2019年5月5日日曜日

アツモリソウの暖地栽培実験

「釜無ホテイアツモリソウ
栽培技術向上のためと言う名目で栽培し始めて5年目くらいになる。

最初の2年は「礼文アツモリソウ」と共に「クマガイソウ」の発泡スチロール箱に同居させてみたのだが、レブンの方は1年目で、ホテイは3年目を待たずして枯れた。
実験にしては高くついた。まあ、当ブログではわりと良くある散財であるが…

この2株は3年目。静岡のふた夏を過ごしたことになる。
さすがに昨年の前代未聞の酷暑で枯れちまったか…と落ち込んでいたが、ようやく芽が出てきたので、このやり方でもなんとかいけるかとほっとしている。ただし枯れてはいないだけであまり大きくもなってはいない。

元々実生苗には個体差があって耐暑性の強めなものがあったりするらしいと言うことを、暖地で栽培されている方のHP(閉鎖されてしまったようだ…)で読んだのだが、その当たりを引くかどうかは運次第。

しかも、ただでさえ苦手な蘭系の栽培を拡大する気にもならない(葉っぱがみんな同じに見えるし…)ので、とりあえず花がすごいなあキレイだなあと単純に思った(京都筋の宇野先生も素人に見せて可愛いと思われるものが良いとおっしゃっておられたようだし)ホテイアツモリソウを選んだ。クマガイソウがまあまあ殖えかけていたので、正直調子に乗っていたと思う。

さらに、二重鉢など断熱や気化熱を利用した冷却効果を狙った栽培方法をもうちょっと楽ちんに出来ないものかと思った。なにせ、カンアオイの鉢が山ほどあってそのすべてを高価な鉢にすることは出来ないから。分厚くなるので収納にも困るし。


と言う訳で本題に入るが、スリット鉢+底皿の腰水。
斑入りヤマアジサイ(実生)とシラネアオイ(実生)も通年この状態である。

半軒下で雨がかろうじて当たり、奥のツバキ越に日光もあたってしまうくらいには光量のある場所。意図的に遮光率があまり高くならないようにしてある。常緑樹であるツバキの配置を変えてしまい(大きくなり過ぎたり、毛虫に丸坊主にされた)、葉灼けの心配もあるので、盛夏の折にはもう少し遮光した方がいいかも。斑入り葉のヤマアジサイはすでに若干焦げている。


こんなやり方でいつか花が咲くのかどうかも分からないが、生きてさえいれば可能性はある。鹿沼土単用土で、たぶん有機質が圧倒的に足りないので、そこは他の方法で補わないとならぬのかも知れぬ。一昨年は化成肥料はやったがあまり反応がなかった気がする。

植え替えをまったくしていないので推測だが、細根のようなものはまったくできていないと思う。暑いのが苦手だったり、その逆だったりするのは何かしら理由がある筈なので、ちゃんとそのわけを理解したい。


ちなみに周りに生えてきちゃっているのはネジバナである。蘭同士相性がいいのか、こういう用土表面のコケが生えてくるくらいの多湿状態を好むのか、主よりも繁茂している。

蘭栽培をしている。しようとしている人に参考になるかどうかは分からないが。まあこういう例もあると言うことで。

「クマガイソウ (3月末)」
クマガイソウの方は結局今年も葉が出てきてはいるものの、一芽になってしまった。
なんだか小ぶりになってしまった鉢の隅に寄ってきているし。さすがに来季は放置するわけにはいかなそうだ。

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