2013年7月3日水曜日

テンナンショウの管理について

「ウラシマソウ」や「マムシグサ」「ユキモチソウ」など「テンナンショウ」類では「細辛・寒葵」のように葉の表面に灰銀色の模様が出るものがある。

いわゆる斑入り植物の「本斑」と言われる葉緑素の欠如したものではなくて、葉焼けすることもなくちゃんと光合成している「地模様」である。

葉の中心に現れるものが一般的なようだが、葉全体にアラレのような細かい点が散るものや、全面を覆う「銀葉」「プラチナ葉」もあって、個人的には斑入りよりも好き。

おそらく、楓などの「カラス葉」がアントシアニンの色素によって強烈な日差しから葉を防護しているように、これも陽光から葉を守る遮光フィルターのような役目を果たす表層部分の変異だと勝手に思っているのだがどうだろうか。なお「糊斑」もこの一種ではないかと思う。

(→薄暗い林床などで効率よく光を吸収する為の集光層であるようなこともどこかで読んだ)

「ユキモチソウ・銀散模様葉」

「ユキモチソウ・銀中模様葉」

「スルガテンナンショウ」ではあまり地模様のあるものが見つからない・・・・まあちゃんと探せば綺麗なものもあることはあるのだと思うが、にわか山歩きにとっては地主さんとかの問題もありなかなか難しい・・・

そこで葉の地模様が他のテンナンショウ類よりも派手になる傾向がある(寒葵とかもそうなのだけど、一般人には同じように見えるものも、慣れてくると「葉模様」とか雰囲気とかの傾向のようなものを学習してなんとなく見分けがつくようになるようなことがあるみたい)気がする「キシダマムシグサ(引用元「 野の花賛歌」)に興味があって入手の際関西の山野草屋さんにちょっと情報を教えていただいたので記憶が曖昧になる前にメモメモ。



「分球について」

:非分球型のテンナンショウも、自然環境だと子が出来ることがある。親のまわりから小さな芽が出てくる。(←ウチの「スルガテンナンショウ」でも確認。てっきり自然実生したのかと思っていた・・・。山取りして鉢植なんだけど・・・)

:ただし、ウラシマソウ程どんどん増える訳ではないので、稀少性があり最近人気も出てきた。逆にウラシマソウは暴落しつつある。(←予想通り。えへん。でもなあ・・・稀少なだけで本当に良いのかは別問題なんだけども・・・



「栽培管理について」
:自然状態ではじめじめした場所に生えていることもあるが、鉢植えの場合とにかく水はけ良く管理。硬質鹿沼、砂礫、軽石等、球根の周りにかぶっている程度で充分。球根を掘り上げて(←一度ウラシマソウかなんかの子で試してみようと思っていた・・・)乾燥させてしまうのは良くない。

:芽出しの頃にアブラムシがつくと奇形になるので、オルトランなどで防除。(←ウチでは「バラ」や「サンゴジュ」とか他の樹木物が身代わりになっているのか未確認。)

:斑入りは暴れる。(←カンアオイ類もそうだが、個人的に地模様の方が好み。むしろ寒葵の斑入りなんかは邪道だとすら思わないでもないし生育に支障がないから安定性もある。ただしの柄が多少変わることがある。アラレ斑とか色合いや模様の数や大きさがちょっと変わっただけでも印象が違うので、自分のような人間にとっては結構問題かも・・・。)



「実生について」

:未熟のまま種子が倒れてしまうのはよくあること。

:実生する際、密集した子株は別の鉢に移し替えてやらないとダメになってしまう。なおトウモロコシ状態のままだと発芽率が悪いので、手袋を着用の上タネを出す。


以上、どうも非常に参考になりました。

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