ムカゴならば本体のクローンの筈なので、親と同じものしか出ない筈と思うと、そんなことはまったくない。
と言うか、ムカゴには斑入りの遺伝子は受け継がれてないのだろうとさえ思ったくらい全然斑入りにならなかったので、すっかり放っておいた。
が、ふと下を見ると「こぼれむかご」から斑入りのやつが生えている。
よく見ると、もう一つ、二つくらいは斑入りになっているのもいるが、確率としては5%いくかいかないかくらいな気がする。
手に入るなら「芋」を切って増やした方がいいと思う。でもまあ、斑入りじゃなくても食えるからいいか。
「斑入りヤマイモ」の子 |
「むかご」と言えば、「石化コオニユリ」のムカゴから育てている奴もあるが、3年経た現在の所「石化」しておらぬ。意外と順調に育っていたのだったが、なんだか作落ちし本数も減ってきているので、来年まで保たないかもしれない。けっこうしたのになあ・・・。✹後日、プランターから太ったコガネムシの幼虫を発掘した。球根が消えていた・・・ああああ。
一時期「石化」「帯化」「綴化」とか「異形の植物」に凝っていて、「サボテン」や「たんぽぽ」もそれ経由で実生始めた。
そう言えば「斑入りたんぽぽ」もクローンの可能性があるとしたんだけども、斑入り率は最高で20%程度くらいな感じかな。一つの花で一本しか出ていない鉢もあるので、最低2~3%かも。しかも斑入りの良い親株からの種子。
ちなみに、斑入り植物は「母親」からでないと斑入りの遺伝子が受け継がれない。有性生殖なら「金魚」みたいに「劣性遺伝子」を想定して計画交配できるのに。斑入りとかはバクチみたいなもんかも。
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ともあれ、この「むかご」とか「たんぽぽ」や「シダ」などの植物の「受精を伴わない種子生産」のことを「アポミクシス(無融合生殖)」と呼ぶのだそうだ。
シダ類は結構好きで道端や山から採ってきたりもするのだが、葉が赤っぽくて美しい「ベニシダ」なんかが「無配生殖」する。てっきり有性生殖による多様性の結果とばかり思っていただけに、意外な気がした。
✯「生きているということ ―分類学を科学に」 によると、日本では「無融合生殖種」の割合が外国よりも高いそうで、その原因を弥生時代以降の「人為的撹乱」と推測している。その母体となる「有性生殖型」は、人里離れた自然環境に局限されているとか。
関係ないけど、北海道の「春採湖のヒブナ」もギンブナ系のクローンだったな。そして同じように「クローン系」と「有性生殖系」が共存し遺伝子交換しているそうだ。
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しかし「ベニシダ Dryopteris erythrosora 」は雑種起源と何処かで読んだような気がするんだけど、違ったかな・・・。ともあれ、「シダ類」は「無配生殖」と同時に「種間雑種」も多いのだそうだ。
「胞子親」は「ニシキシダ」「ソナレヤブソテツ」「オクマワラビ」「ヒトツバ」「ノキシノブ」等々(名前が不明なのもある)の「斑入り」や「獅子葉」等。
「ニシキシダ獅子葉」 「ニシキシダの斑入り」もあるのだが、斑入りであるのが大して意味のないような「模様斑」の美しさ。
確か基本種の「イヌワラビ」にも斑入りがあったような・・・
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昨年の秋くらいに播いてみたのだが、すこし土が緑色になったなあと思ってからが長かった。ふつう数カ月で「前葉体」になるらしいのだが、3月くらいまで大きな変化なし。失敗かと思ってたら、ここ2か月くらいで一気に「ワカメ」とか「ゼニゴケ」みたいな物体を形成し、最近になってようやく葉っぱが出来上がってきた。
なかなかシュールな形態。 |
左右非対称なのは「獅子葉」なのだろうか? |
葉の形態から察するに別々の種が入り混じっているのであるが、なんだか見当もつかない。 |
どうもシダの実生は、春先に始めた方がいいんじゃないかと思うんだが、こう言うのって誰も書いてないんだよ。
まあ、これも実験と経験だな。
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