2012年9月22日土曜日

黒猫のタンゴの原曲

[ Volevo un gatto nero ] 「黒猫が欲しかった」

Zecchino d'oro と言うのはイタリアの「みんなの歌」みたいな子供向けの歌番組だそうで、昔静岡でやってた子供歌番組みたいなやつ。

このちょっと生意気そうな感じの少女が、数年前に売春斡旋かなんかの罪で逮捕されている。本人は部屋を貸しただけと釈明していたがまあ事実はともかく。これはかわいらしい。

いつの間にやらRAIの公式動画になってたので記念に紹介してみた。

[ Valzer del moscerino ] 「ハエのワルツ」

この子は、日本のアニメのイタリア版の主題歌なんかをよく歌う歌手(80年代後半?)になったらしい。
アペマーヤ」(みつばちマーヤの冒険)とか、「ゴールドレイク」(グレンダイザーの英語版経由らしい)なんか全然別の曲をつけていたようだが、

「Ape Maia」1980
イタリアの子供たちには人気があったらしいんだが、
日本版ですら見たことがないので思い入れもなんにもなく説明できん・・・
ハッチの方ならちょっと見たような・・


80年代にも翻訳した曲はあるらしいので、おそらく輸入元や再放送の年代によって著作権の都合とかあるのかもしれない。キャラクターの名前の変更も途中から行われなくなったとも言う。「マジンガ」とか辺りから日本語名も問題なく理解されると分かってそのまま使用されるようになったとか。


日本のアニメは当時安価だったのか、ベルルスコーニのTV局なんかでは朝から晩までずっと放映されて視聴率をがっぽり稼いだそうである。イタリアの子供たちは学校へ行く前に見て、帰って来て(午後は授業がないらしい)また見て、なんて生活をしていたとか。

おそらく、地方局で制限のあった自分なんかよりもずっと多くの日本のアニメを見ているんじゃないかと思うな。

そのせいか、日本じゃ「ガンダム」が「スターウォーズ」&「スタートレック」的なおっさん世代~人気にも関わらず、イタリアでは「グレンダイザー」やら「マジンガーZ」やらが未だに郷愁を誘うようで、すごいクオリティのCGが作られていたりする。




こっちはイタリア人作じゃないみたいだけど、フルCG?サムネイルはガンヘッドみたいだが、すごい。
「ボトムズ」とかもやってくれんかなぁ(バンダイのお膝元にクセに静岡では放映されなかったんで知らんのだけど・・)。



ところで、違法アップダウンロード厳罰化が問題になっているのだが、BGMとして部分が流れているだけでも判別して違法扱いにしてくれたりして困る。ラジオやTVでたまたまなんかの曲が流れているのを撮影中に拾ってしまっただけでもアウト。

本来それで飯を食っている人たちに適正に利益が分配されるべきなのは当然だと思うし、リマスターされる度にお気に入りのアルバムを購入しているような者としてはコピーするのが当たり前と思ってる人たちに「バカじゃない」とまで言われるのは正直むかつくのだが、それが有料だったり視聴制限があったりしたら、おそらく興味を持つこともなければ購入することもないと思う。

「アニメーション紀行 マルコ・ポーロ」

あと、こんな作品の場合はどうだろう。オリジナルのテープがすべて紛失されてしまっているらしいのでDVD化も出来ない。この動画がなければ今後視聴すること自体が不可能になってしまう訳だが。CDなんかも廃版になってしまうと同様の事が起きる


まあ、一応この作品の場合、海外向けにコピーされたテープがイタリアなどでは芸術として大切に保存されているとも聞いた。まあ音声は無理にしても完全に消え去ってしまった訳ではないようだ。

NHKなんかでは再放送する事もなく、30年ぶりくらいに「キャプテン・フューチャー」を見た時に、幼い記憶がちゃんと正しかったりして驚いたものだが、同時になんでそんなに長く放っておいたのかも釈然としない。

「死蔵」させるのも文化に対する罪だと思うな。

せっかく、1つのオリジナルさえあればコピーや配信が安易に出来る状況になったのだから、有益な古書も含めてもっと簡単にアクセス出来るようにならんもんかな。









2 件のコメント:

  1. ゼッキーノ・ドーロはのど自慢大会ではありません。評価基準は「歌曲そのものが審査員(視聴者含む)の気に入ったかどうか」であって「歌い手が上手に歌ったかどうか」ではありませんよ。評価の対象だって、歌とその作者であり、歌い手は評価されません。その点が『いちばん星みつけた』などと根本的に異なるところです。
    簡単に言うと、どんなに歌がうまい出場者でも歌そのものがつまらなければ評点は低くなります。

    それにしても、いまどき白黒テレビ時代の歌ばかりをもてはやすとはいったいどういう了見でしょうか。カラーテレビの時代になっても、いやなってからこそ、楽しい歌や優れた歌が多数輩出されているというのに。日本人は現代のゼッキーノ・ドーロについていけないほど精神的に劣下しているのですか?
    あと一か月半。第55回ゼッキーノ・ドーロが始まります。

    返信削除
    返信
    1. C.P.様。貴重な解説ありがとうございます。誰も見ちゃいないだろうとだいぶはしょって書いちゃいましたが、なるほどそう言うシステムだったんですね。カラー版の最近のもの?で日本人の男の子が歌っている動画は見た事があるような気がするのですが、おっしゃる通り昔のものの方が多いのかも知れませんね。現在の主流イタリア歌謡曲がどんなものか正直ほとんど把握していない(*70年代のイタリアン・プログレが主なもので…)のですが、総じて歌い手の歌唱力は圧倒的だと思います。ただ肝心の曲の方に印象的なサビ(つかみ)がないとイタリア語が母国語でない身には覚えにくいなんてこともあるんじゃないかとも思ったりします。まあ、たまたま自分の聴かされた曲がそうだっただけかも知れませんが…
      ここのブログでは紹介してないんですが、エリーザなんてシンガーソングライターはちゃんと紹介されさえすれば日本でも絶対ヒットするとずっと思っているんですけれど。Youtube上の公式ページでも英語版をどんどん持ってきて世界に打って出ようと頑張っているようでひそかに期待しています。
      今でこそ日本のアニメは重要な輸出コンテンツと言われてますが、昔はひどい扱いでしたし、今なお現場は命を削って描いているなんて言われる程過酷な労働環境にあるそうです。不当に評価が低いと思われるものはいろいろありますが、本当に良いものだったらばどこかの誰かに受け入れられるし、簡単に世界に向けて発信できるのがネットの良い所だと思います。とりあえずそれがお手軽に見られる環境にあって、価値が分かる人が大切に思ってくれるのであれば、ひとまずそれで充分なんじゃないでしょうか。

      削除