2017年3月30日木曜日

テイショウソウの斑入り?

「テイショウソウ実生2年目」
大変なものを見つけてしまった。
ツバキでいうところの「弁天葉」系といえばよいのか葉の変形を伴うタイプの斑ではあるが本斑っぽい。ハグマ系山野草の斑入りはいくつかあるが、テイショウソウの斑は寡聞にして知らぬ。

昨年の段階では確認できなかったので、真夏の直射日光下の厳しい環境や怪しい発酵液肥などの外的要因による障害かも知れない。あまり好きなタイプの斑ではないがせっかくなので継続して欲しい。経過観察しよう。

2017年3月20日月曜日

カンアオイSP 実生苗

「カンアオイSP 有度山系」
昨年採取したカンアオイがたまたま種付きだったので取り蒔きしたもの。一向に発芽する気配がなかったので諦めかけていたがようやくお目覚めになった。静岡のカンアオイはおとなしい葉模様のものばかりだがこの親株は派手目でかつ「カントウ」系の花であるように見えたので、「細辛」など趣味で植栽されたものかと思って地主様に伺ってみたら天然のものだそう。花を見るのも初めてだったそうであるが、そういえば以前学者さんが調査に来たこともあると仰っていた。数株選んで株分けしていただいたのだがツヤ有りとツヤ無しの葉があったので2種類くらい混じっているかも知れない。

三月中旬の椿

「(仮)錦葉覆輪一休」
気づいたら咲いていた。やはり「覆輪一休」であろう。古典品種を山採りと称すとはいい加減な話であるが、騙される方が悪いのか。
品種違いを指摘するとちゃんと送りなおしてくれた別の誠実な業者さんもいるので残念である。オマケもしてくれたのでむしろ好感度が上がるからまた取引するという。商売ってそういうものではないのかね。

「紺中斑と枝変わり掃込み斑」
「麗玉」に似ているような気がするがあちらはユキツバキ系で小輪とのこと。

「同上」
最初はもう少しキレイに咲いていたのだが、「赤金魚葉椿♂」との人工授粉の為ボロボロ。日暮れ間近で除雄する手間と時間を惜しんだのだが、一応記録は残す。濃赤で中輪。花芯もうっすら赤く見える気がする。ヤブツバキ系のようだ。ユキツバキ系の多い斑入り椿だが「越の吹雪」(新潟)はヤブツバキ系野生種の枝変わり品種らしい。ユキツバキだと思っていたので買い控えていた。無銘品で似た柄の個体を所有しているが、小苗なのでまだまだ開花しそうにない。

他にも「白梵天」等咲き始めているのだが、いずれも汚らしいので撮影しなかった。肥料にも工夫が必要である。

ヤマアジサイ 黄金葉 3種

「雨山黄金」
葉先がやや紅色を帯びる。

「土佐茜」
黄葉であるが、萌黄色に近いともいえる。

「黄金駿河」
まったくピントが合ってない写真であったので10日後に撮り直し画像を差し替えた。まだ新芽が展開しない。


発酵肥料ふたたび

あまりに評判が悪い「効果はあるが副作用がひどい」悪臭液肥は処分したが、材料がまだ残っていたので、最後に発酵肥料をやり直すことにした。

まず今度は水の量を大幅に減らした。手で握ってもダマにならない程度の湿り気である。書籍を参考にしたり、経験的に麹はこの程度の水分量でも増殖できると判断した。むしろびちゃびちゃの状態で発酵するのは糖を必要とするタイプのいわゆる天然酵母系(ちゃんと菌の判別ができてないので、あくまで個人的な発酵手段による区別である)である。

「魚粕油粕MIX 納豆菌接種」
納豆菌をつけた筈なのだが、適当に作業をしていたためどうも麹が混じったようである。
今のところ悪臭はない(ふりかけ臭のみ)と思うのだが、もう悪臭に慣れてしまったせいかも知れないのが怖いな・・・

「魚粕 醤油麹接種」
一番順調にカビがついた。ちゃんとした市販の菌付けをしているので、たぶんこれが正しい発酵のさせかただろうと思われる。2回くらい攪拌しただけなので、バケツ内の下半分は空気に触れてないうえビニールをかぶせて密封してあるが、下部でも発酵は進んでおり塊ができている。

嫌気性や好気性とは書かれていたりするものの、菌の酸素要求量はそんなに大量なものではないのか、あるいはうまく融通しあうのか、容器の上部に多少の空間があれば発酵は進んでしまうような気がする。


余談
「米麹」
植物には与えていないが魚の餌用に大量に使用しているので、ずっと継ぎ足し培養をしていたらなんだか薄っすらと桃色を呈している・・・紅麹が混じってしまったのだろうか?

なお、初期餌としては使えないが、控えめな換水でも例の「コウグルト」が稚魚の大量斃死を防止している気がする。ただし定期的に添加しないとアンモニア臭がしてくるので濾過細菌が優占となるのであろう。また、孵化直後に投与することで免疫効果を付与できないかと考えて実行している。3~4Lくらいのプラケースに数百匹の密飼いをしていたが今のところそれによる弊害は感じていない。

「地金x土佐金x朱文金 稚魚」
死んだ稚魚は確認できない。速やかに分解されてしまったのもあるかとは思うが、そもそもそれほど落ちていないのだろうと思う。

多すぎたのでシングルテールを中心にだいぶ撥ねた。ダブルテールはどうしても尾が下を向こうとする。進化の方向性として平付け型になろうとしているのか、そのように固定化されているせいかは不明だが、望んでいたハーフムーン型のものはシングルでないと出ない気がする。他の誰も指摘しているのを見たことがないが「地金」の尾筒が極端に短いのはそのせいかも知れない。

片親が単尾の方はほとんど三尾が出なかった。体感で1割程度だが精確ではない。

2017年3月19日日曜日

バジルの種まきについて

今年は10種類以上のバジルの品種の実生に挑戦している。
その過程で分かったことがいくつかあるのでメモしておく。

①播種して水をあげるととたんに吸水がはじまり、チアシードと同じようにゼリー状になる。これが和名「メボウキ」の由来で「ナス」と同じくインド原産の多年草である。(「トマト」と並んでイタリア料理に用いられるハーブのイメージが強いが、韓国における「トウガラシ」「エゴマ」みたいなものか。「シソ」はダメだったが、こちらには静岡市原産の「ワサビ」があって良かったと思う)

②早いもので数日、おそくても2週間以内くらいには発根が始まるが、決して乾燥させないこと(チアも同様)。乾いてしまうと発芽しなくなってしまうようだ。

③発芽は発根から数日~数週遅れる。ゼリー状物質が用土にくっついてしまうので、鹿沼土などをつかうと双葉が砂に覆われてしまう。そのため土上にバラ蒔きするのではなく、種の上5㎜程度覆土してやった方が良い。1㎝以上深過ぎると今度は地下で発芽してしまうので掘り返さなければならない。おそらくいずれ勝手に出てくるとは思うが、気温が低いせいか一週間以上そのままになったので、神経質な人はこれを厳守した方がいい。

④多年草であるので真冬でも屋内で実生が可能だが、やや寒がるようで日中屋外で15度未満の状態だと発芽しても双葉からの成長が止まってしまう。しかし、ずっと屋内におくと日照不足で徒長しカイワレみたいにヒョロヒョロになってしまって、今度は屋外に出した時に倒れてしまったり弱くなる。↓

「バジル 大葉型」
発酵液肥の中で唯一一株だけ生き残った右側の個体は倒れてしまったが、本葉が出てきた。
バジルは挿し芽ができるようなので地面についた場所から発根するんじゃないかと思う。下にちょこっと写っているのは「コリアンダー」(パクチー)と「カルドン」。

⑤バジルにはいろいろな品種があるが、おそらく同一品種だと思われるものが国内では別名で販売されているようである。

「各種バジル」
「各種バジル その2」


栽培してみないことには違いが分からないのでとりあえずいろいろ試してみようと思う。


2017年3月18日土曜日

テイショウソウ 実生 2年目

「テイショウソウ実生 直射日光下栽培」
正直数株を遺してほぼ全滅したと思ってたのだが意外と生きて残っている模様。よかった。

「テイショウソウ実生 半日陰栽培」
屋内栽培のものも、半日陰栽培のものも、二代目の実生も、温度の違いもものともせずほぼ同じようなタイミングで成長を始めているとなるとやはり日照に反応しているのだろう。

2017年3月4日土曜日

実生テイショウソウ第二世代

「実生テイショウソウの実生苗」
直射日光下での苗の子供であるから、炎天下にも耐えられる遺伝子がONになっているといいなあ。屋内管理をしていたが、陽だまり栽培(日中屋外夜間屋内)を始めた。

「実生テイショウソウ? 屋内管理」
地上部はなくなってしまったが、地下茎はちゃんと生きており(冬眠中に掘り起こして確認済み)発芽してきた。半日陰の屋外管理(放置ともいう)苗も発芽してきたので日照で季節を把握しているものであると推測。

こんどこそは「テイショウソウ」なのか「キッコウハグマ」との雑種なのかちゃんと決着させたいところである。

三月初旬のツバキ

[四海波(中部・愛知)]
白地に紅色の大小の縦絞り、紅色や桃色地の白覆輪などに咲き分ける。八重~牡丹咲、大輪。3~5月。幡豆郡吉良町の華蔵寺に古木がある。(参照:最新日本ツバキ図鑑)

「四海波」には関東型と中部型があるようで、中部型は花弁の地色に虹彩様の赤桃色がのるが、関東型の写真では花弁の地色がもっと白いように見える。

せっかくキレイに咲いているのに、泥はねのようなこの茶斑。ツバキキンカクの感染痕であろうか。


「阿賀の里 散斑」
「阿賀の里」の枝変わり。ユキツバキ系に斑入りが多いのは育種家の努力の賜物なのか、雑種由来の遺伝的混交のせいなのか。

逆になぜ江戸期からの古典品種の残るヤブツバキに斑入りが少ないのか。ツバキの掃き込み斑は超長期栽培によって弁天葉系の覆輪へと変化を遂げてしまうのか。

「阿賀の里 散斑」
今年はよく咲いている。すでにいくつか終わっていたがざっと数えて十輪を超える(18輪あったようだ)。鉢植えにしては充分過ぎるほどである。全体的に今年の椿は樹勢がよく、自家製の液肥が効いている気がする。悪臭を放つのが困りものだが…。それにしても発酵液肥の花への防疫効果はないな。

「紅葉狩金魚」
ウチではちゃんと咲かないのかも知れない。防疫体制を考慮せねばいかんのかも知れぬ。
いや、自家製液肥のせいであるかも知れん。