2016年9月11日日曜日

庭の斑入り植物の実生

先日NHKで放映されていた「魔法の庭 ダルメイン」は面白かった。目玉は青いケシの地植え。実生を繰り返して馴化させたのだろうか。植える場所は選ぶが基本放置っぽい庭園なので、自分の思うところの庭園管理法に近いのだと思うのだが、本州じゃある程度標高の高い場所にでも引っ越さないと無理っぽい。高山植物は結局全部ダメになったし、前回よりも不出来。我ながらグリーンフィンガーなんてもってないわ。

それはともあれその英国庭園を管理している女主人が「まだらの葉」がお気に入りとか「黄覆輪」のヒレハリソウ(コンフリー)を愛おしんでいたのだが、副音声がなくて元の発言が聞き取れなかった。翻訳者が斑入りと言う用語を知らないかったとも思えないし、庭園を紹介するにあたって専門家の監修がなかったはずもないとか思わないでもないけど発言をあえて忠実に訳されたのであろうとしておこう。でも、まだらはないよな。意味が伝わらないもの。

斑入りや奇品を貴ぶのは日本の伝統園芸の基礎であるが、サボタニやおそらく洋ランの世界でも日本人が独特な感性で外地では病的とされた斑入りを「抜いていた」*金魚用語(?)ような話をどこかで読んだ。

斑入り植物の利点は、花が地味だったり草体そのものが地味だったりするものに敢えて価値を付与することにあると思う。実際カタバミのようにむしろ邪魔な雑草のようなものの斑入りが売られていたりもする。

いっそのこと全部の雑草を斑入りにしたら管理が楽でいいなじゃいかと思わないでもないし、実際にある邪魔でしょうがない山採りの雑草の斑入りから採取した種から斑入り苗が出来つつあり枯らさなければ・・・勝手に生えてくるくせにいざ栽培しようとするとうまく育たなかったりする・・・

「斑入オニタビラコ 富士産の実生」
庭の東側の通路にうじゃうじゃ生えてくる雑草で毎年始末に難儀していたが、山採り苗から採取した種を蒔いたもの。3株ほどに斑が見える。これでも播種後3ヶ月ほどは経っている。本当にただの雑草なのだが、食べられるらしいので飢饉の際には食おう。

「ヤブミョウガ 九州産」
鉢から地下茎が脱走してしまって勝手に生えてくる。芸には差があるのできれいなもの以外は引っこ抜いている。実生も出来るがほぼ斑入りにならなかったりする。が、たぶんこぼれ種から生えてきているのもいる筈。思わぬところから生えてくるし。

これも新芽が食えるらしい。

「ヤブミョウガと普通のヘクソカズラ」
ヘクソカズラにも斑入りがあるらしいのだが、いらない。庭から絶滅させたいが消えない雑草の一つである。

「斑入りのヤマイモ」
斑入り親のむかごから実生したものなので、おそらくクローンの筈だが全部斑入りになる訳ではなく個体差もある。小さいうちはヘクソカズラと迷うが葉型でなんとなく見分けがつく。

「斑入りのヤマイモのむかご」
ちゃんと食えます。若干青っぽいような独特な風味があるので小さいながらも存在感がある。田舎のお料理屋さんとかだと出てくるのかな。

「斑入りミズヒキ」
勝手に生えてきて困るといえば、白花斑入りのミズヒキ。もともと購入したなにかの苗に紛れ込んでいたものであまりにも雑草化してしまって引っこ抜いて回っているがいっこうに減る様子がない。

まるで植えてあるかのようだが、チャンドラポメロだかパール柑だかの鉢に生えてきたもの。きれいな斑入りになってしまったものは残してあるが、どうみても本来の鉢の主の成長の邪魔になっているので後悔している。こいつら種を蒔き散らす上に多年草で球根のような根茎を地下に残すので駆除は困難。

「斑入りアザミの実生?」

札にはシオデって書いてあるが、シオデではなさそう。葉の縁がとげとげしててただの雑草でもなさそうなので記憶をたどると、もてあました斑入りのアザミ(あまりに葉が痛いので近づきたくないのと空いてる鉢がなくて)の種を蒔いたような記憶が・・・ でも斑入りっ気はないね。

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