2012年7月2日月曜日

金魚ヘルペスとカラムナリスとメチレンブルー

5月~6月にかけて、金魚や鮒類の導入に伴う大量斃死が起きて、すっかり気が滅入ってしまったが、ようやく落ち着いて来た。


それで、いろいろと考えていたのだが、どうも「金魚ヘルペス」と思っていたのは、「カラムナリス」他の「病原菌類」の細菌感染症なのではないかという結論に達した。


うちの飼育環境はわりと特殊なのかもしれないが、狭い環境に魚を詰め込んで、大量に餌やりをしている。その為、底砂をかなり厚くして底面濾過+上部濾過で残滓やふんを処理している。




あるいは、稚魚の場合は、ドロドロの汚水になるのを覚悟で、エアレーションのみ。




なんだか「オシッコ臭」くなってくるので、アンモニアが発生しているのだと思う。それでも、一応多少の稚魚は生き残っている。「地金」みたいに極端にデリケートな金魚はズボラ者には飼育困難なので、インブリードに因る虚弱化を防ぐには必要悪(と言うことにしておく)




が、しかしこの場合はせいぜい無理しても2週間以内には換水しないと、全滅する。 
また、底砂を入れておくと、「硫化細菌」か何かが発生してくるらしく、それで稚魚が窒息してしまうらしい。「ドブみたいな臭い」がするし、その飼育水が目なんかに入ると結膜炎になるので注意。



逆に底砂をたっぷり入れた水槽でも、餌やり直後に稚魚が大量に死んだりする。


状況からみてこれはどう見ても病気じゃない。エラをのぞくと白っぽくなっているので、窒息だとは思うし、濾過床も十分熟成されているので、アンモニア中毒でもないと思う。




となると、濾過細菌が急速に酸素を使ってしまって「低酸素状態」になっているか、底砂かに泡がたまっていたころもあったので、それが窒素でないのなら、「硫化水素」か何かが出ているかのどちらかと思う。




「砂糖添加」によって、濾過細菌を爆殖させる方法もあるけれど、同じ理由で酸素がなくなってしまうので注意。と言うか窒息させたことがあるよ! そもそも、そんな水槽で何を飼うのか。






濾過を安定化させるにはとにかく酸素の供給が必要なので、フィルターはなくとも、「ブクブクだけは絶対に入れる」こと。




数種類の濾過細菌を飼育していると言う考えでやるといいかと思う。菌種については、水の臭いでなんとなく想定できると思う。基本的に、濾過が上手く行ってない(濾過限界を超えている)場合は「刺激臭」がある。





「らんちゅう」の飼育者の間では、「池に餌をやれ」とか言われているそうだが、まさにその通り。
飼育環境の濾過能力に合わせて餌をやる忍耐力を身につけないと、万年初心者から抜け出せない(と言いつつ、産卵時期が近くなると毎年餌のやり過ぎが原因で死なせてしまう・・・・・・・)。

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最近は調べてないが、PHは一時ずっと酸性に傾いていたりした。還元用の炭素源を入れてからは中性になっているようでもあるし、硫黄臭くはないので、「窒素」であると思いたい。でも、貝殻が溶けている所を見ると、硝酸で止まっている気もする。






梅雨時期の低温と高温が入り混じる時期は、濾過細菌のバランスが変わる可能性もあるし、金魚は季節によって血液の酸素濃度を変えるような事をどこかで読んだ。これによってまず、呼吸困難に陥りやすいのだと仮定する。




まあ、これは「酸素の充分な供給」「餌の量の調節」などによって改善出来るとおもう。




問題は、病気。




今回の大量斃死について、カラムナリスだと仮定した理由は2つ。


1:白点病の発生
2:高温治療の不発




金魚の場合は白点病によって、体表に傷が出来、そこから「細菌感染を起こした」と思われるし、鮒類の場合は、釣られた時のスレ傷などからの感染だと思われる。ベアタンクは大っきらいなんだが、魚体に傷が付きにくい点で意味はあるかとも思う。



であるので、結論。殺菌剤を投入してしまう。

メチレンブルーがおそらく、一番安価で、入手も容易で、一番安全な殺菌剤である。人間様にも処方されるぐらいだし。金魚の様子が変かなと思ったら、餌を切って、メチレンブルー漬にするのが良いと思う。


あるいは、予防と思って春先から一か月くらい「メチレンブルーを入れっぱなし」にしてもいいかも知れないんじゃないかと思う。来年はやってみるかもしれない。


飼育水が真っ青になってしまうので、見た目は悪いし、濾過にも影響を与えそうだとかいろんな意味で使用を控えていたのだが、大量斃死病の感染の拡大防止にも多少は役立った気がする。


春~梅雨の時期に金魚が死んでしまっては、毎年大慌てで魚病検索しているような自分のような万年未熟者にはいいと思う。


金魚の飼育の基本は、予防だと思う。




ただ、耐性菌とかの発生や、濾過細菌への影響は分からない。濾過フィルターへの影響はあまりないと思う。むしろ、メチレンブルーがすぐに濾過されてしまう問題がある。


塩の投入については、呼吸を楽にさせる意味しかないと思う。それによってはっきりとした効果は実感できなかった。水量が良く分からない場合もあり濃度がいい加減になるので個人的にはほぼ行わない。


高濃度の塩による殺菌なら意味もあるかもしれないが、今は行っていない。前は閉じたエラを開かせる為に行ったこともあるが・・・この手の対症療法ってすでに手遅れの場合が多いと思う。魚病薬も同様の意味で役立ったことがない。


隔離管理も、数日で完治するならいざしらず、再合流後の感染の拡大など、根本的な解決にならない気がするので、まとめてやった方がいろんな意味で楽。


とりあえず、「金魚ヘルペス」も「カラムナリス」も混同されてたり、誤解されてたりする部分もあると思うので、最低限の感染予防として使えると思う。

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なお、メチレンブルーの使用において、気になるだろう副作用について。


「マツモ」「アナカリス」「ミズワラビ」なら多少染色されはするものの影響ないようだった。


エビ類(ミナミヌマエビとその系統)、貝類(ラムズホーン、アンモナイトスネール、アップルスネール)も問題はないよう。


ただ、卵の殺菌に用いる際に、濃すぎると卵が死んでしまうことがあるようなので、多少色づく程度「水色以上、青色未満」程度に調整した方がいいかも知れない。


稚魚以上になら「青色以上、紺色未満」程度でいけると思う。 傷口やヒレ腐れなんかは原液をかけて直接殺菌してもいいと思う。

























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