毎年、春先に水槽丸ごと全滅させていた。
幸い、交配用の親魚は無事だったりでなかった場合もあるが、性成熟を促す為に換水したほうが良いとのアドバイスを魚友から貰ったので、昨年末くらいからほぼ毎週水換えをしている。
毎週なのでズボラな自分には面倒くさいし、真冬に水をこぼしてしまったりするとちょっと泣きたくなる。ただの水道水ならまだしも、底砂も撹拌して掃除しているので汚れた飼育水だったりすると最悪である。
基本的には底砂は触らないようにしていた方が、濾過細菌も安定してよろしいのだとは思うのだが、吸上式の底面濾過をしている水槽では、ろ材が目詰まりすると空気が溜まってしまい、水位上昇、飼育水が溢れだすなんてことが起きる(オレだけかも知れんが)。なお「その空気」だが、おそらくメタンガスだと思う。異臭はしないので、還元された窒素であることを淡く期待しているが・・・
この水換えが良かったのか、時々調子がおかしいかな?程度の状態では、数日断食させるだけで元に戻ったりしたのだが、ある日油断して水を抜きすぎた。ちょっと排水ホースの曲がりを直していたりしていたら、底砂の上でキンギョたちがピチピチ跳ねていたのである。
キンギョは選別の際にスレ傷を負うことで、免疫力を獲得していくというような話をどこかで読んだのだが、それで大丈夫な場合とそうでない場合があるらしい。
大丈夫でない場合と言うのはつまりスレ傷から感染症を起こし、さらにそれがきっかけとなって連鎖的に感染が拡大するのである。
スレ傷が出来る原因と言うのは様々だろうので、個々に判断していくしかないのだが、傷を負ったと思った時点で、メチレンブルーなどで飼育水を殺菌するのも予防効果があると思う。
ただし、それで済まない場合に最悪「全滅」となるのだが、今回1尾のみ死亡で抑え込むことが出来たので、その経緯と対処法を記す。
①:水換え過ぎ。
②:前日水を換えた時についでに入れ替えた魚の動きが緩慢。(腹ビレをたたんであまり泳がない)怪しい場合はまず餌を切る。
③:翌日以降、ヒレ腐れの初期症状や体表に白い付着物を確認する。ひどい個体は赤斑症状まで呈し始める。水温の乱高下を防ぐためヒーター設置。ただし不要な加温はしない。今回25℃±1程度を目安にした。
④:全魚を水槽から出し、治療用のバケツに移す。特に症状の重い個体を隔離し、対処開始。水槽は底砂も含め水道水でガンガン洗いまくる。ただし、すでに病魚がいるので完全殺菌(ハイター注入)まではしない。
⑤一夜で症状の軽い個体は緩解しほぼ大丈夫と見て、軽症魚は水槽に戻す。餌切りと温度安定は継続。重症魚は、もう一日隔離状態を継続。
⑥その翌日、重症個体が一尾死亡、やや虚弱魚ではあったが、おそらく対処ミス。水槽に戻した個体で不安なものがいたので、赤斑魚と一緒に隔離し直す。
⑦最終日、ひっくり返って死亡するかと思っていた個体が泳げるほど回復。
以上が今回の顛末(約1週間)である。
対処法はコチラ↓
我ながら胡散臭い誘導ですが、一度やってみたかっただけ。
ちなみに、もう何年もやってますがこのブログやYoutubeで一銭も稼げてませんね。大赤字ですよ。完全に道楽ですな。
なお、対処法ですが、重要なのは3点。
*絶対安静。
*殺菌。
*感染防止。
病魚へは抗菌剤の経口投与(口を開かない場合はエラに)です。一応塩水浴もしているが、これは魚体への負担を減らす為のもので、薬浴ではない。加えて水の殺菌の為にうがい薬を数滴入れた。狭い隔離水槽やバケツでヒーターは危ないので、エアコンで部屋全体の温度を一定にしておいた。
抗菌剤については使用期限の切れた人間用の目薬(液剤)を使用。用量がまったく分からないので適当なのだが、たぶん過剰投与してしまった個体が死んでしまった。手で掴んで投与しなければならないのでその負担もあるだろう。
また初日に広範囲の菌に効果のあるものを使いきってしまったので、翌日別のタイプ抗菌剤を使った。
今までは薬剤使用に否定的な立場を取ってきたが、市販の魚病薬も直接投与してやるなりすると効果があるかも知れないと思う。無論、薬剤の対応している菌でなければ効果がないので、今回のような劇的な回復が再現できるかどうかはその時々である。
以上。
肝心の親魚の発情具合は、まったく芳しくない。むしろ昨年よりも遅い。というか、今期はもうないのではないか。つまり、換水するかどうかはあまり関係ないようである。
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