2012年5月11日金曜日

金魚の飼育の悟り

世間一般的には、金魚と言うとまず「きんぎょすくい」があって、「出目金」や「琉金」と言った品種名が出て、少し知ってる人で「らんちゅうって高いんでしょ?」とくる。

ここで調子に乗って「金魚を飼っていて、しかも交配をしている」とか言って、「人工授精」のやり方なんか説明した日にはたちまち変人扱い。

「彼女とかに「金魚と自分のどっちを取るの~」って言われたらどうするんですか?」とか何回訊かれたことか・・・。


・・・まあ、そんな事言われる機会がまだないが、金魚の看病の為に仕事は休もうと思った事は何度もある。と言うか、病気の金魚がいると落ち着かない。




金魚の病気については一通り経験してきたが、一つの結論と言うか「悟り」に達した。

「病気にしたら終わり」。


だと言うことだ。だから出来るだけ毎日様子を見て体調をチェックする。

「病気になったあきらめる」。


とは言うものの、初心者にとっては一大事なので、基本的な対策を記す。


:「赤斑病」 → 餌を止め、水換えをする。水質悪化のサインであると見た方が良い。何かしら状態の良くない魚は、他の問題ない魚と同じ環境でも発症するのだが、とにかく水をキレイにするしかない。「松笠」状態になったら手遅れ。重篤化する病気の初期症状であることがあるので要注意。


:「白点病」 → うちの場合は放置。濾過が成熟していれば、1~2週間もすれば自然治癒する。致命傷ではないので、余計な事をするとかえって悪化したりする。


:「黒斑病」 → その他の類する皮膚感染症も含めて放置。なる魚はなる。とは言え、水質が悪化しつつあるとか、虚弱体質かも知れないと言う指標にはなるかも。


:「尾腐れ・ヒレ腐れ病」 → 「赤斑病」と同じようなレベル。元気であれば、「餌切・換水・放置」。粘液が出てふらついていたりしたら、かなり深刻な状態。


:「エラ病」 → 原因がいろいろあるのだが、およそ「詰んだ」状態。こうなるとほぼ助からない。加温治療が有効な場合もあるが、結局斃死してしまうことが多い。一応、「餌切・換水・塩水浴・昇温*」。 「餌の与え過ぎ」や「急な水温上昇」でも「喘いでいる」ような状態になるので、取りあえず餌はやらない。

* 昇温治療では30℃以上にしなければならないが、一気に上げると死ぬ。大丈夫と書かれている文献もあるが、死ぬ場合や著しく体力を低下させる事も多々あるので、あまりお勧めしたくない。


:「ヒレ等の損傷」 → 基本的には再生する。「背鰭の骨折」が痛々しい場合は切除してしまっても元通り再生するので問題ない。

出目金の「目玉の再生」もあるそうだが、未確認。徐々に眼窩が埋まって来たのまでは確認したが、再生には一年以上かかると思われる。

水泡も肥大して勝手に破裂してまた再生する事もあるが、出目の透明キャノピー部分が突出した特殊形態の場合の損傷は再生しない可能性がある。





ともあれ、生き物である以上、金魚は死んでしまう。

いろいろな理由で、金魚の繁殖には非情に見えたり可哀そうなことも伴うのだけれども、出来るだけ多くのペアを確保して、出来るだけ多くの強い子孫を残してやることが一番大切なのだと思う。


ペットとして消費してしまうだけの飼い殺しのような魚の飼育はどうかと思う。

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