2016年11月27日日曜日

ハナアブの幼虫?

「ハナアブ?の幼虫」
水面に伸びる髪の毛のようなものがなんだか分かるだろうか。写真中央の不鮮明な物体の尻から出ているものだが、シュノーケルのように呼吸用につかっているらしい。

注視すれば見るもおぞましいウジ様の幼虫であるのがわかる。であるから鮮明な写真は敢えて載せない。

以前ヤツラは段ボール栽培のドロドロの紙汚泥のなかに繁殖し、コンポスト中で蠢く「アメリカミズアブ」をも上回る怖気を催したものだが、今年は油粕発酵液に涌いているのを発見・・・・・・

先年は身震いして躊躇なく全滅させてしまったが、今年は改心して・・・・・放置した。

と言うのも、どうもウチの花卉の授粉の主役は彼ら「ハナアブ」さんたちらしいのである。実はミツバチを呼ぼうと思って「金陵辺」(ミツバチラン)とかも購入してあるのだが、満開時にもまったく見かけずあきらめました。

不快害虫の二大巨頭であろうこのアブたちなのだが、なんとミズアブの方は未来の昆虫食用にと考えている偉人(個人的意見。イナゴはOK。ウジは勘弁)が世界にいたり、うっかり油粕肥料に発生させてしまったので、吐き気を催しながらも金魚にやってみたりもした。

(↑欲しい。でもすぐに糞だらけで汚くなると思う。無論食用になどはしない)

結論から言うと、鮒や金魚は食べてくれましたよ。さすがに蛹になると頑丈なので食えない(よくコンポストビンから脱走して植物の鉢に潜り込んでいてげんなりする)ようなので控えめにしましたが。それで特に死ぬこともなかったが、食いきれなかったヤツが水槽から脱走するのには参った。

なんとか言って生餌は大事だと思っているので、まあ消極的にではあるが良質なタンパク質であろう生きた幼虫を供給する方法が出来たことになる。素手では絶対触りたくないけれど、もともとの原料も油粕と納豆であるのでまあある意味衛生的だ。

そう。つまりだ。一応仮にも養殖までできる。しかもお手軽に。


正直言って不潔さや不気味さで言えば「イトメ」や「赤虫」も相当なもんであると思うし、ハチを飼うにはいろいろ手間がかかる(養蜂については各自参照のこと。いろいろ大変)。油粕を入手してくるだけで、液肥と授粉虫と魚の餌をも生産できるならまさに一石三虫。

と思うのはオレだけなのだろうな・・・・・

だって、世の中にはいろいろな毒虫を飼うのに情熱を注いでいるマニアがいたり、ミツアリ(心が動く)の飼育までしている強者がおられたり、自分で食わずともペットに食わせるというのはアリなのでは? ヒルに自分の血を与える方までいる(感染が心配)となると、南米高地でダニのブラッドソーセージ(牛の血を吸わせて膨れ上がったやつを茹でて子供にあたえる)というのをインディオの人々がやってたりするのも、整形と人体改造の違いくらいに思えてくる。

ちなみに自分では棘のある植物は飼わないようにしているし、夾竹桃科などウッカリ誰かが口にしかねない有毒植物は購入しないようにしている(代品で棘付きのサボテンが送られてきた時は泣いたよ・・・)。

ともあれ問題も大ありで、

①非常に気色悪い(他人に言えない)。
②非常に臭い(エサの発酵法に工夫が必要)。

ミズアブはさらに↓の二項も追加。

③見たくない(脱走してしまうので思わぬところで発見する)。
④触りたくない(脱走してしまうので捕獲しなければならぬ)。


など主に生理的嫌悪感の部分での障害がはなはだしい。



さて、どうするか・・・・・


2016年11月13日日曜日

自家製細菌

ほぼ放置なのだが生菌の培養はいろいろと続けている。いろいろ条件を変えてみたりしていたのだが、ちゃんと記録をしていなかったりしたせいで何を培養しているのか自分でもほとんど分かってないのだが...


①「光合成細菌」
 赤いヤツ。嫌気性。正確には「紅色硫黄細菌」であるようだ。10月から11月くらい夏の終わりくらいの気温を好む気がする。これは水槽の濾過の調子の良さとも符合する。

「完全に赤くはなっていないが赤っぽい」

「青水化したもの」
臭いは同じなので「緑色光合成細菌」そのものか、それと共生状態にあるのかも。


②「硫化細菌(?勝手にでてきた)」 
適当に名付けたが硫黄っぽい悪臭を醸す黒いヤツ。好気性。発酵が進めば嫌気でも変化なし。盛夏に活性化する。曜変のような構造色の虹色油膜が水表面に涌く「水の華」のようなものが出来ることもある。



 前述の硫黄細菌が生成したものなのか、別の細菌によるものなのかわからないのでとりあえず色で区別。(参照:メタン菌

「謎の黒液」

③「天然酵母」 
 炭酸ぶくぶく。PETボトルぱんぱん天然シャンパン。嫌気性。糖分が必要。ある程度温度が高い方がいいが低くても大丈夫。基本的に地上のどこにでもいる八百万の神様みたいなもんである。水草水槽などのCO2供給源として簡単に利用できるのでいずれやりたい。またナメクジ(カタツムリ)などの菌食性生物のエサとしても使える筈なので試してみる。


④「麹菌」
 甘酒から拡大培養。独特の菌の匂いがし、鼻がむずむずするのでアレルゲンになる可能性がある。かなり増殖率が高いらしく、また菌をばら撒いているようだ。空気に触れる場所では白いコロニーを作る。いわゆるカビ状になるが色はつかない。また水中でも生きられるようで菌を溶かした液は白濁し、青水化した水を阻止。その水を撒いたらトウガラシの種のまわりについた残骸からカビが生えてきた。カプサイシンで生育を阻害できないので、トウガラシの発酵*に使える。枯草体をカビさせるので植物体に無害かどうか不明。酒麹からの菌は増殖率が低い。

*「かんずり」(参照:旅ぐるなび)なるトウガラシの発酵調味料があるそうだ。

「白濁している水槽」


⑤「納豆菌」
 混ぜただけなので、培養できているか不明。納豆臭とか糸を引くとかもなく、実感としてなんら変化を感じない。納豆菌生剤を使っていますとかいう方々はほんとうに拡大培養できてるんだろうか・・・謎である。


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「光合成細菌」は上手に再現できていないが、一応種菌は残っているようで時々赤っぽくなるボトルがある。だが昨年のような拡大再生産が出来ない。

分かってきたのは、油粕などの明らかに肥料分の多いものを液肥用の原料とする場合、光合成細菌は向かない。PSBの分解性能はきっと微々たるもので、しかも前段階として他のバクテリアがある程度分解したものでないと利用できないようである。


種菌を必要とせずにゼロからの培養に向くのは、砂糖を利用したいわゆる天然酵母。これは数日~数週で出来上がるし、悪臭もない。一応それや納豆菌を種として油粕や魚粉などを相当量仕込んだ液体を放置すると、黒い液体が出来上がる。

これはいわゆる油粕の発酵液肥であるようだ。ぶっちゃけていうと何が発酵したのかわからないが、硫黄っぽい悪臭がしたりするので、硫化細菌?(光合成細菌増殖の前段階になるのかも)のたぐいかと思われる。開封しておくことで発酵が進むが、途中から密封していても最終的には真っ黒になる。完全に発酵が終わると上澄み液のようなものに分離することもある。


 こうしてみるとおそらくもともと原料の表面に付着していた枯草菌やその他の菌が培養されたものが、分解過程で生じる様々な物質をエサとしてその都度占有度を変えてゆくものと思われる。だが、最強のバクテリア一種が生き残るというバトルロイヤルな結末ではなくて、最初に酵母が、ついで枯草菌が動き出し・・・的な段階を踏んでいるらしい。理想的とされる水槽の濾過細菌の尿素→アンモニア→亜硝酸→硝酸→脱窒の窒素還元工程と同じだ。実際にはヘドロが出来る硫黄酸化→脱窒(参照:栗栖清HP)であるようなので発酵肥料もいろいろと想定外のことが起きていると推測。条件を整えてやれば有用菌を選択的に発酵させることもできるのだろうが、このズボラ飼育記録的には正しくない方法なので、強引に品種改良していくつもりでことを進める。だいたい、山採りしてきた菌を条件も異なる庭に持ち込んで何ができるというのだ。ここから動けずここで変わらずしかしすこしづつ変化安定させるのが究極の目的なのであるから、これでいいのだ。


また、PSBを作るつもりで仕込んでいたものに 青水になってしまったものがあり、しかし臭いはウチで培養した赤い光合成細菌と同じ独特な異臭(説明できないが青水や藻などの植物性プランクトンの匂いではない)だったりする。市販のPSBには墨汁っぽい臭いのするものがあって、これは流しに熱湯をかけた時のような臭いだったりするが、それとは違うのでそもそも別の細菌を増殖している可能性もある。

よくよく考えてみると、もしPSBが水槽の濾過に有効であるのなら、濾過槽が真っ赤っかになる筈である。しかし現実には灰茶~焦茶色のヘドロ状で墨汁っぽい異臭を放つものがどんどん蓄積されている。いわゆるドブでひらひらしているようなアレである。だいたい、光を当てなければならない濾過槽なんてありえないから、光合成細菌が水質改善に役立つことはあまりないと思う。むしろコケの方が硝酸吸収に優れるのでは。

と言う訳で、光合成細菌は結局濾過には使えないし、液肥として使う際に硝酸を可溶化するのが目的であれば、濃度が低めであるのが問題になる。こちらとしては濃いものを作ってそれを希釈する方が楽なので大量に作らねばならないのであれば置き場所にも困る。

またアミノ酸を作り出したいのであれば、タンパク質をうまみ成分に分解する納豆菌が一番使えるのではないかと思った。家畜化された菌類は天然のものよりも増殖率が高かったり利用し易かったりするメリットが多いので簡単に手に入るものは積極的に利用した方が賢い。また、各種ビタミンやホルモンなどを合成するには酵母も有効かと思われる。これに関しては発酵肥料の作り方の本がいくつかあるので、それを参考にする。

何冊か読んでみたが、一番理論立っているように思えたのは「発酵肥料のつくり方・使い方」著:薄上秀男(字面が・・・)氏。自分の疑問に対する答えも書かれているので知識として頭の片隅においておくだけでもおすすめ。



だがしかしこれが応用できるかどうかは疑問。

ウチの場合は、植物の病気感染の防止を主体としているので、植物体や鉢内に植物には無害であったり有益であったりする菌を優占させたいのである。そしてできればそれらを半永久的に定着させたい。あたかも連作を続けた畑が連作障害を乗り越えて作物に適応し始める状態を作り出すように誘導したいのである。しかしそれにはその細菌を育成させる餌も必要になるので、庭木から供給される落葉をエサに勝手に育ってくれるようになればいいのだけれどね。

2016年11月12日土曜日

斑入り常盤柿の種

「常盤柿の実 2~3㎝程ミニトマト大」
完熟具合が分からないが、柿のシーズンでもあるのでとりあえず試食してみた。
言われた通り確かに甘かった。

・・のではあるが、わりと青臭い(苦味のないピーマン臭に近いか?ホウズキを彷彿とさせなくもない)。これがちょいと「うっ」とくる。未熟な果実を忌避する本能に警告を与えてくれるような感じである。あ、そうだ。もっと適確な例えを思いついた。テントウムシの出すあの液の臭いにもちょっと似ている気がする。

まあでも、改良次第ではチャーミングな果樹になる可能性はありそうだ。


「常盤柿の種」

なんと種がある。花粉親はいったい誰なのか?(*雌雄異株なのだが、一つの木に雄花と雌花ができるという記述もウィキペディアのトキワガキの頁にはある。では自家受粉も納得なのだがそれは「雌雄異株」というのだろうか・・・。またリュウキュウマメガキには甘くなる系統もあるとか。参照:「三河の植物観察」)

実の大きさの割には結構大きめの種が5つ。もう一つの実もやはり5つであった。
味見後さっそく実生鉢に蒔いた。

2016年11月6日日曜日

彼岸花の種?

「彼岸花の種?」
ヒガンバナなんだと思うが結実していた。実をいうとこのあたりの株は何年か前にも結実していて、倍数体やら変異体に興味を持つきっかけともなったので個人的には重要なのである。

まあ、ヒガンバナ自体は移入種ということもあってそれほど興味はないんですけどね。でもクローン系統の筈なのにいろいろと変異体が発見されているのは面白い。結実しない分繁殖力に注力できるという戦略(なのか偶然か)でも稀に種ができて、それがたまたま斑入りとか八重咲になるのか、別のリコリス系と交雑したのか(ウチにはヒガンバナしかないが)なんなのか。花に興味のない人にとってはリコリスと言えば、キャンディーのような欧州の伝統菓子かもしれないが普通の人はキライだよね。「ルートビア」のような特殊な清涼飲料水好きにはお馴染みの風味。そちらは甘草の仲間だそう。



手でつまんでいるのが花茎で鉢の下のあたりから出ている葉っぱが種の親。隣に生えている斑入りの葉は九州産の「ノシラン」(参照:筑波実験植物園)か「ヤブラン」かどちらか。

結実しているのを見つけた時、本当に結実しているのかわからなかったので写真を撮るより先に鞘を剥いてしまったのが失敗。

2016年11月5日土曜日

斑入り常盤柿の実

「斑入り常盤柿の実」
♂株がないのに結実しておる。ウチの実生苗たちは開花していなかったようであるので種はないかもしれない。ただ黒実のトキワガキ(黒実のローヤ柿はないそうなのでそちらの黒実品種は交雑種と思われる)は入手してみてあった。♀同士でも実が出来るのか?あるいは自家受粉しないだけなのか?情報が少なくて困る。

先日オークションに実生品が出品されていたが、トキワ柿の普及率から考えてローヤ柿との交雑の可能性があるので手を出さない。もっともそれを言い出すとこの木自体が雑種でない保証もない訳だが・・・大丈夫だろうか。品種の同定はしっかりしている山野草屋さんでもヤマアジサイの交雑種までには手が回らない所をみるとこればっかりはどうにもならんか。 

ともあれウチにはローヤ柿はないのでこの問題も解決しようと思えば出来なくもない予定。出来れば山採り品のトキワガキを入手したい所だが一応国産のトキワガキの実生がいっぱいある。

斑入り種ももちろん実生用であるが、常盤柿の方は甘いらしいので、そろそろ食べてみるべきかも。

「斑入り 常盤柿」
本斑なのだが、ほとんど斑入りの葉がありません・・・

2016年11月3日木曜日

テイショウソウ実生の花

前回でラストにするつもりだったが上手く開花したので写真を撮ってみた。
できればここで採種し自家サイクルへと持ち込んで来年以降へとつなげたいところである。

「テイショウソウ実生」
おもしろい花型で観賞価値もあると思うのだが、「ハグマ」系の植物の花はみんなこんな感じ(写真でしか見たことがないが同一と言っていいくらい)であるので、花を目的とするなら他のもっと丈夫であったり大柄であったりする種類で充分であるのかも。また交雑するんじゃないかと言う気はする。

以前人工授粉させた記憶があるのだが、今のところ花粉が見当たらない。なぜかアブラムシが中心に紛れ込んでいるのだが理由は不明。授粉に役立つのかどうかも分からない。隣にいるトウガラシの鉢から飛んできたものと思われる。

「テイショウソウ実生」
終了間際に自家製液肥(納豆菌を投入した半熟の発酵油粕を水に溶かしたもの。悪臭がする)をやったせいか妙な花付きになって豪華に見える。一過性のものなのかさっぱり分からないがこういう🌸なら園芸品種としても面白いのかなとも思う。

「テイショウソウ実生」
葉模様の方は見る影もない。春先の芽出しの時期の方が美しい筈。カンアオイも大株以外はだいたいこんな感じなので年月をかけてじっくり成長していくタイプなのだろうか。その割には一年で開花までもってこられるのでタンポポと同じくらいかな。山採り苗が1年生としても2年は生きるので最低3年以上の寿命はあると思われる。