラン菌のようなものが存在しないとダメなのかも知れない。

思った程根っこ(地下茎)が伸びてない。
水が多すぎたのだろうか。
軸の位置的には「富嶽の虹」本株の外側にあり、別の株だろうと思える。
だが根が絡み合ってしまっていて、芽変わりなのか、実生なのか確証が持てない・・・。
が、胞子はよく落ちていたので、おそらく実生株だと思う。
胞子親は「麒麟角」あたりだと思うけれど・・・どうなんでしょうね。
確証のないまま、ピンセットのナイフ部で強引に切断。
数本の軸から根(地下茎)が取れてしまった・・・
松葉蘭の地下茎は非常に脆くて、ちょっと力を加えただけで、ポキポキと折れてしまう。
「根伏せ」
富嶽の虹じゃないけど、ほかの木の地下茎。
先がちょっと見えるぐらいに浅く埋める。
ちなみに、この地下茎からでている毛が根だそうです。
水苔でその上を覆って出来上がり。
実はこれ上手く行ったことがないので、今度こそ。

2013年9月11日水曜日

André Ceccarelli

ずっと探してるんだけど、CD化されとらんのかね。動画が消えてしまっていたりするので、見つけた時にメモ代わりに。
CECCARELLI - RARE GROOVE- FUSION 1977


2013年9月8日日曜日

病気?

最近また稚魚が死ぬようになった。数の多少はあるが、すべての稚魚水槽で発生。やはり雑種が強く、宇野系が弱い傾向にある。1週間くらいの間に半分くらいになってしまうケースもある。

にもかかわらず、活性は良いし弱っている様子もない。

強制肥育がその主な理由の1つと言う自覚はあるが、どうしてこの時期(季節の変わり目)なのかと言う疑問が残る。

そこで再考。

1:「餌のやり過ぎによる水質悪化」
→と言っても、例年に比べかなり控えめに給餌を抑制しているので、飼育水が極端に濁ったりはしていない(むしろ澄んでいる)のに死魚が発生する水槽もある。ベア・タンクにしている水槽はどうしても濁ってくるので、水換えは時々行っている。


2:「アンモニアや硝酸の蓄積」
→濾過・還元がうまくいっていると仮定して、餌やりに加え水換えも控えめになっているので、何らかの有毒物質とかが蓄積されている可能性はある。ドブ臭くないので硫化水素等の発生ではないと思うのだが・・・ベアタンクを除き赤斑病の発生もまったくない。


3:「餌の食べ過ぎ」
→これが結構ありそう。外観に異常はなく、死後直後の魚のエラは深紅色で窒息死には見えない。胃の中で濾過細菌とかが異常発酵して膨満とかそういったこともあるのだろうか。給餌後やけに呼吸が荒くなるのは、酸欠なのか腹の膨れ過ぎなのか。食い過ぎで死ぬと言うのは生物としてどうかと思うのだけど。ただし決して多くない餌の量の水槽でも大量に死魚が出るのは変だ。


4:「水温の低下による体調変化」
→猛暑続きではあるが、降雨のあとは暑さが和らぐ夜もある。突然の温度変化で発病するパターンが良くあるのでこれもそうなのか? もう少し水温が下がれば呼吸器系の代謝の変化とかもあるのかも知れないけど、32度が26度くらいになってもそうなのかなぁ・・・分からん。

5:「狭い」
少しづつ選別しているとはいえ、サイズアップしてくる魚には窮屈感でストレスもあるのかも知れない。だが、稚魚の頃から密飼いしていると割と大丈夫だったりすることもあるのでどうなのか。
減っても死んでいる例もあるので関係はそれほどないかも。


高温期での金魚ヘルペス発生はないか、重篤化する前に自然治癒しているかもしれないらしいので除外。食後にこそ呼吸が荒くなるが、空腹時は元気一杯。常に底砂をついばんでいる。

となると、やはり餌なのかなあ・・・。約20尾の2cmサイズ稚魚に、小さじ一杯(休日は一杯半)程度が一日の総給餌量。むしろ足りないくらいの筈なのだが。

換水はしたので、餌をもう少し控えめにしてみようか。しかし、数が減ってしまったので等量与えると多すぎてしまう。文字通りさじ加減が難しい。

2013年8月26日月曜日

自家産 緑の金魚 緑!

なんだかんだと試行錯誤したりしてみたが、結局言い訳ばかりしてるみたいでイヤなんでちゃんと撮ったぞ。これで文句はあるめェ。

コツは、蛍光灯を当てずにフラッシュのみで撮影すること。
薄暗いので動画撮影は困難。一応撮ってはみたが画質がイマイチ。でも発色は良い。
いつも蒼白い蛍光灯のアジア的な照明が我ながらイヤなんだけども、調色されたような不自然な色合いも飼育記録としては意味がないと思うし・・・

ちなみに昨日とは違うカメラで撮った。まあ、大体において説明しておいた通りだけれども信頼性の問題なのであんまり適当なことばっかりも言ってられんし。

特にこの2尾が緑っぽい。ぶっちゃけ他のはそうでもない・・・。

より緑に見えるアングルと言うものがある。

一応、他の個体も緑っぽいものだが・・・

コイツがダントツに緑。今のところは。

コイ科限界の緑発色であろうかと思う。
参考:Green Tiger Barb


2013年8月25日日曜日

錯覚!? 緑の金魚

人間の目は色調補正しながら物体を認識していると言う。
そのなかで気になった錯視の例がこれ。
「シアンに見える左目は、右目のグレーと同色」
赤色光下で精確な色を認識するために脳が自動色調補正する。らしいよ。

チンダル散乱とか、構造色とか、黒が青や緑に見える方法はいくつかあるようだけれど、緑系の金魚の撮影をしていたら、液晶画面上では「めちゃくちゃ緑色」。もう、完全に、嘘みたいに緑十四号



こりゃ、やっぱり目の錯覚で、光学的には緑色に見えてるのかなぁ。と思ったのだが、現像してみると・・・・あれれ?

「撮影したまま」
「自動調整したもの」
「色温度を下げたもの」
「色温度を上げたもの」
「見た目はこんな感じ」
水槽に茶苔が薄っすらついていて、メラニンが飛ぶくらい白っぽい容器の場合は薄緑。ライムグリーン系(浅葱色+黄色フィルター)に見えた。


昔、ヨーロッパ人の虹彩は青系で、日本人は茶色なので、ブラウン管の色調を変えてあると習ったのだが、そういうのも関係あるのかね。