2013年8月18日日曜日

宇野系の鱗について

宇野系交配魚でまだ出てくる筈のないパールスケールが何故か多少出現したと思っていたのだが、どうもなんか変な違和感ばかりが残る。なんかよく分からんが何かが違うのだ。
「珍珠鱗」ではない。みたい。なんなんだな。

エラの後ろ最初の2~3枚目までパール鱗に見える・・・
この状態では未発達のパール魚と言えそうだが・・・

最初こんな感じで見えたんだよね。
普通パール鱗だと思うでしょう?
全体的に光が粒子状に乱反射している。


魚が1cm足らずで写真もうまく撮れないので確認しづらいのだが、気づいた点をいくつか。

:鱗の質感が違い、砂粒子状で光が散乱し、わずかに透き通っている。
:鱗にパールスケール的厚みのあるような縁取りがある。

反対側。
光の加減かほとんど透明鱗に見えるなあ。
鱗の外縁部にのみ銀色が乗っているのも確認できる。
「網透明鱗」の一種あるいは、別の「準パール」とかの可能性もあるかも知れんが。
「網透明鱗+銀鱗」「非カルシウム積層パールスケール」
とか、「劣性形質の複合」か「別の形質」場合かを考えていたのだが、単純に「網透明鱗」じゃないかと言う気もしてきた。

要するに、最深部の真皮部に「虹色細胞」がないので内臓が透けて見え、本来全面にグアニンが乗らなければならない鱗の中心部分が半透明になっている為、その蓄積層が残った外縁部が相対的にパール鱗様に見えるのではないかと。

オス親の系統に網透明鱗性パールの遺伝子が入っている↓ので、宇野系が潜在的に持つ劣性透明鱗系の遺伝子が発現したのだとすると、やけに多めに生まれてきたのも納得がゆく。
戻し交配に使えるかと思っていたのだがこのパールスケール・ママは今年の春に逝ってしまわれた・・・。我が交配は常に綱渡り状態であるのである。
出目か水泡の遺伝子が劣性状態でも確認できる好例だと思う。他の魚がこうはなってないので水質のせいではないと思う。

また「銀鱗」でないかと思ったのだが、その場合はもっとグアニン結晶の筋(?)がありギラついて見える。と思う。ちなみに♂親にはこの遺伝子も入っている筈だが、この世代では発現はしないと思う。
「銀鱗」 参考:大樹養鯉園
鯉ではあるが、金魚でもこんな感じだったよ。
ただ、ここまで全面には乗らず、鱗にシワが寄ってるみたいで正直あまりキレイだとも思わなかった。
要するに、網透明鱗はグアニン結晶が何処にどれだけあるかないかと言う、キャリコ柄における色彩の不安定さみたいな状態の虹色細胞版の変異なのじゃないのかね。

・・・・・・・・分からんけど。

参考:朱砂
参考:鱗の組成
参考:魚鱗の構造
参考:魚類のウロコのキラキラ光反射の原因であるグアニン結晶の磁気応答の解明に成功!
参考:構造色

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ところで、「マーブルベリー」と言う「ヤブミョウガ」みたいな植物(だと思ったら案の定「ヤブミョウガ属」だったよ)の実が構造色になってるらしいけど、金属光沢がコガネムシみたいでこりゃすごい。全身グアニンな魚ならいける?とか一瞬思ったんだけど、それってタチウオ

前に使ってたノートPCがこんな色だったよ。

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