2012年8月26日日曜日

続 咲ひかり初期飼料

使用を始めて3週間。

粉末の利点は、

✦魚のサイズに関わらず皆食べられる。
✦吸水して、腸内で膨張、破裂(あるいは酸欠)が少ない。(←人工飼料では必ず起きる)
✦飼育水内の濾過バクテリアも一緒に食べられる。(←底砂のないベアタンクが嫌いな理由)

だと思っていたのだけども、喰い過ぎで死んでしまう魚が減らないのに業を煮やし、なにより粉末があまりにも水を汚すので、水を加えて練り餌にしてみた。


が、相変わらず水は汚れる。

練餌自体は、水中でもあまり崩壊しないのだが、魚がついばむたびに粉が舞い上がるのだった・・・ トホホ。


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ただ、水質に若干の変化があった。
一週間程続いていた慢性的な泡と濁りはなくなった。臭いもあまりひどくなくなったような気がする。

「ひかり菌」が濾過砂利に定着をし終えたのか、大量の粉末の分解に濾過細菌(自家産)が慣れたのか、あるいは同居を始めたのか、ミクロの世界の戦争の決着は分からないのだが。


とは言え、別の問題も発生中。

✦与えている餌の量が良く分からない。粘土状なので、粉末との嵩が違うと思うし、ネバネバしているので適当な量を掬えず、うっかりドボンと大きな塊を入れてしまいがち・・・。粘度調整が難しい。

✦塊で沈没するので、大きな魚が先に食べてしまいがち。大きさによっては、一番大きな魚に一飲みにされてしまう。

✦小さいサイズだと、胃腸薬の溶解の宣伝みたいに、粉を撒き散らしながら落下。水分量には関係ない気もする。

✦常温保存でも腐敗していないけど、なんだか酸っぱいような「発酵したような臭い」がしてきた。おなかを壊さないかちょっと心配。タンパクが半分でも、残りはデンプンかなんかだろうからなあ。何になるんだろうか・・・。



と言う訳で、全体的にさしてメリットはさして感じないけども。

☯気のせいかもしれないが、水に餌をやっていたような粉末状態よりは肥育率が上がった気がする。

☯気のせいかもしれないが、死ににくくなった気がする。もっともしっかり死んではいるので、強い個体だけ生き残っているだけの可能性も大いにある。

◎気のせいでなく「快便」。不自然なくらい長くて切れにくく滑らかな糞をする。これ普通じゃないよなあ。何かが入ってると思うんだが。あと、ときおり下痢っぽい?と思われる個体がいたりするのも気になる。



人工飼料全般に言えるのだが、やはり腹が出てきてしまう。頭は出て来ない。締めて育てられた宇野系の親魚と比べると一目瞭然。サイズはほぼ同じになったのに、腹は出て全体的に丸~くなるが、頭はほぼツルツル。

だが、面白いことにサイズが半分程度の小柄な個体には、肉瘤がより多めに乗っている。であるので、幼魚期に餌を控えることで、徒長を抑えて余分な脂肪が頭に出てくるのではないか?とも思う。

毎年産卵交配させたい人には、性成熟するしない以前にサイズが足りなくなりそうなので、向かないと思うな。









2012年8月16日木曜日

咲ひかり初期飼料

餌を変えた。

「咲ひかり」は生菌剤を配合したと言う鯉用の飼料で、金魚飼育にも用いられた為、数年前から金魚用のものも販売されるようになった。

以前、通販で小分け販売してもらって使っていたのだけども、飼育初心者であったせいか、どうも効果が分からず、むしろイヤな印象しかなかったので、「鮎餌」と「鱒餌」の細粒とかを袋で買って使っている。

アルミの密封パックに保存しているけど、さすがに10kg単位の水産飼料はちっとも使いきれず、数年前のものも数種混合して与えているのだけれど・・・・・大丈夫かなぁ。

今のところ、弊害はないと思うんだけども。「蘭鋳花傳」の92頁あたりを読むと、宇野仁松氏らも同じ悩みを持っていたようで、やっぱりいかんかなあ。




と思ったので、「咲ひかり」の稚魚用の粉末餌を使ってみる事にした。
粉末にしたのは、実は期間限定商品だったと言うのと、「微細粒」だと勘違いしていたから。

0.6mm以下って書いてあるけど、細粒じゃなくって「完全に粉」ですよ。


これも20kg・・・また悩みが続く・・・
せめて10kgくらいのがあればいいのに。

まあ、粉なら粉で「メダカ」にも使えるのである意味便利。

メダカもいろんな品種をゴチャ混ぜにして飼育しているので、本当は選別した方がいいとは思うんだけど、積極的に品種改良するほどの意欲もなく・・・水質の悪化にも温度の変化にも強いんで、外の舟で勝手に繁殖している。

とは言え、かなり獰猛で卵や稚魚を食べてしまうので爆殖はしないし、時々はちゃんと隔離してやらないと減ってくる気もする。でも、♂♀が良く分からなくて勝手に卵を産んでしまうので、出てくる子供もいろいろ。

まだ選別眼がない上、何せ小さいので、今のところは「カダヤシ」の代役みたいなもん。


ともあれ、やつらは好んで食べているみたい。ただ、ちゃんと飼育する気があるなら、稚魚にはブライン・シュリンプを与えた方が絶対良い。


「アルビノ幹之メダカ」
参入が容易で、各ブリーダー氏の「オレ品種」が多すぎてなんだか良く分からないのも、メダカに熱中できない理由の一つ。
個人的には新品種の作出は玉石混交あって然るべきだと思うのだけれども・・・。


あと、粉末であれば、大きな魚がバクバクと独り占めしてしまえないと言う利点もある。
ブラインシュリンプを与えている間は魚体に差がないのに、人工飼料に切り替えた途端に極端な差が出てきてしまうのを防げるのではないか?

と思ったんだけど、やはり食いしん坊は喰う。で、どんどん大きくなる。
それに、小さい魚は食が細いとか摂餌や消化・吸収に問題があるようで、大きくなりにくい模様。


んでもって、使用感。推奨される使用量よりも多めである可能性はあるが、粉末であり水に溶けてしまう為、前の細粒~小粒~中粒混合餌の量よりは少なくなっている筈なのを前提に。



*水が激しく汚れる。
*水が強烈に餌臭くなる。

*腹がつく。
*頭は出ない。

*やたらと長い糞をする。
*使用前に赤斑病になりかけた宇野系稚魚がいたのだけど、使用を始めて数日後餌を控えめにしたら自然治癒してしまったみたい。



一番はっきりと分かる違いは、とにかく「糞」が長くなったと言うか切れにくいようだ。ココア浴の代わりになるんじゃないか。健康的と言って良いのか、こんなに糞をしちゃってるけどちゃんと消化吸収しているのかね?とも思ったり。

食物性繊維でも入ってるんだろうか。ちなみに「かしこ」は「樫粉」の意味らしいですが「つなぎ」の慣用句でもあるらしく、「レシチン」ではないかとのこと。




2012年8月13日月曜日

コルト・マルテーズ

ずっと前に購入したまま見ていなかった「コルト・マルテーズ」の劇場版(2002仏伊ルクセンブルグ)DVDをようやく開封した。片手間に少しづつ見ている。

いまどき懐かしい感じの露骨なCG臭のないアニメで、動きや着色や背景の感じがぬめっとしていて昔のアメリカ製フルアニメみたい。

イタリア版「ルパン三世」みたいなもんだと聞いていたけど、1910年代の「コブラ」の方が近いかも。「ミスター・モト」と同じくらいの年代の設定かな。

「Mr.Moto」
ピーター・ローレがモト(日本人探偵)役。
第一次世界大戦くらいの話だと思ってたんだが、第二次世界大戦前後みたいだなあ。となると「インディー・ジョーンズ」か?
「夢幻紳士」ってこのあたりの時代だっけ・・?
慇懃無礼で冷酷なくせに義理がたいと言う「ロボット3等兵」じゃなかった「ロボット残党兵」の森みたいな感じだろうか。

古い外国作品の中の日本人としてはかなりカッコいい。
「ミスター・モト」シリーズも全部翻訳してくれればいいと思っていた時期があったなあ。


TV版?

原作も読んでみたいなあ。
BDは翻訳されてるけど、イタリア物ってあんまりないのかな。
こんど調べてみよう。

真夏のエラ病のつづき

宇野系が落ちた。

水合わせ~餌を断ち、水をキレイに保ち、メチレンブルー+塩水浴をしたのにも関わらず、ずっと呼吸が速いままで、途中から松笠病に移行し・・・と言うパターンだった。


連日30度以上の猛暑に加え、2週間以上餌をやらなかったので、体力が落ちたのかも知れないが。片エラが閉じていたり、呼吸が荒い状態で、いったいどうしろ?と言う。

ちなみに、エラは薄い桃色になっていたが、真っ白でなかったので、窒息ではないと思う。であるので、エラ病ではないのかも知れない。少なくとも、カラムナリス系のエラ病ではないと思う。


試さなかったけど、wikipediaの細菌性鰓病の項目には、「5%食塩水に2分間浸漬する」と書かれていたりもするが、カラムナリスなら、メチレンブルーの殺菌でも良い筈だし、そもそも一週間以内に治癒するか落ちる。

虚弱体質なのかなんなのか。これじゃ対処のしようもないし、意味不明なんですが。しかも3歳魚だよ。


いずれ、金魚分譲も考えている身としては、「水合わせの失敗」で片づけていい問題なのか、いつも悩む。まあ、死んでくれなきゃ商売あがったりなのかも知れないけど、そんなに数を創れない希少金魚の場合死んじゃったら、補完できない場合もあるし。

ともあれ、同様の症状のパールマルコが、一時危篤状態だったが、泳ぐし餌も多少食べるようになった。・・・だが、呼吸の速さは異常なまま。

このまま常態化してしまうのが恐ろしい。と言うのも、ずっと体調不良だった蝶尾も餌はバクバク食うくせに、なんだか変と言うのを半年くらいやったのだ。見ていて辛いし、完全治癒もしないと言う。

いったいどういうこっちゃ・・・

書籍やネットで調べるといろいろ対処法は書かれているが、結局良くわからない場合がほとんど。
そもそも、症状が同じでも違う魚病であることもありうる。

とりあえず、*「呼吸が速くなり、泳がなくなり、浮かんでしまう、高水温時のエラ病」には、「断食+水の殺菌」で対処できた。重症の場合も、だいたい5日以内には回復する。同居魚も感染したりしなかったりするが、傷口からの感染のような気がするので、「塩水浴」でもいいのかも知れないが、水は殺菌した方がいいと思う。

で、この治療を終えて、治った筈なのだが、まだおかしいウチの病魚の様子

限定公開にするとBlogに挿入出来ず、公開しても検索できない動画はどうすりゃいいんだ・・・
パルスケの病気は多いのか、結構他人の動画は見つかるのだけど。


ところで、この珍珠鱗、獅子頭タイプだなあ。
水泡頭表現にならないパールもいるとは・・・



見た感じは同様の症状。
この個体は沈んでいるけど、浮かんでいる場合の方が多いかも。

2012年8月10日金曜日

真夏のエラ病

一昨日まで、宇野系の稚魚がぜいぜいしていたので、「メチレンブルー浴」と「餌切り」をしていた。期間はだいたい一週間程度。


水合わせ5日後、「青文出目水泡」らと同居開始。

水温は30℃前後で、同居魚と一週間程度問題なく過ごしたので、餌を増やしてみた。

水の白濁が生じ始めたな。と思っていたら、「プカ~」と浮き出した。

しかも「宇野系だけ」。


具体的な症状は、「呼吸が荒い」「浮かぶ(泳げない)」「腹ビレをたたむ」。
かなりの重体で、正直また全滅するかと思った。


餌を切りメチレンブルーを入れ、3日後くらいから快方に向かい、現在は元気そのもの。

その後、「マルコ・パール」も同じ症状で瀕死状態だったが、数日後には泳ぎだしたので、同じ病気だと思う。

だが、同居治療していた宇野系の呼吸が少し穏やかになってきたかと思っていたら立鱗状態へと悪化。餌を切って2週間以上、連日の30度以上の猛暑に体力が低下しているのかとも思う。だが、呼吸が荒い状態で餌をやっていいものかどうか悩む。




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温度が高温なので、「金魚ヘルペス」の可能性は低いと思う。「擦れ」などの外傷が原因でもない。

同居魚が元気なので、すでに何らかの「免疫」があると思われる。

水質悪化が原因の一つなのは明白であるが、「アンモニア」なのか、「病原菌」なのか、その双方なのか良く分からず。


複合感染の場合も多いと思うので断定は避けるが、ヒレがボロボロになってきたら「カラムナリス」、松笠状に鱗が立ってきたら「エロモナス」なのだろうと単純に区別していたが、症状から検索してみると「エロモナス」としているショップさんもある。


国立感染症研究所」のエロモナスの項を参照すると、

エロモナス・ハイドロフィラ/ソブリアはその発育至適温度が30~35 ℃の中温性菌である。
本菌は低温(4~7℃)でも増殖するので冷蔵保存を過信しない。

本菌は腸管外感染症の原因ともなり、下痢症についで多いのは創傷感染である。腸管外感染症の部位はほぼ全身の組織に及ぶが、特に皮膚や筋肉などの軟組織感染が多く報告されている。ごく最近、新しい症例として溶血性尿毒症症候群、熱傷に起因する敗血症、咽頭蓋炎などの様々な呼吸器系感染症の報告がみられた。

軽症例ではあえて特別な治療をしなくても自然に治癒する。しかし、赤痢様あるいはコレラ様の症状を呈した場合には、経口または静脈内輸液等の対症療法と共に抗菌薬の投与が必要である。


とある。

人間の場合と同様の症状が現れるのであれば、下痢に加え、外傷からの感染もカラムナリスと同様にあるようなので、餌を切って、メチレンブルー等の抗菌剤で殺菌するのは理にかなっているのではないかと思う。


今回も、カラムナリスと思っていたので、前述の通り「メチレンブルー浴」で済ませたが、別の対処法も探してみた。


*「1%塩水浴」をされている方もいるが、塩分濃度を上げて死んだと思われる例もあるので、ちょっと真似できない。弱っている腎臓に負担がかかるのではないかという気もするのだけど・・・


*「死魚を食わせる」論理的かつ一般的な対処法であると思う。実際、自家産稚魚たちが生き残っている理由の一つがこれにあたると思う。ただ、複数魚を飼育しているブリーダーならいざ知らず、少数飼育者には精神的な嫌悪感の方が大きいだろうから勧めていいのか分からない・・・