2016年12月25日日曜日

激辛トウガラシの発芽

「キャロライナ・リーパー (芥川特辛株) 実生」
とんがらしの芥川さんからの購入株からの実生苗。発芽後3週間目くらいかな。
春蒔きすると当年中の結実に間に合わなくなる可能性があるので、種の一部(および全て)を試しに播種してみた。


自家製発酵液肥をやったら葉が腐ってしまったものがあるので、葉面散布は停止。液肥散布後は葉面洗浄をしている。おもしろいことに実生苗に水を与えるたびに、フルーティな甘い香りがするのである。

この香りの元は、どうやらトウガラシ(実)自体のニオイであると思われ、トウガラシの実を原料に発酵中の天然酵母から漂っていた強烈な刺激臭が和らいでくるに従い嗅ぎ取れるようになってきた。
辛みがなくなってしまえば、フルーツになりそうな感じであり、何かに使えそうであるので思案中である。

手持ちの2年もののCR株の実と比べてみたのだが、ややマイルドな刺激臭。香りと辛さが比例するのかどうかは不明。 また、これがカプサイシンと関連するのかもわからん。

ウィキペディアにも書かれているが、金魚の白点病治療に使われる。金魚飼育最初期にやったことがあるが個人的には効果はないし、濃度によっては魚にダメージが及ぶ。また、酵母の件でも分かるようにトウガラシには殺菌効果はない。あるようであれば、キムチが酢酸発酵したりしないでしょ。

ただし、熱感刺激が微生物にも反応するのか高温耐性のある菌株が多いそう(「コチュジャン開発秘話」 参照:日出味噌醸造元)なので試作。幅広い温度帯で活発に活動する有用菌が優勢になれば、魔の梅雨時や盛夏の腐敗菌。しいては水槽の病気を抑制(殺菌ではなく防疫)できるかもしれない。

オレの頭の中ではすべてのブリーディングがリンクしているのである。もっとも熱殺菌できない病原菌なんかを増殖させかねない恐れは常に頭をよぎる。

「ブート・ジョロキア紫」
このブート・ジョロキアは発芽率がかなり悪い。種が腐りやすいのである。テストの筈なのに結局全部蒔かざるをえなかった。

明らかにカラス葉のやつが一株。軸がどれも紫色を帯びはするが、固定率は高くないのかも。親株も寒くなるにしたがって実の色が紫にならなくなってきた。

年末だというのにまだ蕾がついており、温度次第では結実しそうである。また、実生したトマトが結実している。葉がダメになってきているので完熟はしないだろうが、本来多年草なナス科植物なのは同じ。また、地域によっては屋外越冬してしまうケースもあるらしい。

実生した記憶がないが実生と思われる(ミニ)トマト


さすがにすべての株を屋内退避させることは無理なので、やらない気次第で皆さん外で頑張ってもらうことになるかもしれぬ。あとは、水を切るのが良いのかこのままがいいのか、それが問題である。




2016年12月24日土曜日

いつぞやの光合成細菌

「左:油粕 右:魚粉」
だったと思うが定かでない。何回も暴発させたので途中でだいぶ薄めた。まったく増殖せず。
失敗は基本的に放置なのだが、片付ける前に記録だけ。

光合成細菌の培養もほぼ止める。油粕の発酵堆肥もやめようと思う。臭くてたまらない。屋内での使用に耐えないものは屋外では近所迷惑だし。少なくともちゃんと発酵をコントロールできるようになるまではやめ。

今後は微生物培養に移行する。というか、目下の興味はそちらのみ。
すでに数種類わかして分離した。

が、分離後酵母を選択的に培養しようと思って砂糖添加したら、せっかくの色違いの菌がいなくなってしまった。そんなわけで、目下嗅覚でしか判別できずしかも大半が同じような香り。米麹というよりはフルーツ系の芳香があるので、ワインとか果実酒用の酵母に近いものなのかも。

悪臭と言う感じでもないが「栗」っぽい香りのするのもあるが適当な表現でいいのかなぁ。と思ってたら「老ね香」の項に「マロン」臭とか書いてある。己の鼻の感知する発酵物の「フルーツ臭」ってヤツは「リンゴ香」とか「バナナ香」ってものだと思われる。カプロン酸エチル酢酸イソアミルの匂いを嗅いで検定してみたい。

他にもあきらかにアルコール発酵香でなく、好意的に分類すると「金山寺味噌」的匂いな菌がいて区別できる。ウグイス色の菌を選別したヤツで、ひょっとするとタンパク質分解に特化した系統のいわゆる味噌麹系なのではないかと推測している。が、砂糖添加した時点で緑色のコロニーが消えてしまった・・・だって腐敗菌とかだったらいやだったのでとりあえず比較的安全そうな酵母に助力してやろうと思ったし。

もともとは紫色のものを分離したつもりが、コンタミしてしまったらしい。一応微生物検査の方法を応用して簡易ドラフトをやったつもりではあったが完全には落下細菌を防げなかったか、やはり培地で増殖させないとだめなのか・・・。まあ、悪臭というのとも少し違うので本能的には一応どれも発酵の部類にあると思う。が、悲しいことにアレルギー反応なのか香臭気確認中に鼻が詰まりかける。

あと内心恐れているのがアンドロメダ・ストレインとか怪しい菌を誤って増殖させてしまうこと。麹菌にも毒性のある種が結構あるようなので心配である。未知の病気で入院とか洒落にならん。「天然酵母」を売りにしているベーカリーやそのほかの有機なんたら屋さんたちは、ちゃんと安全を確認しているのだろうかとちょっと心配になる。

またアルコールを醸造したからといってそれがメタノールでない保証はないよなあ。と思ってたらば、こんなサイト(参照:自家醸造/蒸留総合 @ ウィキ)を発見。ペクチンがまずいのか・・・。むしろ積極的に利用してるじゃん。じゃあ、飲めんね。というかペクチンってジャムにするような果実なら確実にはいるじゃんか。柑橘なんかやばいかね。

2016年12月23日金曜日

テイショウソウ実生の結実

「テイショウソウ 種」

たった一粒だけだが受粉成功したようである。周囲の状況を鑑みて、ハナアブのおかげだと思われる。

しいなの方を確認しようと触ったとたん風が吹いて(昨日は暴風雨であり糸魚川周辺では大火災が発生延焼中だとか。こちら本日は晴天であるものの風が強め)、肝心の種の方が吹っ飛んでしまった。

一瞬茫然としてかたまってしまったが、もう一年を繰り返すわけにもゆかず、大慌てで周囲を探しまくって、運良く発見。とりあえず屋内に取り込んだ。

一安心して別の作業をして、もどったらまた見失う・・・


室内だったので、なんとか再発見。

心臓に悪いよ。個人的には劇的な事件となってしまった。

札を書いて、主のいなくなったマツバランのポットに植えこんだ。

これで本当に最後の栽培記録。一巻の終わりである。一安心だ。
責任から解放された~~



運が良ければ2週間後に第2巻?


ひさびさの金魚

「昨日くらいから孵化開始、本日完了」

久ぶりのブリーディングだ。

本アズマの血の入った「出目花房珍珠鱗」(花房&パールになってないので、みかけは透明鱗の竜眼。ただ育種的にはこれ。本当は水泡も入っているのだが出て来ない→前回の掛け合わせではフロッグヘッド系はいる。ので、将来的には再掛け合わせが必要になるかも)を♂。

これが一尾しか生き残っていない。まあ、数尾はいたのだが全部♂だったので乞われてあげてしまった。ウチで飼うよりも幸せだろうと思ったのではあるが、毎度毎度綱渡りである。


それと入江氏の「アルビノらんちゅう」(普通鱗の方)♀。 


貴重な本物の「本アズマ」の血統にもかかわらず「三色」ではなく「桜」でしか表現できないのが惜しいが、まだ色で選別できるほど余裕はない。

これらの子は、たいして数がとれそうにないので、アルビノの出目らんちゅう系の透明鱗タイプの材料になる。2年前のパールらんちゅうタイプがだいぶ大きくなってきたので、そろそろ産卵してくれるのを期待しているが、そちらはアルビノ出目パールを狙ってのインブリーディング用。アルビノにならなければ三色出目パールらんちゅう候補に。


未だに掛け合わせが成功していないが、宇野系の方で網透明鱗にしようと思う。あまりにも遠ざかっていて、いろいろな決断が鈍ってしまっているので、再度決心のし直し。本年には使う予定だった個体がすべて落ちてしまったせいで、再構築中。


これだけグチャグチャの交配をしていても、人工授精しかしていないので、コンタミは不可能。宇野系と協会系のらんちゅうは絶対に混ぜたくないし、浜錦やクラウンパールの水泡状肉瘤と、キイチゴ(ラズベリー)型肉瘤は別遺伝子と仮定しているので区別したい。


とは言え、遠い昔に「虎竜」の血が入っているのでダメかもしれんが。ただし、中国金魚にしてはまったく頭が出ていなかった。当時は出目とパールの組み合わせ自体がかなりレアだったため、出自が知れない。ごくごくまれに、浜錦系統の透明鱗(浜錦と呼ばれていた透明鱗の高頭パールの系統。おそらく輸入系)にまじって出目がいたことがある。飼育していたこともあるが子供は取れなかった筈。記憶はあいまいだが記録は遡ればよいのでこのブログの意味もある。


協会系の方はぷるぷる肉瘤のフンタンを伸ばす方向に進化していると思っているので、その系統(鈴木東)を混ぜ、宇野(京都らんちうの会の系統に近いそうだと伺った。尾を重視しない)系に本アズマを入れようと思っていた。

今回そうなっていないのは、大人の事情。

再分離と言うのは純血にはもどれないもどかしさがあるので、困ったものであるが死滅してしまうのはもっと困ったことなのである。

いつか三色に戻す余裕が出来たら、鈴木東をなんとかして手にいれて本浜錦の血もあわせて導入したいところである。しかし、鈴木東からパールが出たという話はきいたことがない。理屈から言えば出る筈なのだが、鈴木東として固定化された品種であるので出にくくなっているのではないかと想像していた。

なお、ここ数年の最新の情報は入れていないのであしからず。

2016年12月18日日曜日

斑入りオニタビラコの実生苗

「富士産 斑入りオニタビラコの実生」
ツバキの鉢に飛び込んで勝手に出てきたもの。

「斑入りオニタビラコの実生」
親のいた鉢。越年草らしいので代替わりだ。彼らも来年種をのこしたらさようなら。本来は山で絶えていたであろう突然変異した雑草たちがこうして生き延びてひょっとすると園芸品種化されるのは山野草古典園芸界の醍醐味の一つではある。しかし、多少なりとも毎年手間をかけてやらねばならんとすると難しいかもな。

「斑入りオニタビラコの実生 日陰置き」
リスク分散の意味で日陰で育てたもの。徒長しているが大き目。日光はほぼ当たらずカンアオイとヤマアジサイくらいしか育たぬ。ツワブキですら微妙に作落ちする。

横の木は「クマヤナギ」の斑入り。在来種であるが、海外で作出されたものらしい。5年以上は経っているがようやく結実し始めたのでいずれ実生できるかも。直射日光でも栽培可能だが、枝によっては白い部分が多いくらい派手に斑入りになるので葉が傷まないこともない。ツル性で巻き付く性質があるのでうまく誘導してやれば洋風のおされなお庭の入り口とかにも使えるかも。ただし冬季落葉する。


オマケ

「緑花 関東タンポポ 翠玉」
「翠玉」であるが、改良園のカタログ(2017年春号)によると、「東京都清瀬市で発見された緑色吹詰咲きのカントウタンポポ」だそうである。やはりトウカイではなかった。現存する緑花蒲公英はカントウのみである模様。

しかしながら思うのだが、山野草の作出権とかはどうなっとるのかね。誰が発見して、誰が増殖して、誰が改良したとか知りたいのは自分だけなのかね?ブリーダーとしてはそういうデータは重要だと思うのだが、あいまいにして流通していっちゃう感じで、暗黙の了解のグレーゾーン的なものなのだろうか。インディーズバンドの悲哀的なものを感じたりもする・・・・・・・・

2016年12月17日土曜日

2016年12月の椿

「尾張五色椿」
二花あるがどちらも同じ青紫の覆輪の花弁をもつ。花の終わりごろに紫色になる品種があるのは知っていたが、本当に青紫色を帯びるのはちょっとした驚き。


なのだが、本来咲き分け品の筈。株が肥えないと本芸を出さないのは山野草の常ではあるが意外な展開である。ちゃんとした椿園から購入したものだが、札はあってるんだよね?

「銀葉椿の実生」
がかり芸を呈さず。残念。他の数個の種は発芽せず。

「中斑」
ヤブ椿系の中斑とのことだったのだが、詳細は不明。

「中斑の枝替わり」
↑の個体の枝替わりの掃き込み斑が出現した。一過性のものかとおもったがどんどん成長してくる。どうやらこっちが本体で、中斑の方が枝替わりかもしれない予感。

ツバキの斑入りとして出てくる不詳のものの中には同一のものが含まれているのではないかと思う。人工授粉してみれば検定もできるとは思う。しかしながら、ウチの椿は結構種が出来ているのだが一本だけなので本当に自家受粉しないのか謎である。自然実生したものは同じような花が咲いている。ただし、隣にサザンカもあるので交雑種である可能性もなくもない。

出来ることなら、ヤブツバキはヤブツバキとだけで交配させたいと思って、ヤブツバキを中心に集めている(詳細が分からず栽培後になってユキツバキ系やその他と判明したものも含む)のだが、染井吉野の例を持ち出すまでもなく古典品種の中には交雑品種も混じっていると思われる。

山野草などで純系が確保できるものは系統累代をし、家畜品種(よく考えると「野菜」って変な漢字だ。なんで「家菜」じゃないんだ?)は、特性を強化するために混ぜまくる。とは言え、地方野菜とかも評価されているからして。

いやだがしかし、フルーツならば目的はただひとつ「うまい」かどうかであるので、美味くかつ豊産かつ強靭とかそういう方向であれば雑種か否かなど問題ではなかろう。どこに価値を置くかだな。二重基準になってしまうが、まずくて虚弱なものの需要などないからな。そうなるとレアと言うだけでキレイでもなんでもない山野草も微妙な立場ではある・・・・・


「三色あるいは五色斑椿」
常緑樹の下にシダ類とともに置いてあるが状態は良好。斑入り椿は直射日光で葉灼けするものが多いので遮光してやった方がいい。同管理でユキツバキ系の斑入りである「麗山峰」も状態良し。
斑入りに限らず全体的にツバキは直射日光があまり得意でないようである。

「黄葉 九州熊本産の山採り」
葉が2枚しかなくて、枯れるかと思っていたものだが数年かけてここまで来た。日陰管理ではちぃとも成長しないし、色もつかない。直射日光に当てた方が良いとのプラントハンターからのアドバイスで冷や冷やものであったがなんとか。
本芸でないのかウィルス斑っぽいのが残念。左側の株は別の斑入り九州は鹿児島産とのこと。地味ではあるが本斑。右の散斑も九州宮崎産。ともに無銘品の筈。

じつはもう一株本黄葉らしき若草色のものもあったが、日に当てすぎて葉を痛め、植え替えたら水不足らしく枯らしてしまった・・・・今年もやっちまった。夏場はあれほど「水切れに注意!!」と言っていたのに・・・・・自戒の意味も込めて記す。反省しても足らぬ。一品ものだったし・・・・

でも蚊がわるいんだよ!

2016年11月27日日曜日

ハナアブの幼虫?

「ハナアブ?の幼虫」
水面に伸びる髪の毛のようなものがなんだか分かるだろうか。写真中央の不鮮明な物体の尻から出ているものだが、シュノーケルのように呼吸用につかっているらしい。

注視すれば見るもおぞましいウジ様の幼虫であるのがわかる。であるから鮮明な写真は敢えて載せない。

以前ヤツラは段ボール栽培のドロドロの紙汚泥のなかに繁殖し、コンポスト中で蠢く「アメリカミズアブ」をも上回る怖気を催したものだが、今年は油粕発酵液に涌いているのを発見・・・・・・

先年は身震いして躊躇なく全滅させてしまったが、今年は改心して・・・・・放置した。

と言うのも、どうもウチの花卉の授粉の主役は彼ら「ハナアブ」さんたちらしいのである。実はミツバチを呼ぼうと思って「金陵辺」(ミツバチラン)とかも購入してあるのだが、満開時にもまったく見かけずあきらめました。

不快害虫の二大巨頭であろうこのアブたちなのだが、なんとミズアブの方は未来の昆虫食用にと考えている偉人(個人的意見。イナゴはOK。ウジは勘弁)が世界にいたり、うっかり油粕肥料に発生させてしまったので、吐き気を催しながらも金魚にやってみたりもした。

(↑欲しい。でもすぐに糞だらけで汚くなると思う。無論食用になどはしない)

結論から言うと、鮒や金魚は食べてくれましたよ。さすがに蛹になると頑丈なので食えない(よくコンポストビンから脱走して植物の鉢に潜り込んでいてげんなりする)ようなので控えめにしましたが。それで特に死ぬこともなかったが、食いきれなかったヤツが水槽から脱走するのには参った。

なんとか言って生餌は大事だと思っているので、まあ消極的にではあるが良質なタンパク質であろう生きた幼虫を供給する方法が出来たことになる。素手では絶対触りたくないけれど、もともとの原料も油粕と納豆であるのでまあある意味衛生的だ。

そう。つまりだ。一応仮にも養殖までできる。しかもお手軽に。


正直言って不潔さや不気味さで言えば「イトメ」や「赤虫」も相当なもんであると思うし、ハチを飼うにはいろいろ手間がかかる(養蜂については各自参照のこと。いろいろ大変)。油粕を入手してくるだけで、液肥と授粉虫と魚の餌をも生産できるならまさに一石三虫。

と思うのはオレだけなのだろうな・・・・・

だって、世の中にはいろいろな毒虫を飼うのに情熱を注いでいるマニアがいたり、ミツアリ(心が動く)の飼育までしている強者がおられたり、自分で食わずともペットに食わせるというのはアリなのでは? ヒルに自分の血を与える方までいる(感染が心配)となると、南米高地でダニのブラッドソーセージ(牛の血を吸わせて膨れ上がったやつを茹でて子供にあたえる)というのをインディオの人々がやってたりするのも、整形と人体改造の違いくらいに思えてくる。

ちなみに自分では棘のある植物は飼わないようにしているし、夾竹桃科などウッカリ誰かが口にしかねない有毒植物は購入しないようにしている(代品で棘付きのサボテンが送られてきた時は泣いたよ・・・)。

ともあれ問題も大ありで、

①非常に気色悪い(他人に言えない)。
②非常に臭い(エサの発酵法に工夫が必要)。

ミズアブはさらに↓の二項も追加。

③見たくない(脱走してしまうので思わぬところで発見する)。
④触りたくない(脱走してしまうので捕獲しなければならぬ)。


など主に生理的嫌悪感の部分での障害がはなはだしい。



さて、どうするか・・・・・


2016年11月13日日曜日

自家製細菌

ほぼ放置なのだが生菌の培養はいろいろと続けている。いろいろ条件を変えてみたりしていたのだが、ちゃんと記録をしていなかったりしたせいで何を培養しているのか自分でもほとんど分かってないのだが...


①「光合成細菌」
 赤いヤツ。嫌気性。正確には「紅色硫黄細菌」であるようだ。10月から11月くらい夏の終わりくらいの気温を好む気がする。これは水槽の濾過の調子の良さとも符合する。

「完全に赤くはなっていないが赤っぽい」

「青水化したもの」
臭いは同じなので「緑色光合成細菌」そのものか、それと共生状態にあるのかも。


②「硫化細菌(?勝手にでてきた)」 
適当に名付けたが硫黄っぽい悪臭を醸す黒いヤツ。好気性。発酵が進めば嫌気でも変化なし。盛夏に活性化する。曜変のような構造色の虹色油膜が水表面に涌く「水の華」のようなものが出来ることもある。



 前述の硫黄細菌が生成したものなのか、別の細菌によるものなのかわからないのでとりあえず色で区別。(参照:メタン菌

「謎の黒液」

③「天然酵母」 
 炭酸ぶくぶく。PETボトルぱんぱん天然シャンパン。嫌気性。糖分が必要。ある程度温度が高い方がいいが低くても大丈夫。基本的に地上のどこにでもいる八百万の神様みたいなもんである。水草水槽などのCO2供給源として簡単に利用できるのでいずれやりたい。またナメクジ(カタツムリ)などの菌食性生物のエサとしても使える筈なので試してみる。


④「麹菌」
 甘酒から拡大培養。独特の菌の匂いがし、鼻がむずむずするのでアレルゲンになる可能性がある。かなり増殖率が高いらしく、また菌をばら撒いているようだ。空気に触れる場所では白いコロニーを作る。いわゆるカビ状になるが色はつかない。また水中でも生きられるようで菌を溶かした液は白濁し、青水化した水を阻止。その水を撒いたらトウガラシの種のまわりについた残骸からカビが生えてきた。カプサイシンで生育を阻害できないので、トウガラシの発酵*に使える。枯草体をカビさせるので植物体に無害かどうか不明。酒麹からの菌は増殖率が低い。

*「かんずり」(参照:旅ぐるなび)なるトウガラシの発酵調味料があるそうだ。

「白濁している水槽」


⑤「納豆菌」
 混ぜただけなので、培養できているか不明。納豆臭とか糸を引くとかもなく、実感としてなんら変化を感じない。納豆菌生剤を使っていますとかいう方々はほんとうに拡大培養できてるんだろうか・・・謎である。


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「光合成細菌」は上手に再現できていないが、一応種菌は残っているようで時々赤っぽくなるボトルがある。だが昨年のような拡大再生産が出来ない。

分かってきたのは、油粕などの明らかに肥料分の多いものを液肥用の原料とする場合、光合成細菌は向かない。PSBの分解性能はきっと微々たるもので、しかも前段階として他のバクテリアがある程度分解したものでないと利用できないようである。


種菌を必要とせずにゼロからの培養に向くのは、砂糖を利用したいわゆる天然酵母。これは数日~数週で出来上がるし、悪臭もない。一応それや納豆菌を種として油粕や魚粉などを相当量仕込んだ液体を放置すると、黒い液体が出来上がる。

これはいわゆる油粕の発酵液肥であるようだ。ぶっちゃけていうと何が発酵したのかわからないが、硫黄っぽい悪臭がしたりするので、硫化細菌?(光合成細菌増殖の前段階になるのかも)のたぐいかと思われる。開封しておくことで発酵が進むが、途中から密封していても最終的には真っ黒になる。完全に発酵が終わると上澄み液のようなものに分離することもある。


 こうしてみるとおそらくもともと原料の表面に付着していた枯草菌やその他の菌が培養されたものが、分解過程で生じる様々な物質をエサとしてその都度占有度を変えてゆくものと思われる。だが、最強のバクテリア一種が生き残るというバトルロイヤルな結末ではなくて、最初に酵母が、ついで枯草菌が動き出し・・・的な段階を踏んでいるらしい。理想的とされる水槽の濾過細菌の尿素→アンモニア→亜硝酸→硝酸→脱窒の窒素還元工程と同じだ。実際にはヘドロが出来る硫黄酸化→脱窒(参照:栗栖清HP)であるようなので発酵肥料もいろいろと想定外のことが起きていると推測。条件を整えてやれば有用菌を選択的に発酵させることもできるのだろうが、このズボラ飼育記録的には正しくない方法なので、強引に品種改良していくつもりでことを進める。だいたい、山採りしてきた菌を条件も異なる庭に持ち込んで何ができるというのだ。ここから動けずここで変わらずしかしすこしづつ変化安定させるのが究極の目的なのであるから、これでいいのだ。


また、PSBを作るつもりで仕込んでいたものに 青水になってしまったものがあり、しかし臭いはウチで培養した赤い光合成細菌と同じ独特な異臭(説明できないが青水や藻などの植物性プランクトンの匂いではない)だったりする。市販のPSBには墨汁っぽい臭いのするものがあって、これは流しに熱湯をかけた時のような臭いだったりするが、それとは違うのでそもそも別の細菌を増殖している可能性もある。

よくよく考えてみると、もしPSBが水槽の濾過に有効であるのなら、濾過槽が真っ赤っかになる筈である。しかし現実には灰茶~焦茶色のヘドロ状で墨汁っぽい異臭を放つものがどんどん蓄積されている。いわゆるドブでひらひらしているようなアレである。だいたい、光を当てなければならない濾過槽なんてありえないから、光合成細菌が水質改善に役立つことはあまりないと思う。むしろコケの方が硝酸吸収に優れるのでは。

と言う訳で、光合成細菌は結局濾過には使えないし、液肥として使う際に硝酸を可溶化するのが目的であれば、濃度が低めであるのが問題になる。こちらとしては濃いものを作ってそれを希釈する方が楽なので大量に作らねばならないのであれば置き場所にも困る。

またアミノ酸を作り出したいのであれば、タンパク質をうまみ成分に分解する納豆菌が一番使えるのではないかと思った。家畜化された菌類は天然のものよりも増殖率が高かったり利用し易かったりするメリットが多いので簡単に手に入るものは積極的に利用した方が賢い。また、各種ビタミンやホルモンなどを合成するには酵母も有効かと思われる。これに関しては発酵肥料の作り方の本がいくつかあるので、それを参考にする。

何冊か読んでみたが、一番理論立っているように思えたのは「発酵肥料のつくり方・使い方」著:薄上秀男(字面が・・・)氏。自分の疑問に対する答えも書かれているので知識として頭の片隅においておくだけでもおすすめ。



だがしかしこれが応用できるかどうかは疑問。

ウチの場合は、植物の病気感染の防止を主体としているので、植物体や鉢内に植物には無害であったり有益であったりする菌を優占させたいのである。そしてできればそれらを半永久的に定着させたい。あたかも連作を続けた畑が連作障害を乗り越えて作物に適応し始める状態を作り出すように誘導したいのである。しかしそれにはその細菌を育成させる餌も必要になるので、庭木から供給される落葉をエサに勝手に育ってくれるようになればいいのだけれどね。

2016年11月12日土曜日

斑入り常盤柿の種

「常盤柿の実 2~3㎝程ミニトマト大」
完熟具合が分からないが、柿のシーズンでもあるのでとりあえず試食してみた。
言われた通り確かに甘かった。

・・のではあるが、わりと青臭い(苦味のないピーマン臭に近いか?ホウズキを彷彿とさせなくもない)。これがちょいと「うっ」とくる。未熟な果実を忌避する本能に警告を与えてくれるような感じである。あ、そうだ。もっと適確な例えを思いついた。テントウムシの出すあの液の臭いにもちょっと似ている気がする。

まあでも、改良次第ではチャーミングな果樹になる可能性はありそうだ。


「常盤柿の種」

なんと種がある。花粉親はいったい誰なのか?(*雌雄異株なのだが、一つの木に雄花と雌花ができるという記述もウィキペディアのトキワガキの頁にはある。では自家受粉も納得なのだがそれは「雌雄異株」というのだろうか・・・。またリュウキュウマメガキには甘くなる系統もあるとか。参照:「三河の植物観察」)

実の大きさの割には結構大きめの種が5つ。もう一つの実もやはり5つであった。
味見後さっそく実生鉢に蒔いた。

2016年11月6日日曜日

彼岸花の種?

「彼岸花の種?」
ヒガンバナなんだと思うが結実していた。実をいうとこのあたりの株は何年か前にも結実していて、倍数体やら変異体に興味を持つきっかけともなったので個人的には重要なのである。

まあ、ヒガンバナ自体は移入種ということもあってそれほど興味はないんですけどね。でもクローン系統の筈なのにいろいろと変異体が発見されているのは面白い。結実しない分繁殖力に注力できるという戦略(なのか偶然か)でも稀に種ができて、それがたまたま斑入りとか八重咲になるのか、別のリコリス系と交雑したのか(ウチにはヒガンバナしかないが)なんなのか。花に興味のない人にとってはリコリスと言えば、キャンディーのような欧州の伝統菓子かもしれないが普通の人はキライだよね。「ルートビア」のような特殊な清涼飲料水好きにはお馴染みの風味。そちらは甘草の仲間だそう。



手でつまんでいるのが花茎で鉢の下のあたりから出ている葉っぱが種の親。隣に生えている斑入りの葉は九州産の「ノシラン」(参照:筑波実験植物園)か「ヤブラン」かどちらか。

結実しているのを見つけた時、本当に結実しているのかわからなかったので写真を撮るより先に鞘を剥いてしまったのが失敗。

2016年11月5日土曜日

斑入り常盤柿の実

「斑入り常盤柿の実」
♂株がないのに結実しておる。ウチの実生苗たちは開花していなかったようであるので種はないかもしれない。ただ黒実のトキワガキ(黒実のローヤ柿はないそうなのでそちらの黒実品種は交雑種と思われる)は入手してみてあった。♀同士でも実が出来るのか?あるいは自家受粉しないだけなのか?情報が少なくて困る。

先日オークションに実生品が出品されていたが、トキワ柿の普及率から考えてローヤ柿との交雑の可能性があるので手を出さない。もっともそれを言い出すとこの木自体が雑種でない保証もない訳だが・・・大丈夫だろうか。品種の同定はしっかりしている山野草屋さんでもヤマアジサイの交雑種までには手が回らない所をみるとこればっかりはどうにもならんか。 

ともあれウチにはローヤ柿はないのでこの問題も解決しようと思えば出来なくもない予定。出来れば山採り品のトキワガキを入手したい所だが一応国産のトキワガキの実生がいっぱいある。

斑入り種ももちろん実生用であるが、常盤柿の方は甘いらしいので、そろそろ食べてみるべきかも。

「斑入り 常盤柿」
本斑なのだが、ほとんど斑入りの葉がありません・・・

2016年11月3日木曜日

テイショウソウ実生の花

前回でラストにするつもりだったが上手く開花したので写真を撮ってみた。
できればここで採種し自家サイクルへと持ち込んで来年以降へとつなげたいところである。

「テイショウソウ実生」
おもしろい花型で観賞価値もあると思うのだが、「ハグマ」系の植物の花はみんなこんな感じ(写真でしか見たことがないが同一と言っていいくらい)であるので、花を目的とするなら他のもっと丈夫であったり大柄であったりする種類で充分であるのかも。また交雑するんじゃないかと言う気はする。

以前人工授粉させた記憶があるのだが、今のところ花粉が見当たらない。なぜかアブラムシが中心に紛れ込んでいるのだが理由は不明。授粉に役立つのかどうかも分からない。隣にいるトウガラシの鉢から飛んできたものと思われる。

「テイショウソウ実生」
終了間際に自家製液肥(納豆菌を投入した半熟の発酵油粕を水に溶かしたもの。悪臭がする)をやったせいか妙な花付きになって豪華に見える。一過性のものなのかさっぱり分からないがこういう🌸なら園芸品種としても面白いのかなとも思う。

「テイショウソウ実生」
葉模様の方は見る影もない。春先の芽出しの時期の方が美しい筈。カンアオイも大株以外はだいたいこんな感じなので年月をかけてじっくり成長していくタイプなのだろうか。その割には一年で開花までもってこられるのでタンポポと同じくらいかな。山採り苗が1年生としても2年は生きるので最低3年以上の寿命はあると思われる。


2016年10月30日日曜日

トウガラシの乾燥法について(激辛の場合)

トウガラシの乾燥法について検索してみても適当なものが見つからない。
いくつか方法を試してみたので、どなたかの参考になれば。

こちらの条件としては、種を傷つけない(実生するため)のが基本。トウガラシ自体は保存できる状態であればなんでもよい。

でも保存となるとやはり乾燥しか思いつかないのでとりあえずやってみた。↓

①木に生らせたまま放置。 →腐る。

②風通しの良い所で陰干し(不織布の袋。百均で売っている生ごみの水切りネットで吊るした)。 →腐る。

とまあ、普通にやればどうしても腐る。 そもそも一般的なトウガラシと形態が異なり、「ブートジョロキア」や「セブンポット」は瑞々しくほとんどピーマンかシシトウの形と匂い。先っちょが沈潜した悩ましい最凶の「キャロライナ・リーパー」は萎縮した部分がどうしたって乾燥しない。

なので、開腹手術を行い種だけ取り出してあとは冷凍することにした。水分が結構残っているのでカチンコチンになってしまった。この保湿状態では乾燥する前に全部腐ると思う。

ただし、普通は行わない「ヘタの切除」をして中まで空気が入るようにすれば乾燥するかもしれませんね。が、どうせ種とつながっているので、それをするなら切り開いてしまった方が早いと判断した。

ちなみに冷凍していたものを数ミリずつ切り取って料理に使えます。当たり前ですがメッチャ辛いです。ただただ辛くUMAMIもへったくれもありません。真っ赤な🍘を食べられるくらいにはカプサイシンをたしなみますが入れすぎると食欲が失せて食べられなくなりました。はっきり言ってこれで料理が美味くなることはないです。大食い競争とかゲテモノ食いとかと同じような競技とか人類の食文化を拡大する試みのたぐいだと思ってください。

乾燥する必要はないと思われますが、アンデスのジャガイモや凍み豆腐や寒天の要領で凍結後に冷蔵庫で開封保存することで乾燥させることも可能ではないかと。それによって辛み成分が揮発することも考えられるので収容スペースが許す限り自分ではやりませんが。

「キャロライナ・リーパー 2年目」
目下公式での世界最辛のトウガラシ。
比較的小ぶりなのでその分濃縮されて辛いのかな?
昨年は実をつけなかったので室内で越冬させた。トウガラシは水を好むので直射日光下で腰水をして過ごした(表面にコケが生えるくらい)が問題なかった。勝手な想像であるが、ナス科の連作障害にもこの方法で対処できる(*流水で生育阻害物質を流し去るワサビ栽培と同じ考え方である。樹木化したトマトの水耕栽培を見よ)のではないかと思っている。
春と秋にアブラムシがよくつく。


*なおワサビであるが、鉢植えでも3年は問題なく育っているし、それなりに根茎も肥大化する。営農と道楽では要求水準が違うのでなんとも言えないがネットサーフィンして情報収集する個人レベルの栽培では連作障害は気にしなくても良いのではないかと思う。


「ブートジョロキア 紫型」
とんがらし芥川」さんから購入した苗が2株。実生苗で形質にむらがある為か1株は実が大きくなってくるとすぐに赤くなる。そのためこちらから種を取るのは止めた。送ってもらった苗自体は状態が良く、昨年別のところから購入した苗と同じくらいのサイズになり、ひと夏でちゃんと実をつけた。こちらのキャロライナ・リーパーは非公式ながら公式記録を上回るそう。が、食べ比べる気力がありません。

トウガラシは多年草で茎が木質化してくるので、環境によっては関東でも屋外越冬できる品種があるらしい。ウチでは斑入りトウガラシの野ざらし越冬に失敗した。また実をまるごと埋めても芽は出かった。おそらく腐ってしまったと思う。実生し続ければ耐寒性の強い系統に・・・なるのかなあ。岡山では遺伝子の発現を制御することで耐寒性を高めたパパイアの品種改良を行っているそう(参照:桃太郎パパイヤ研究所)で非常に興味深い。こういう品種改良の仕事は楽しそうでいいよなあ。やりたいなあ。

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ところで、よく激辛トウガラシについて言われている「触るなキケン!」についてですが、敢えてぜひ素手でやってみることをおすすめします。一生ものの話のネタになりますよ。

指先が3日くらい痛いなんて冗談じゃねーよ(怒)。爪の間なんて洗ってもなかなか取れないし、しかも舐めると辛い・・・。ちょびっと種を触っただけでだよ。しかも取り出した種を乾燥させてるだけで部屋が辛くなって気分が悪くなってくる始末。さらに乾燥させてから種を保存しようと不織布の茶漉し袋に移したらそれだけでクシャミが出ると言う。うっかり鼻をかんでしまったら顔についたらしく目が開けられないとかえらい目にあった。とにかくどこで触ったのか分からなくなったら、どこも触るなとしか言えん。

他人の言うことをよくきく素直な心の持ち主は使い捨てラバー手袋はせめてはめて作業した方が安全だろうと思う。ガーデニングとかの手荒れが気になる時にも使えるので一箱常備しておくとよろしい。

2016年10月8日土曜日

テイショウソウ開花

「キッコウハグマ? テイショウソウの花茎」
10月になった、これでほぼ一年かな。
結局キッコウハグマから採取した種だった筈なのに、テイショウソウであるようである。
なんだかもうどちらでもいいや。ともかく開花。 
葉は完全になくなっている。

「キッコウハグマ? テイショウソウの花」
だいたいにおいて自然状態のテイショウソウと変わらない状態にあるようだ。

蒸れなければ腰水で常時ウエット環境でもOKである。この蒸れるっていうのが微妙な説明になってしまうが、直射日光下で腰水(一時的にでもお湯になっている可能性あり)でも死ななかったりする。たまっている水よりも上まで切り込みのあるスリット鉢で防げている気もするが、それでもダメなものもある。

高めの温度帯で湿度も高く、通風が悪いときが良くないようである。こういうときに鉢を乾かすと中で根がカビていることが多い気がする。一度濡れて乾きかけた段ボール箱に青かびが生えてきたような感じだろうか。完全に濡れていればカビも生えないと言い換えることもできるか。

花の下に写っているのはマツバランたち。熱いのが苦手なのか、乾風がキライなのか夏場に作落ちする。湿度が高く通風が良く、暑すぎずぬるい温室のような環境が好きなのではないかと思ってる。


一応これにてテイショウソウ実生の栽培記録は終了。

2016年9月25日日曜日

復活のシダらしくないシダ類

「(ホソバ)リュウビンタイ 九州産」
冬の終わりの大寒波で葉がすべて枯れこんでしまったものだがようやく復活。まだ生きていた根塊がいたようだ。黄葉のリュウビンタイとのことであったが、どうやらホソバの方らしいとは以前愚痴った。暖冬であれば特に問題なく静岡で越冬できるだが、10月からの2ヶ月で次の寒波に耐えられるくらいの体力をつけられるのか心配。

またこれの葉が多少変形しているが、石化している訳でもない。幼葉の頃はこんな感じ。

何度も何度もしつこいように書くが山採りの変わり葉のシダと言うものはまず継続しないので騙されないように。2年継続したリュウビンタイの変わり葉も株が成長してきたら普通になった。カンアオイなんかもわりと頻繁に葉型や葉質(羅紗に見えたりする)を変えるので、オークションなんかではあまり熱くならない方がいいですよ。

隣の斑入り椿はユキツバキ系の「麗山峰」だった筈。今まで深く区別してこなかったがヤブとユキを混ぜないようにしないといかんなとは思っている。なお斑入り椿は遮光してやった方が調子がいいようだ。

「イワガネソウ 斑入り 九州産」
まず、日照が強いと葉灼けで枯れる。風が強くても乾燥で枯れる。斑入り芽は草体にとっても維持するメリットがない為自死しているんじゃないかと思うくらい虚弱。加えて硬化前のやわらかい葉はナメクジの大好物。

イワガネソウ自体は比較的安価で丈夫なシダだが、このせいで何度も瀕死の状態に。もう今季は斑の入った芽が死んだかと思ったのだが、ようやく復活!奇跡としか思えない。

と思いきや、また葉が硬くなる前にナメクジに食われ始めた(数日前までは無事だった)。経験上こうなるとまた枯れこんでくる可能性が高い・・・・・
それにしてもなんで3週間も4週間も硬化に時間がかかるのか、食ってくれと言わんばかりではないか。山にはナメクジとかシダを好んで食害する虫はおらんのか?訳が分からん。シダのプロの方理由を教えてください。

手持ちの斑入りシダの中では一番の奇品であるが、山野草屋さんとかちゃんと遮光・防風・防虫環境でないと維持困難だと思われる。

「ナガサキシダ (散斑入り) 九州産」
だが斑はない。ぜんぜん出て来ない。普及品であるイワガネソウの散斑と同じようだがもっと地味な斑ものの筈だが、まったくその気配なし。山採りはしょうがないな。

イワガネソウにそっくりな葉型だが、胞子嚢の形は全然違う他人の空似である。また実物を触ると分かるが、葉の硬いイワガネソウよりもさらに厚く皮質であるもののむしろやや柔らかいくらい。

テイショウソウ実生の花蕾


「テイショウソウ実生 直射日光下」
台風来襲時にヨシズを外したのでまた炎天下。
ずっと秋の長雨状態だったが、今週から真夏に戻るらしいが大丈夫だろうか。

「テイショウソウ実生の花蕾」
サイズは小さいが種は出来そうだな。がんばってくれ。
取り蒔きすれば一年で開花まで持っていけると言えることになりそうだ。園芸種化するには都合がいい。

「テイショウソウ実生 遮光下管理」

むむむ。これは完全にダメだね。落葉していてもたぶん根はだいじょうぶだが、花はもう無理だろう。
盛夏の水管理は気をつけないといけないのは分かってるんだが・・・・・

斑入りヒナタイノコヅチ?

「イノコヅチ?」
たぶん何かの鉢から生えてきた雑草。
記憶が曖昧だが、ふつうなら引っこ抜いているがたぶん斑入りだったので地植えしてみたもの。
草体は近辺で見覚えがあるが、花は見た覚えがない(抜くので)。であるのでどこかの山野草屋さんからの迷子かも。

花型からヒユ科かな?くらいに思っていたが、庭の雑草で検索してみてどうやら「イノコヅチ(ヒカゲイノコヅチ)の仲間」(参照:写真植物図鑑さん)らしいと推測。

ヒナタイノコヅチ」の根は、「牛膝」(参照:家庭の中医学)として漢方薬にも使われると書いてある。役に立つんだな。

「イノコヅチ?」
覆輪は実生からしか出ないとする意見をどこかで見たのだが、とすると実生ものでいいんだろうね。
掃き込み斑から芽変わり的に出現すると個人的には解釈していたのだが。まあどちらでもいいや。安定しているから園芸的には貴重だけど、育種的には遺伝しないので花粉親としてしか使えない。

2016年9月11日日曜日

テイショウソウの実生苗 2016年9月

「テイショウソウ実生 静岡市産」
もうどっちが最後まで直射日光下で育てたのか分からなくなった。

「テイショウソウ実生」
ダメージがやや少ないのでこちらの方が早めに遮光した方だと思うが。いずれにせよ盛夏に遮光は必要。

「テイショウソウ実生 準遮光」

いわゆる棚下で午前中までは陽が当たるかもしれない場所に置いていたもの。あきらかに状態が良くない。水の管理が悪かったせいかもしれないので同一管理とは言い切れない。
これから涼しくなって巻き返してくれるといいのだが。

「テイショウソウ実生 遮光
もう完全に大人サイズというか葉も落ちかけてるので今季は終わりなのだろう。花芽も草体にくらべてひょろーんと長い。蕾もふくらみつつあるので採種できそうである。

「テイショウソウ実生 遮光
上手く撮れないのが分かってるのでやる気がなくてこんな写真だが長いのは分かる。だいたいにおいて自然状態のものと同じだろうと思う。一年で親になることが可能なのは判明した。

次は花の写真の予定。それでテイショウソウの栽培の試行錯誤については完了。