2013年4月20日土曜日

雪餅草の餅の中には何が入っているのか?


3月から4月にかけて静岡中部の山中ではよく「マムシグサ」を見かける。
ウチの庭はもと丘だった所を造成した為なのか、「ウラシマソウ」が自生している(誰も植えた記憶がないのでそうかと思う)のだけども、「マムシグサ」はない。一度誰かにいただいて地植えしてみたのだがいつの間にか消えた。地模様の入った大株を山から採ってきたこともあるのだが、球根がブヨブヨに腐ってしまった。小さい株の方は生き残っている。

「スルガテンナンショウ 日本平産」
草花と自然Blog」さんにとても分り易い解説が書かれていたので参照のこと。
紫がかった個体。
付属体の形状が異なるようなのだけど、別のテンナンショウ?
ちなみにこの辺りでは「マムシグサ」は「キツネノションベンタレ」とか言われていたそうな。


「ウラシマソウ」の変わり花や斑入りなどは山野草雑誌などでもしょっちゅう特集を組まれているくらい人気があり、中には数万円もするものもあるのだが、これは分球するので増殖は容易と言って良い。いずれ間違いなく値崩れする時が来るはず。良く知らないのだけど「春蘭」なども人気がなくなってしまって暴落しているみたいだよ。

ちなみに似たような環境に生育する「カンアオイ」や「細辛」もやたらと高価なものがあるが、意外と栽培が容易で水さえ切らさなければほとんど枯れることはない。冬季枯れたと思っても芽が出てくることもあるくらい。


一方であんまり人気のない他の「テンナンショウ類は分球しないものがあるらしい。どうりであれだけの大株が子株も残さず消えてしまった訳だ。まあ、山に行けば普通に生えているので有り難みもないのかも知れないけども。


と言う訳で実生するしかないのだが、一つ困ったことがあった。
数年前から育てている「ユキモチソウ」がだんだんと消えていくのである。そして案の定こいつも非分球型のテンナンショウ類なのであった。


てな訳で今年は雪餅草の実生に挑戦してみようと思い立ったのだが、その際に参考にさせていただいたHPは癒し草さんのこの記事
なんだけど、雄花と雌花の区別がつかない。雌花を切り取ってしまう訳にもいかず、仕方ないので分解した。こうなってしまうと、もう鑑賞もへったくれもないので、もったいないけどせっかくの餅だけども切り取っちまったわい。


「ユキモチソウ 雄花」
ちょうど千切れている辺り、筒の底に真っ白な花粉が砂糖のように溜まっている。
夜中に覗いてみたらコバエがたくさん集まっていた。
なにやら魅力的な異臭がするらしいが自分の嗅覚では分からなかった。
「ユキモチソウ 雌花」
こちらには花粉が溜まっていない。しかも授粉済のようですな。
ウチの栽培状態だと「ウラシマソウ」との雑種が出来てしまう可能性があるね・・・
分球する性質を受け継いでくれるのであればいいかも知れないが「伝統園芸」的には雑種・交配種はダメな気もする。何より純血性を失うようでなんとなくやってはならん気がする。でも株分け出来ないのは困り物だよな~。
山野草屋さんに伺ってみたらメリクロン苗をしている(理屈があまり良くわかってないのだが、成長点を切り出して組織培養するとか言うことなのだろう…)ところもあるらしいとのこと。

ちなみに、フナと金魚でも雑種を作る気もない。「鉄魚」の轍は踏まぬ。
ひたすら変異を待ち続けるってのも大変だけど・・・「ハオルチア」の斑入り種は交配種の掛け戻しが行われているとか知ってから急速に興味を失ったし・・・
さて、一番気になっていた「モチ」の部分だが。
うん。別に芯とかある訳でもないね。
実は発光でもしてたりするんだろうか。
「ぷにぷに」と言う程弾力性もないけど湿った発泡スチロールっぽい感触。
なんかこんなクッション材があったような・・・
「ふぬふぬ」くらい?なんとなくエリンギとかを彷彿とさせるような。


2013年4月6日土曜日

Skip James 20-20 Blues

[Skip James  20-20 Blues]

なんか前衛音楽にはユダヤ系ドイツ姓が多い気がするんだが気のせいではないような気がするヘンリー・カイザーと混同してたデイヴ・ソルジャー / デヴィッド・サルツァーが「Avant Music Guide」と言う前衛音楽案内本のインタビューで絶賛していたブルース曲がずっと聴きたかったのだが当時見つからなかったのだけども、もうそろそろあるかなと思ったらやっぱりうじゃうじゃ見つかったので。オーネット・コールマンっぽい?かなあ・・・ポリリズミック?なのかなあ。なんかちょっと想像してたのと違う・・・。

こっちのURLが何故か検索で出てこないので
こっちの方が音質が新し目なので聴きやすいが・・・。
むう・・・渋さが分からない


[James Booker / On the Sunny side of the Street]
ポリリズムと言うと、3拍子と4拍子の中間と言うかシャッフルというか、もっとアフリカっぽくてニューオリンズの原点っぽいリズムを期待してたんだけどなぁ。
おなじジェームスでも、やっぱこれくらいポップだとうれしいんだけど・・

ところで、タラタラタラって装飾音の部分ってギターのチョーキングとかと同じで平均律で出せない音を響かせようとしてるんじゃないかとMIDIでペルシャ音階とか作ってた時に密かに思ってたんだけど。どうなのかねぇ。

ピアノだけでもグルーヴィになるんだなぁと感心。

「Avant Music Guide」編者 柴俊一 作品社


2013年4月5日金曜日

Buldožer ブルドーザー

ボウイのヒーローズ関係の情報目的で買った「レコード・コレクターズ 2013年 04月号」に載ってた「ユーゴのビーフハート」ってのが気になったので探してみたらあった。

ちょっと聴いた限りでは確かにそれっぽい。冷戦時代下の東欧でもビーフハートは知られてたのかねえ。

CDが欲しいが見つからん。ディスクユニオンあたりならあるのかな。やっぱりインターネット時代は恵まれてるとつくづく思うな・・・


変拍子というか変則リズムとかヘンテコではあるが、それほど民族音楽的ではないような。

ソフトロック好きにもいける?

この曲は特にビーフハートのラストアルバムの冒頭曲っぽい。
一番尖ってた時の隊長よりも後期のポップな方が好きなんで良い感じ。

2013年4月1日月曜日

静岡県中部産の在来種タンポポ

「シロバナタンポポ 静岡産」
どこから採ってきたのかうろ覚えだが、由比のあたりだと思う。
親個体はとうに絶え、自然実生のものの子孫。

最近気づいたのだが、ナメクジが花を好むようで夜中に這い上がってきてはよく齧っている。
そのせいか、花の外側の花弁がなくなって中心部だけになっているものがある。
そういえば「モラエア」も大変良く食害されるっけ・・・

総外苞片の反り返りがあまりない。
花茎の高さ以外にキビシロとの区別は困難だと思う。

「日本のタンポポとセイヨウタンポポ」
によると、同じ白花でも「シロバナ」は5倍体。「キビシロ」は4倍体。

「エゾタンポポ」には3、4、5倍体があり、本州高山帯から北海道にかけて分布するタンポポ類と同じく「ミヤマタンポポ節」
一方「カントウ」、「トウカイ」、「シロバナ」等をふくむ「モウコタンポポ節」とは遺伝的に差異があるそうだ。(新潟大学森田竜義氏1995)

「トウカイタンポポ カラス葉 日本平産」
継続性は不明だが、この2個体についてはかなり紫色をしている。
とりたてて激しい日照に曝されている場所にはなかったのだが・・・
目につくのはやはり花色の薄い事。ひょっとして、これはこの辺りの変種なのだろうか・・・


「キビシロ」を「淡黄色のタンポポ」として分類している場合もある(via「在来種タンポポの分類」)みたいだけれども、ウチの場合はどうみても丈の低い「シロバナ」なので、シロバナタンポポ自体に何系統かあったり、黄花タンポポにも局所変種もまだあるのかな。

「トウカイタンポポ」
でよろしいと思うのだが。

「トウカイタンポポ(別名ヒロハタンポポ)」は「頭状花が大型で顕著な小角突起」をもつ、静岡県に局在する「カントウタンポポ」の変種で2倍体。
「在来種タンポポ 羅紗葉」
2012年実生
興津川流域からか日本平かどちらかの子孫。
目下、羅紗芸は継続中。
「根伏せ中」
上個体の根の下部から取り分けたもの。
カルス?ができてきているのでそのうちに芽が出てきそう。

↑個体の数日後の様子
葉っぱが出てきた。