2012年8月10日金曜日

真夏のエラ病

一昨日まで、宇野系の稚魚がぜいぜいしていたので、「メチレンブルー浴」と「餌切り」をしていた。期間はだいたい一週間程度。


水合わせ5日後、「青文出目水泡」らと同居開始。

水温は30℃前後で、同居魚と一週間程度問題なく過ごしたので、餌を増やしてみた。

水の白濁が生じ始めたな。と思っていたら、「プカ~」と浮き出した。

しかも「宇野系だけ」。


具体的な症状は、「呼吸が荒い」「浮かぶ(泳げない)」「腹ビレをたたむ」。
かなりの重体で、正直また全滅するかと思った。


餌を切りメチレンブルーを入れ、3日後くらいから快方に向かい、現在は元気そのもの。

その後、「マルコ・パール」も同じ症状で瀕死状態だったが、数日後には泳ぎだしたので、同じ病気だと思う。

だが、同居治療していた宇野系の呼吸が少し穏やかになってきたかと思っていたら立鱗状態へと悪化。餌を切って2週間以上、連日の30度以上の猛暑に体力が低下しているのかとも思う。だが、呼吸が荒い状態で餌をやっていいものかどうか悩む。




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温度が高温なので、「金魚ヘルペス」の可能性は低いと思う。「擦れ」などの外傷が原因でもない。

同居魚が元気なので、すでに何らかの「免疫」があると思われる。

水質悪化が原因の一つなのは明白であるが、「アンモニア」なのか、「病原菌」なのか、その双方なのか良く分からず。


複合感染の場合も多いと思うので断定は避けるが、ヒレがボロボロになってきたら「カラムナリス」、松笠状に鱗が立ってきたら「エロモナス」なのだろうと単純に区別していたが、症状から検索してみると「エロモナス」としているショップさんもある。


国立感染症研究所」のエロモナスの項を参照すると、

エロモナス・ハイドロフィラ/ソブリアはその発育至適温度が30~35 ℃の中温性菌である。
本菌は低温(4~7℃)でも増殖するので冷蔵保存を過信しない。

本菌は腸管外感染症の原因ともなり、下痢症についで多いのは創傷感染である。腸管外感染症の部位はほぼ全身の組織に及ぶが、特に皮膚や筋肉などの軟組織感染が多く報告されている。ごく最近、新しい症例として溶血性尿毒症症候群、熱傷に起因する敗血症、咽頭蓋炎などの様々な呼吸器系感染症の報告がみられた。

軽症例ではあえて特別な治療をしなくても自然に治癒する。しかし、赤痢様あるいはコレラ様の症状を呈した場合には、経口または静脈内輸液等の対症療法と共に抗菌薬の投与が必要である。


とある。

人間の場合と同様の症状が現れるのであれば、下痢に加え、外傷からの感染もカラムナリスと同様にあるようなので、餌を切って、メチレンブルー等の抗菌剤で殺菌するのは理にかなっているのではないかと思う。


今回も、カラムナリスと思っていたので、前述の通り「メチレンブルー浴」で済ませたが、別の対処法も探してみた。


*「1%塩水浴」をされている方もいるが、塩分濃度を上げて死んだと思われる例もあるので、ちょっと真似できない。弱っている腎臓に負担がかかるのではないかという気もするのだけど・・・


*「死魚を食わせる」論理的かつ一般的な対処法であると思う。実際、自家産稚魚たちが生き残っている理由の一つがこれにあたると思う。ただ、複数魚を飼育しているブリーダーならいざ知らず、少数飼育者には精神的な嫌悪感の方が大きいだろうから勧めていいのか分からない・・・








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