2015年7月25日土曜日

レンゲショウマとその受粉者

七月も終わってしまうが、特に何もなし。
と言うのも例年子育ての時期なのだが、ウチの金魚たちにはまったく変化がないのである。
さすがに今期の交配は無理であると思う。もう水温も28℃以上ある。

であるので、本来閑散期の道楽である山野草栽培で間を持たせる。
ところで、前回絶好調だった細辛がごっそり溶けた。白絹病である。梅雨明け直後の高温で蒸れた模様。まとめ植えしてあるプランターに累々と横たわる細辛とそのしおれた葉の上に点々点々と浮かぶ不吉な菌核と土壌に見え隠れする白い菌糸。

あまりにひどい状態なので、悲嘆するよりも、一発で諦めた。ゾンビの大群に襲われた味方の救出に向かおうと扉を開けかけたが、すぐまた閉じた。と言う感じだ。

こりゃダメだ。

とりあえず「バリダシン粉剤」を猛烈に振りかけておいたが、もうあの細辛類は全滅したと思っている。

つくづく山野草栽培はバクチみたいなもんだと思う。あんまり珍奇植物を追い求めないでほどほどのものにしておくのが一番だ。まあ、細辛はそんなに難しくないんだけど・・・

やっぱり飼育にしても栽培にしても、他人が持ってないものを欲しいと思うのはヒトの常だと思うのだが、平常な感性を保つために「普通」の山野草も持ってはいる。

レンゲショウマ」は日本固有種で、その名の通りハスをひっくり返したような独特な花型をしている。移入種である菊なんかより国花にしてもいいんじゃないかと思うくらい美しい。

結構大柄になる草体にしては約2~3cmで小型の花と言えるかも。もともと古典園芸植物に興味を持った人間としては「花物」にはそれほどそそられないのだが、蝋細工のように透き通る繊細な淡い紫の花は国外にも誇ることが出来るのではないだろうか。

意外と丈夫で初心者向きではないかと思う。暗めの木陰(直射日光はまったく当たらない)で飼っておけば別に問題なく開花する。暑さに弱いかと思っていたが、まあ暖地でも大丈夫なのでおそらくどこでも問題あるまい。

花期は蕾でいる期間が一ヶ月くらいかな。ようやく開花すると満開でいるのが1週間程度なので短く感じる。

「八重咲きレンゲショウマ '信州八重'」
下向きに咲くのでこのアングルの写真はあんまりないようだ。
この色合が素晴らしい。
ただし夕暮れ時とか曇りでないと色が飛んでしまう。
日陰でひっそりと咲く。
花茎がおそろしく長く細い(硬めなので折れ曲がることはなさそうだが、限界を超えるとポキっと行きそう)ので風が吹くと揺れる揺れる。
蕾の状態も可愛らしい。
カラタチバナの実くらいかな。万両よりは大き目。
日中の写真。ちょっと明るすぎてやや風情に欠ける。
花茎にワタ虫やらカイガラ虫の類がつくのが鬱陶しいのだが、跳んで逃げてしまうので捕殺できず。
普通のレンゲショウマ(普及品の斑入り葉。ウィルスっぽい斑だったのだが、成長したらちゃんと本斑であった)の花。
八重よりもこっちの花の方が良い色だなぁ。
と思っていたが、花弁化した花筒?の色の差だけである気もする。
暖地での人工授粉では結実しにくいらしいので、実生は諦めていたのだが、
どこからかマルハナバチらしき方がやって来てくれた。
非常にうれしい。
ふとももに花粉が見えますね。
ミツバチ寄せに「金陵辺」を植えてもヤツらはまったく来なかったのに・・・君はエライ!

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