2016年3月26日土曜日

梵天金魚

「梵天の赤花」
やけに艶っぽく撮れていますが、狙ったわけでなく本当にこんな感じの暗紅色。ちょっと後期King Crimsonのジャケ*っぽい色。

「金魚葉椿の赤花」
手前の金魚葉に焦点が合ってしまっている上に未開花なのだが八重花であるのは分かる。

「梵天白 (ぼんてんじろ)」
金魚椿の白花と似ているように見えるが、雌蕊がみっちりとしていて椿らしい。

「金魚葉椿の白花」
実物を見ると梵天と金魚に違いがあるのを感じるのだが、こうして写真で花だけを比較してみるとそっくりだな。白梵天には金魚葉も出て、白金魚には普通葉も出る。ある意味下位互換。しかし、木姿はまったく異なるようで、梵天はいわゆる普通の椿っぽいが、金魚は枝が細く多く出て枝垂れかける。どちらが良いのかはお好みでとしか言えん。両方あれば比較と相互交換で実生は出来るね。

なお八重咲の金魚椿だと思っていたものは「白牡丹金魚葉椿」であるようだ。「ボンテン白宝珠」と言う品種である可能性も考えたが、花形が違うようである。

「梵天白」   親不明の自然実生。1985年に野田卯一郎氏の命名発表。梵天葉、中型。白色一重、大輪。
「梵天白宝珠」 梵天白の自然実生。1988年に岩本俊数氏の作出・発表。金魚葉に梵天葉が混じるがやや不安定。白色の宝珠咲。中輪。「参照:日本ツバキ・サザンカ名鑑
「白牡丹金魚葉椿」 横山三郎氏によると東京都世田谷区にて1962年発見。 楕円、金魚葉、大型。 白色の牡丹~獅子咲、散しべ大輪。 


[King Crimson Discipline]

*このレコードジャケットのデザイナーの人はこの深紅(色見本だと伊仏系のくすんだ赤の方がジャケットに近く、和色だと濃赤色深緋が適確か?)の色を決めるのに時間をかけたんじゃないのかなあと思ってきたがニューオーダーとかもっやてるそうだし英国の人か。どうりで米国っぽくない色合い。内容もそんなに米国的ではないがしいて言うなら歌声とシンセドラムの音色が悪いのか?

未だにエイドリアン・ブリューには思いっきり80年代的な能天気なアメリカ人みたいなイメージしかなくどうしてもプクプクポンでとかディグダグ2あたりのCMやニューロマンサーや細野晴臣と同期してしまう。当時のセガをはじめ全体的に大なり小なりメジャー(になりつつあった)ビデオゲームメーカーはアメリカンな香りがしたものだった。輸出で稼いだとするとクールジャパンの先駆けみたいなもんだったのかな。それがバブル期のTAITOのシュールなヘンテコベルトアクションゲームのプリルラにはブリューのソロ曲をサンプルしたと思しきモンドなBGMも入ってた。

恐竜的進化を続けたアーケード筐体に対して、地味なPCでは「リザード」とか「アスピック」なんてゲームもあった。楽曲の音響から漠然と北アフリカをイメージしていたが、「アスプクサリヘビ」は欧州一の毒蛇だそうで、特に民族音楽や肉ゼリーとの関係を深読しなくても、単純に食われてる描写であるような気がしないでもない・・・。クロスやミューアの音彩が中近東的なだけで。またフリップにしてもホールトーン音階がアラブっぽいだけで元来クラッシック傾向のある人でそれほど民族音楽に興味があるようではない気もする。折角リミティのアルバムに参加しているにもかかわらず、おそらくプロデューサーや我々の期待した戦慄ギタートーンではなく、サウンドスケイプとか何やってんの。目立つのはレッチリのフリーのベースとBill Rheaって人の戦慄バイオリンという・・やり散らかして奇跡が起きたのはギターシンセの「ヒーローズ」だけだったな。

ブリューの比較的最近の(2005年だけどあまり聴かれてなさそうな)ソロアルバム「Side One」は、彼のソロが好きな人にはお勧め。「Elephants」なんて曲もあって嬉しい。もうアナログギターシンセなんて使えなくなってしまったんだろうけど、ちょびっとゾウが啼いている。オーネット・コールマンに対するジェイムズ・ブラッド・ウルマー的なアルバムでおかしくなってる本家よりもリスナーが聴きたがってる要素があるんじゃないかと思える部分が少なからずあると言う・・・

また今年初めにデヴィッド・ボウイ亡くなってしまった(最近のクリムゾンでは「ヒーローズ」をカバーしていておかしいとは思ってたんだが癌だったとは・・・)けど、ブリューには彼の影響が焼き付いているようで所々でボウイを彷彿とさせる部分がある。ボウイが大参加(歌&提供)している「Young Lions」(1990)では後期クリムゾンの「Heart Beat」も演っていた。

あと、クリムゾンの旧譜がプラチナSHMCDで間もなく再発されるそうだ。ディスクユニオンでは特製BOX付とのことで、ちょっと心が動く。「太陽と戦慄」は4月か。リマスター前のCDの音が一番ドライに聞こえたので好きだったが、そのあとの盤は低音のバランスが今一気に入らない。次はどうなのかなぁ。

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