「アジサイ」の美しい時季だ。
静かな雨音に包まれて空気がひんやりと湿っている曇天は日本庭園に合う気がする。
まあ、うちの庭はカオスだけど。でも、「山野草」を始めてから、同一種であれば出来るだけ日本の品種。特に「斑入り」に置き換えようとしている。やはり、環境にあっているし、どぎつくないのがいい・・・ 歳を取ってきたのかな・・
「ヤマ
アジサイ」は最近人気がありたくさん品種もあるようで(富士山麓原産の品種は白い花が多いようだ)、ときどき庭先で咲いているのもみかける。
うちのもそこそこ大きくなったのだが、「
梅花甘茶」「
エゾアジサイ」がいまいちなのでその管理法を調べてみた。すると、積雪地帯である現地の方が暖かい筈の太平洋岸よりも冬越しが容易とある。なんてこった。
「静岡」は年間平均気温で九州南部と同程度かそれ以上に温暖な場合があるのだが、それでも吹きっさらしのベランダでは-5℃程度まで記録した。
雪は10年に一度降るか降らないかぐらいで、ほとんど記憶にない。
南アフリカの種子園でその説明によく夏型か冬型かと同時に「
ゾーン」と言う記述があって、なんのこっちゃかと言うと要するに気候帯の事である。だいたいの「植物の耐寒性」(
「都市緑化研究所」)がこれで分かる。
南アフリカの場合、意外と日本と気候が合う植物が多く、多少の無理はあるのだが無加温でもOKな場合がある。
一度なんて、「ラケナリア」の鉢に水をやった夜に寒波が来て、カチンコチンになってしまったこともある。それは大丈夫だった。
ラケナリアは葉ざしも出来るくらいで、頑丈ではないもののボロボロの葉でも結構やっていけるようだ。ただし、品種による。
普及種はやっぱり強くて、「ラケナリア・レフレクサ」「ラケナリア・カルノーザ」「ラケナリア・アロイデス(の一部。ヴァンジリアエは実生に何度も失敗中)」なんかはどんどん増えるし、増えてるから強いのかと思うと消えたりもする。
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「ラケナリア・レフレクサ」実生
他品種もいた筈なのに、残っているのはこれだけ。
落ち葉は祖父が植えた云十年ものの庭植え「フィジョア」。ここ数年でようやく結実しだした。自家不和合性とあるので、どこかのお宅で庭植えされたのかもしれない。あるいは古木になると自家受粉するのかも。 珍しいらしくて、ときどき見にくる人がいたり、宅急便のお兄さんがフルーツを持ち帰ったりしてる。 |
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「ラケナリア・カルノーザ」実生
完全に屋外放置の為、プラの名札が紫外線で劣化、苔まで生えている。
魚や花の実生なんてやってないで、自分の自家産をやれと言われたり。 でも一人じゃできないよ!
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もっとも問題なのは低温よりも、梅雨や夏の湿気での腐りであるような気もする。
ウスユキソウ(エーデルワイス)や、オキナグサの類も、サボテン用土等水はけの良いものを使ったけれども、簡単に腐ってしまった。
あと、ウチでは「ハオルチア」を屋外管理している。理由は置き場所がないから。直射日光や雨が直接当たらないようにはしてあるが、温度湿度は外のまま。
普及種のハオルチア「玉扇」や、アロエ小型種、「ガステリア」の普及種などは一年中「雨ざらし」にも関わらず生きている。「玉扇」なんかは殖えてもいない(と思っていたら仔が出来ていた)ので温室ほど理想的な環境でないだろうけど・・・・ 一部のサボテンも見た目は悪くなるが、生存は可能。そんなんで今年から地植えにした。
勝手に「火星の植物」と呼んでる「フーディア・ゴルドニィ」なんかも、雨除けはしている(多湿で腐る)がずっと外。実生した有星類のヒトデ系交配「
兜」もほぼ雨ざらし(梅雨時期はさすがに雨除けしたりするが、忘れることも多い)だが、結構生き残っている。
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実生3~4年目くらい。
吸水して一気にふくらんだが、成長は遅くて普段は土にめり込んでいる。自生地の「リトープス」みたい。
棘のあるサボテンは大嫌いなのだけど、ギムノカリウム「緋牡丹錦」と有星類「ランポー」(本当に野ざらし雨ざらしなので台風でひっくり返って札落ちしてしまったのでミックス状態)も同様の管理。
接木しないと成長出来ないのかとも心配したが、頑丈なもんです。あんなに赤くても光合成は出来てるみたい。 |
むしろ「マツバラン」とか「イワヒバ」とかまったくダメ。一部、ほそぼそと生きているのもあるが、特に銘のある希少品はぜったい屋外放置しない方がいい。「イワヒバの盆栽」なんか外に置いてあるのを見かけるから大丈夫そうなもんだけど・・・ そんなんで、マツバランなんてすごく好みにもかかわらず、栽培はやめた。
ちなみに用土は市販の「サボテン用土」あるいは「鹿沼土」でした。底に赤玉土を入れていたこともあるけれど、数年経つと粒が崩壊泥化し、完全に目詰まりしてしまうようで今はやらないでいる。
さて、今年の梅雨は無事に越せるのでしょうか・・・