2013年7月14日日曜日

朱文金系の交配稚魚 2013年春産

「地金♂✖朱砂珍珠鱗♀」

毎年、「地金」と「宇野系」については交配前に病没させてしまっていたのだが、今年はようやく使えた。

宇野系については、もっと使いたい親がいたにはいたのだが、文句は言うまい。
背の低い宇野系として欲しい遺伝子をもっている個体が産卵してくれたのは幸いであった。

「地金」や「土佐金」の方も良型の親だった。

「土佐金♂✖朱砂珍珠鱗♀」

一応すべての親は稀少品種か、特殊な個体か、それなりの高級品種を使用しているので、精神的にも一安心・・・頑丈な朱文金とかで改良品種と自慢するのはやはり心苦しい・・・いやいやこの考えが「ブリストル朱文金」を生めなかったのだから、新たな交配をしているのだし。

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「浅葱色」と言えば「本東」なのだろうが、やはり「朱文金」の青は安価だし、運が良ければ割りと見つかる。金魚=紅白と言うイメージを覆すようで、一般の興味を引くようだ。とは言え、ただの「朱文金」だったら本気で交配し続けようと思えたかは分からない。

個人的にはGreenさんの「寿恵廣錦」には感銘を受けた。正直最初にブリストル朱文金を見た時は食指が動かなかったし、そもそもKingyo-wayさんが「もみじらんちゅう」の紹介と販売を手がけていた頃は一緒に紹介されていた「地金」の良さも分からなかった(ヘンテコな中国金魚がまだ輸入されていた時期)ものだったが、最高品質の親魚は一味違う。

いずれ本職になればいいと思う身としては、道楽の金魚だけでなくちゃんとひとびとに喜ばれるものも創っておかなければならないと思うので、作出難易度とかはあまり気にしちゃいけないと思うのだ。邪念を払え。

まだ、どんな個体が仕上がるのか分からないので、選別の基準もその時々の気分(主に魚口密度による)なのだけれども。自分が忘れてしまわないように記す。

「青朱文金♂✖朱砂(網透明鱗)珍珠鱗♀」
少数のパール体型(鰾がデカイ)も出現。
理屈上は25%は出現してもよさそうなのに、他の系統でも数%しか分離してこない。
その代わり、普通の交配でも極々少数出現することがある。


「キャリコ親同士の場合」
:浅葱色が乗っていれば赤や黄色は取り敢えず残す。
:普通鱗とミルク・シルク(全身白)や更紗(赤白のみ)は外す。

「パール鱗親」
:最終的にはパール鱗(何故か発現率が低く数匹しかいない)だけに選抜することになるだろうが、今の所は浅葱透明鱗も残している。

「体型」
:朱文金なので長手個体を優先する。
:琉金のように背が高く盛り上がらないもの。ヘラブナとか北方型キンブナ・ナガブナ系の顔を作るのは中国魚ではやめておく。しかし、中国金魚の本に掲載されている写真はかなりそれっぽい・・・
:ヒレが長いものは一応残す。

「ヒレ型」
:三尾、四尾が基本。
:平つけよりは、垂直についた地金型を残す。

*意外なことに三尾だと尾芯が水平に倒れてしまう個体が多く和金的なものになってしまう。優秀な「地金」はおそらく金魚品種の中でももっとも短足(腰~尾びれの付け根までの間隔が極めて短く、この点だけを見ればもっとも改良が進んでいる金魚とも言えるかも)かなり特殊と言えそう。

:今後の尾の成長の参考の為に少数のフナ尾も残す。



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