2013年1月19日土曜日

病後

飼い主もようやく通常態に戻ってきた。3週間以上かかった。
インフルエンザが大流行中とのことだが、生き延びることができるのだろうか。

金魚たちもとりあえず死亡が止まり、「本東」と「朱文金系」は元気でこそないが死相はない。ただ、ちょっと餌を与えたので水質が悪化したのか、体表が血走っている。
沈没魚もちょっと怪しいが一応泳いでいる。



予備で飼育していた無調色の「地金」たちは、1尾が交配可能サイズ。選んでもらったせいか体型はともかく尾開きが割と良いので一安心。体質も比較的丈夫なようなので、やはり強健な系統を手に入れて選抜交配していくのが一番かも。

ちなみに、太みがありショートボディのシャチホコ型地金でもそれほど虚弱体質でないのもいるが、ひっくり返り易いようで気をつけた方がいい。尾の上部が擦れているようだったら常態転覆魚なのでいくら良型でもやめておいた方がよい。こう言う体型の魚は「土佐金」みたいに浅い丸鉢で飼育されてるんじゃないかとすら思う。

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新規導入した「キャリコ土佐金」は検疫を終え、リセットした水槽内で餌を食べている。濾過が復活していないので肥育は出来ていないが、交配時期までに急いで仕上げたい。色はいいのだが体型に難あり。低い背の東錦の平付け尾風でどんな交配から生まれたのか謎。自家産の故体の方がずっとマシな体型をしていたのが悔やまれる・・・

以前おそらく元入江氏系の体型抜群の個体を入手した時はあっさりと転覆してしまって、良型の土佐金(琉金も)はちょっと敬遠しているのだが、尾のすぼんでいる「土佐金」は土佐金とは言えないし・・・

色も体型もこれくらいのクオリティなら言うことないのだが・・・


だが、キャリコ魚の色はほんとうに難しいと思うのでどうしたものか。
一対一の交配で固定していく金魚ではなく、「個体群」として維持していかないと色の多様性がなくなってしまう気がする。

普段、複雑な交配魚を見慣れているので色はあまり気にしないのだけど、メリハリの利いた鮮やかな色合いのキャリコ金魚がヒラヒラ泳いでいる水槽はやっぱりキレイなもので見ていて新鮮。そして導入魚の赤が深紅色で血の色のよう。


自家産の本東は日光に当ててないので墨は色飛びしていないものの、赤の発色が鈍い。朱色・オレンジ止まりで色上げの必要性を感じる。

ちなみにこの「本東」。じつは別親からの昨年の子供たちが生き残りが結構いる。頭の出こそイマイチではあるものの浅黄色が結構良い個体を選抜し、一尾だけだが理想的な「丹頂に紫背」も出現。明け二歳魚たちのサイズは充分なのだが、いかんせん肉瘤の出が見劣りするのでどうするかはまだ考えてない。

漫然とブリードした割にはいい結果を出しているので、固定率の高い良い血筋なのではないかと思う。東京の系統ときいたが詳細が分からない。♂親にはフンタンが豆のように出てきていたので「鈴木東」の血も入っているんじゃないかと最初は思ったが、純系でもそういうのもいるらしい。

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血統はもちろん大切なのだけど、「らんちう」「土佐金」も含めた「作り」で仕上がりが左右されてしまう魚はどうも「素体」の質が分からない。まったく同性質の魚を「赤虫・青水」でつくるのと、「更水・低タンパク餌」でつくるのとかで、どれだけ差が生まれるのかを見たい。宇野系らんちう書籍で有名なふんぺい氏がそのような実験をされていて素晴らしいと思ったことがある。


今回、龍眼丹頂系の交配魚を飼育している中で抜いた魚の中に、完全水槽飼育にも関わらず結構肉瘤が上がってきている個体があり、兄弟魚とくらべるとほっそりしている。餌やり等は同一。水槽飼育だがヨウ素を添加しているので肉瘤の発達には多少有利かもしれない。

宇野系も結構細身にボコボコに盛り上がった肉瘤の魚が多いが、1~2歳の間肥育を控えることで徒長を抑制し、体の成長が鈍ってきた頃に肥育することで、行き場を失った余分な栄養が頭に出てくるのではないか(太り易い系統の場合はそれが腹周りに付く)と仮定する。

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